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東京ゲームショウ、「PCゲーム」ならまずインテルブースへGO!

 「東京ゲームショウ2023」が、9月21日から24日までの4日間、幕張メッセにて開催されている。本稿ではインテルブースの出展内容をお伝えする。

 会場には代表取締役社長の鈴木国正氏が来場。また第二技術本部部長で工学博士の安生健一朗氏と、マーケティング本部本部長の上野晶子氏が、今回の出展の狙いについて語ってくれた。

左から、上野晶子氏、鈴木国正氏、安生健一朗氏

 昨年のインテルブースは、関係各社のPCやパーツを一覧できるように並べたという印象だったが、今年はがらりと変わり、展示の数をかなり絞り込んでいる。その代わりに、現地からの配信イベントが開けるコーナーを設けている。

 今回のコンセプトは、「遊ぶ、楽しむ、作る」だという。ゲームショウという会場の質からすると、ゲームで遊ぶことが主体にあるが、PCは遊ぶだけでなく、配信もできるし、ゲームを開発することもできる。家庭用ゲーム機とは違うPCならではの魅力を訴求したいというのが狙いだ。

 またゲームにはハードウェアやソフトウェアはもちろん、デスクやチェアなども必要だ。PCそのものを作るベンダーはもちろん、ゲームの開発や、配信を含むネットワーク周りなど、ゲームに関わるあらゆる分野をサポートできるのは、インテルだけだとする。

 その上で東京ゲームショウという舞台でインテルが務めるべきことは、PCやパーツを並べて見せるだけではない。PCでゲームを遊べる場所を提供し、配信の様子も見せて、その上でPCやパーツも見せる。これが今年のインテルブースの狙いだ。

3つのコンセプトを示した展示。1台目はSteamで「遊ぶ」
2台目はゲームをしつつ配信も「楽しむ」
3台目はゲームそのものを「作る」

 具体的な出展内容を見ていこう。まずプラチナスポンサーとしてもっとも大きなコーナーを設けていたのが、意外なことにdynabook。内蔵GPUであるIris Xe Graphicsでも、既にさまざまなゲームを楽しめることをアピールする狙いだそうだ。

 このコーナーでは、50台限定の特別モデル「dynabook RZ Special Edition」も展示。Core i7-1370Pや32GBメモリ、1TB SSDなどを搭載した14型で、約1.05kgという軽量モデル。5色のキーボードバックライトも搭載し、ゲーミングPCっぽさも出している。11月中旬に公式通販サイト「Dynabook Directオンラインストア」で発売予定としている。

dynabookのコーナー
50台限定の「dynabook RZ Special Edition」

 完成品のPCではこのほか、HP(OMEN、Victus)、デル(Alienware)、FRONTIER、ツクモ(G-GEAR)のコーナーが設けられており、各PCで最新のPCゲームを試遊できる。

HPのコーナー
デルのコーナー
FRONTIERのコーナー
ツクモのコーナー

 完成品PCのコーナーの隣には、ビデオカード、マザーボード、メモリの各PCパーツの展示もされている。ビデオカードはもちろんIntel Arc A770とA750だ。ちなみにインテル純正のA750も離れた場所に展示されている。

各種パーツも展示されている
少し離れた場所にIntel Arc A750も純正品も展示。台座がA770なのはご愛敬

 パーツ展示の裏側には、「カスタムPCスタジオ」と名付けられたコーナーがある。ここにはPCパーツメーカー4社が時間ごとに入れ替わりで入り、カスタムPC、つまり自作PCについての相談を受け付けるという。各社の最新パーツを手に取りつつ、プロフェッショナルなスタッフと直接話ができる貴重な機会となる。

筆者がうかがった際はGIGABYTEの時間だった。マザーボードとビデオカードが展示されている
見慣れないGIGABYTE製の電源ユニットも置かれていた。PCIe 5.0対応の最新型だが、日本での発売は予定していないそうだ

 そしてさらに隣に行くと、配信ステージとPCを並べたコーナーがある。ここでは配信中のゲームを各PCでプレイできるという形になっている。配信タイトルは時間によって変わる。手前のPCでは同じゲームを動かしているが、置かれているPCは1台ずつ異なるメーカーになっているのが面白い。

取材時には「シャドウバース」が稼働中。対戦相手の画面が見えないよう、この時だけ仕切りを設けている
ステージでは現地から配信を行っている

 このようにさまざまなメーカーのPCやパーツが置かれているが、それらの脇には製品紹介のパネルが置かれており、合わせてQRコードも書かれている。これは製品情報へ誘導するもので、直接商品を販売できないイベント会場からも販売に繋げることを考えた施策だという。

スマートフォンでQRコードを読み取れば、製品情報サイトにアクセスできる
販売サイトへ誘導するポップも置かれている

 東京ゲームショウ自体は家庭用ゲーム機が主体のイベントだが、昨今はPCゲーム、あるいはマルチプラットフォームのタイトルも増えている。もし会場でPCゲームを見たいのであれば、まずインテルブースを見るのがいいと言えるくらい、ソフトもハードもサービスもうまく網羅している。

 昨年のインテルブースは「最新作を待たずに遊べる穴場」と言われたそうだが、今年はPCゲーム環境や周辺サービスも含めた楽しみ方を提示しており、PCゲームファンにとっていろいろな視点で価値のある展示になっている。