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raytrek、デザインや機能性を高めたクリエイターのための新デザインPC
2022年12月2日 19:32
ドスパラを展開する株式会社サードウェーブは2日、クリエイター向けのraytrekブランドから、新型デザインのケース「4C」を採用した「raytrek 4Cシリーズ」を発売した。直線と曲線を組み合わせた形状、高いメンテナンス性など、従来のケースからデザイン/機能性を大幅に刷新している。
「4C」の名称は「for Creator」に由来。クリエイターに寄り添うツールとして、存在感はありつつも主張せず、高いメンテナンス性や冷却性能を兼ね備えたデザインを目指し、設計したという。
デザイン面では、カラーリングを従来のブラック単色から、シルバーをベースにブラックを配したツートンへと変更。前面パネル部は、上下を斜めにカットし、左右を曲線で仕上げることで、設置したときに馴染みやすい形状とした。前面からの吸気は左右のスリットを通して行なう。
機能面では、前面インターフェイス部を前面上方の斜め部分に配置。加えて、前面、天面、側面にマグネット着脱式のダストフィルタを搭載し、手入れしやすい設計とした。スライド式となるが、底面にもダストフィルタを装備している。また、用途に応じたカスタムが可能な拡張性も備えている。
性能面では、前面に140mmファン2基、背面に120mmファンを1基搭載するなど、高い冷却性能を確保。天面にも最大3基のファンを装着できる。さらに大型ビデオカード搭載モデルについては、標準でカードを支えるステーを装備。大容量な大型電源ユニットや水冷ラジエータなどにも対応し、ハイエンド構成でも安定して稼働できるとしている。
同日より販売が始まった4C採用製品の例としては、4K動画編集や3DCG向けの「raytrek 4CZZ」がCore i9-13900K、32GB DDR5メモリ、1TB PCIe 4.0 SSD、GeForce RTX 4090などを搭載し、価格は61万9,980円。
イラストや動画編集向けの「raytrek 4CXF」がCore i7-13700K、16GB DDR5メモリ、1TB PCIe 4.0 SSD、GeForce RTX 3070などを搭載し、価格は32万9,980円。
RAW現像やイラスト向けの「raytrek 4CXE」がCore i7-12700、16GB DDR4メモリ、1TB PCIe 3.0 SSDなどを搭載し、価格は15万4,980円。
ケースのサイズは216×486×493mm、重量が約13kg。
開発体制から見直し、クリエイターのためのケースを設計
同日開催された製品発表会では、同社執行役員 製品・マーケティング統括本部 統括本部部長の佐藤和仁氏と、製品・マーケティング統括本部 企画本部 プロモーション部 raytrek サブプロダクトマネージャーの黒川裕⼤氏より、新型ケースの詳細が説明された。
raytrekは、2006年にクリエイター向けPCブランドとして誕生。しかし、これまでの製品は一般向けPCと比べて外観の差があまり感じられなかったこともあり、ユーザーのクリエイティブマインドを刺激できなかったのではないかと振り返った。
その反省のもと、デスクトップPCの全面リニューアルを決め、2020年8月には組織変更を行なうなど、開発体制の見直しに着手。音楽、写真、イラストの3つのグループに分け、専門性を持ちつつ、自らがユーザーでもある人材を集めるとともに、コンテストやセミナーなどを通じて得られたユーザーからの声を反映したという。
raytrek 4Cシリーズでは、落ち着いたデザインにこだわりつつ、音楽、写真、イラストといったクリエイティブ用途において高い性能を実現。クリエイターの要望に応えられる製品になったとした。
また発表会では、東京藝術大学 大学院 映像研究科⻑の桐山孝司氏より、raytrekがクリエイター支援として製品を協賛している「デジタル上野の杜プロジェクト」の紹介があったほか、写真家の井上浩輝氏よりraytrek 4Cシリーズの使用感についても語られた。
さらに、イラストレーターのPALOW.氏と黒川氏によるトークセッションも実施。実際にraytrek 4Cシリーズを試用したというPALOW.氏は、クリエイターがWindows PCを選ぶ際に、これがいいよと勧められるようないいPCだと語った。