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学生や趣味クリエイター向けに低価格化した左手デバイス「Orbital2 STERNA」
2022年5月26日 10:00
株式会社BRAIN MAGICは、クリエイター向け左手デバイスの新製品「Orbital2 STERNA」を発表した。5月26日よりクラウドファンディングサイトのGREEN FUNDINGを通じて先行販売を開始する。先行販売では最大25%オフの1万4,190円から入手できるほか、ペンタブなどとのセットやアクセサリ類も展開する。一般販売は8月以降を予定しており、価格は1万8,920円となる。
同社が販売する左手デバイス「Orbital2」に続く製品で、エントリーモデルに相当する。Orbital2の持つ基本的な機能はそのままに、半額程度まで価格を抑えた(Orbital2の価格は3万5,200円)。
プロユースなども想定したOrbital2に対し、Orbital2 STERNAでは学生や趣味のクリエイターなど、より幅広いユーザー層を見込んでいる。なお、Orbital2は今後も継続して販売される。
基本的な筐体デザインや主要な機能については、現行モデルを踏襲。ダイヤル/ジョイスティック/ボタンを兼ね備える「オービタルエンジン」、8つのスイッチが並ぶ「フラットリング」、状況に応じて色が変わるLEDのグロウリングを備え、クリエイティブな作業で多く発生するパラメータの調整を含む、さまざまな操作を単体で簡単に実現できる。
大きな変更点として、操作時のフィードバック用振動モーターが非搭載となった。一方で、それによって生まれた内部空間を活用し、筐体デザインをより使いやすい形状へ微妙に変更しており、操作性の改善を図った。さらにインターフェイスもMicro USBからUSB Type-Cへと変更している。
価格は抑えつつも、内部には国内メーカー製の高品質で高耐久なパーツを引き続き採用。1回転32パルスの高解像度なロータリーエンコーダを搭載し、細やかな操作も実現している。
機能面については、主要なものは現行モデルをほぼ踏襲。プログラムマクロやキーローテーション、フリックメニューやリストメニューといった機能も変わらず利用できる。
ただし、登録可能なプロファイル数やリストメニューに登録できるコマンド数に上限があるなど、Orbital2と比べて一部制限があったり利用できない機能も存在する。なお、Orbital2 STERNAでは、OSサポートなどのアップデートは行なうが、新機能の提供については基本的に実施しないとしている。
実機については、蔦屋家電+やワコムブランドストア新宿にて体験が可能。そのほか、クラウドファンディングの支援者向けプレゼントキャンペーンやクリエイター講座の開講、Twitterキャンペーンなども実施する予定だという。
プログラムマクロを設定しやすくするアプリをOrbital2向けに提供開始
また、5月26日よりOrbital2向けのアップデートとして「Orbital2 LOGGER」の提供を開始する。
プログラムマクロを頻繁に使うユーザーに向けた機能強化で、本アプリを使うと、実際のクリエイティブソフトウェア上で操作しながらマクロの記録が行なえるようになる。
クリエイターが使うことを考え抜いたOrbital2シリーズ
発表に先駆けて開催された説明会では、BRAIN MAGIC代表取締役の神成大樹氏、同社取締役兼副社長COO(PdM & PMM)の甲斐頌久氏が登壇し、Orbital2 STERNAを紹介した。
クリエイターの多くは、右手でマウスやペンなどを操作しつつ、左手ではキーボードショートカットを駆使して制作を行なう。一般的な事務作業とは異なり、クリエイティブ作業におけるショートカット操作は数が膨大で、同社の調査ではイラストレーターの場合でも1時間に1,000回以上操作する場合もあるという。
また、キーボードでは数値入力などが必要なパラメータの調整が求められるシーンも多い。現行モデルのOrbital2は、こういった操作を効率的に行なえる「クリエイター向けの左手デバイス」として開発を進めた製品だという。
プロ現場などでも採用される一方で、趣味でクリエイティブを行なうユーザーが増えており、学生やカジュアルなユーザーの間でもOrbital2のような左手デバイスの需要が高まっているという。今回のOrbital2 STERNAは、こういったユーザーに対し、品質や耐久性などはそのままに価格を抑えたエントリーモデルとして開発を進めてきたとした。