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Apple、世界最速GPUを搭載した「iPhone 13 Pro」。ディスプレイは最大120Hzで可変
2021年9月15日 03:40
Appleは14日(現地時間)、5コアGPU版のA15 Bionicプロセッサを搭載し、スマートフォン世界最速のGPUを実現した「iPhone 13 Pro」、「iPhone 13 Pro Max」を発売した。価格は前者が122,800円、後者が134,800円から。17日より予約受付を開始し、9月24日に発売する。
同時発表の「iPhone 13」と同じA15 Bionicプロセッサとなっているが、ProではGPUが1コア多くなっており、より高い性能を実現。あらゆるスマートフォンの中で最速としており、高度な3Dグラフィックスを持つゲームもプレイできるとしている。
これに合わせてディスプレイも最大120Hzの「ProMotion」対応となった。ProMotionではコンテンツに合わせて動的にリフレッシュレートを段階的に変化させるのが特徴で、例えば画面が動かない場合は10Hz、激しく動く場合は120Hzとなる。消費電力を削減するとともに、描画や操作に対する反応の遅延を最小限に抑えるとしている。
なお、ディスプレイはOLEDで、P3色域への対応、最大1,000cd/平方mの輝度(HDR時は1,200cd/平方m)をサポートする。サイズはProが6.1型、Pro Maxが6.7型。
Proシリーズで最もこだわっているカメラも進化し、新たに77mmの中望遠レンズを搭載したほか、ウルトラワイドレンズは特殊な機構により2cmまで寄れるマクロ撮影も可能になった。また、A15 Bionicの演算性能を活用した撮影により、複数フレームから露出やホワイトバランスなどを最適なものに調整する。
動画撮影機能も大幅に強化し、「ピント送り」と呼ばれる映画撮影でよく使われる技法を実装。人物などの被写体がフレームに入ることを予測して人物に焦点を当てたり、被写体がフレームアウトした際に自動的に別の被写体を選別して焦点を当てるといったことが可能。ピント送りは手動で操作でき、撮影した後に絞り値を変更することもできる。
また、動画は新たに4K/30fpsの「ProRes」形式に対応し、後から動画編集ソフトで素材として使用することが容易となった。ProResへの対応にも、A15 Bionicがフルに使われている。
筐体は新しいステンレス素材が使われ、フレーム部が光沢に仕上がっている。本体色はグラファイト、ゴールド、シルバー、シエラブルーの4色で、このうちシエラブルーのみ新しい複雑な製造過程を経て作られているという。
耐久性も高められており、ディスプレイ側はセラミックシールドにより強度を高めたほか、IP68防水にも対応。バッテリ駆動時間は、iOS 15の最適化およびバッテリの大容量化、A15 Bionicの最適化により、Proが従来から1.5時間、Pro Maxが従来から2.5時間伸び、iPhone 13 Pro MaxはiPhone史上最長のバッテリ駆動時間を実現したとしている(iPhone 13 Proはビデオ再生時最大22時間、iPhone 13 Pro Maxは同最大28時間)。
アンテナの設計にもこだわり、より多くの周波数帯をサポート。現時点では全世界60カ国以上、200を超えるキャリアの5Gに対応できるとしている。ストレージ容量は128GB、256GB、512GBに加え、新たに1TBのオプションも加わった。