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東京五輪を支援するインテルの取り組み。AIや先端技術を活用
2021年7月20日 14:46
インテル株式会社は20日、東京2020オリンピック競技大会における同社の技術貢献に関する説明会を開催した。
冒頭では、Intel オリンピック・プログラム・オフィス 本部長のリック・エチェバリア氏が登壇。同社では、東京周辺の会場の8割以上に同社の持つ先端技術やソリューションを展開しており、選手のパフォーマンス向上から大会運営、インフラ整備、放送など様々な面から大会運営をサポートしていくとした。また、ここで展開した製品やサービスは、世界中の人々の生活に役立つという同社の目標の達成を後押ししていくと述べた。
続いて、インテル株式会社 代表取締役社長の鈴木国正氏が登壇し、本大会における同社の技術貢献の中から6つの事例を紹介した。
3Dアスリート・トラッキング技術(3DAT)は、AIを活用したコンピュータビジョンソリューション。選手名や加速度、時速、順位などといった肉眼では見えにくい競技データを可視化するもので、複数台のカメラの映像をもとに、選手のフォームや動きを取り込み、姿勢推定アルゴリズムからリアルタイムに分析を実行する。放送へのオーバーレイ表示のほか、選手のトレーニングにも活用できるという。
インテルTrue Viewは、複数の5Kカメラ映像を利用したボリューメトリックビデオ技術。Xeonプロセッサで膨大なデータを処理し、自由視点での映像提供を実現する。
またドローン技術は、平昌2018冬季大会での初のライトショーから進化を続けており、今回は最新型のプレミアムドローンによるライトショーを展開。ソフトウェアとハードウェアの改良により、安定性の向上やバッテリ長寿命化などを実現しているという。
そのほか、NTTドコモの5G商用ネットワークと、ドローン映像やAR技術を組み合わせて観戦体験を向上するTOKYO 2020 5G PROJECTや、音楽にあわせて手拍子やダンスをした応援動画をSNSに投稿し、選手を応援できる2020beatといった参加型体験の提供なども行なう。
大会運営の支援としては、IOCデータ利活用プロジェクトを展開。スタジアムや駐車エリアなどの人の数をリアルタイムで分析し、スタッフへ警告を発令するといった技術で、安心/安全な大会運営を支援する。同社の持つOpenVINOをはじめとする各種プロセッサ/AIプラットフォームを活用して実現している。なお、すべてのデータは匿名化し、キャプチャや保存はせずに利用しているという。
これ以外にも同社では様々な技術を活用した取り組みを展開。今後も継続的にスポーツとテクノロジーの融合や、安心/安全な大会運営を支援していきたいとした。