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レノボ、継続的な在宅勤務など柔軟な働き方実現に向けたガイドを無償公開

今回公開された3つの新たなドキュメント

 レノボ・ジャパン合同会社は、テレワークの導入から継続的な実施に向けたドキュメントを新たに公開した。「始めよう!テレワークスタートガイド 第三版」、「新しい働き方を“当たり前”にする企業文化 テレワークを続けるためのヒント集」、「テクノロジーが変える私達の働き方 数年先の将来に向けた8つの予測」の3つが、PDF形式にて無償で入手できる。

 3種類ともに、働き方改革に向けて、在宅勤務やコワーキングスペースなどを活用したテレワーク制度の導入や、今後テレワークを継続していくさいに参考となる情報を盛り込んだドキュメント。検討段階から導入、浸透といった各段階に応じたものを用意している。

始めよう!テレワークスタートガイド 第三版

 始めよう!テレワークスタートガイド 第三版は、2020年に公開した第二版に改定を加えた最新版にあたるもの。緊急対応としてのテレワークより先を見据えた中長期視点の内容となり、トップダウンによる取り組み方の重要性や、性善説に基づいたマネジメントの重要性などにも触れており、企業や組織の規模を問わず活用できるとしている。

 新しい働き方を“当たり前”にする企業文化 テレワークを続けるためのヒント集では、企業文化に注目し、持続可能なテレワークの実現に向けた取り組みを紹介。オンライン前提のチームマネジメントや、従業員とのエンゲージメントの向上、顧客とのコラボレーション強化など、テレワーク制度や環境整備だけでは解決しづらい課題に対するヒントを集めている。

 テクノロジーが変える私達の働き方 数年先の将来に向けた8つの予測では、同社がこれまで実施してきた調査やトレンド、顧客とのディスカッションなどをもとに、将来的な働き方の変化について取り上げている。在宅勤務と出社の二者択一でなく、業務内容やライフステージにあわせて勤務場所を選択できるハイブリッドワークや、勤務地が分散することによる情報共有基盤確立の重要性、5Gの拡大など、8項目に関する今後の動向の予測と、その背景を解説している。

 これら3つのドキュメントのほか、既存の「テレワーク環境ガイド」や「リモートコラボレーションガイド」などを含む各種ドキュメントは、同社の特設ページにて公開中。すべて無償で入手できる。

新しい働き方を“当たり前”にする企業文化 テレワークを続けるためのヒント集
テクノロジーが変える私達の働き方 数年先の将来に向けた8つの予測
各段階に応じた様々なドキュメントを用意

緊急対応から持続可能なテレワークへの移行に向けて、デバイス以外の面からもサポート

 上記3つのドキュメントの公開にあわせて説明会も開催され、同社ワークスタイル・エバンジェリストの元嶋亮太氏より説明が行なわれた。

レノボ・ジャパン合同会社 ワークスタイル・エバンジェリスト 元嶋亮太氏
企業のテレワーク導入率は2019年から2020年で2.4倍に

 総務省の調査によれば、2019年から2020年の1年間で、企業のテレワークの導入率は2.4倍と急激に増加。導入予定も含めると約6割にもなるという。

 レノボ・グループでは、2015年から回数に制限を設けない無制限テレワークを導入。2020年からは原則在宅勤務とする緊急事態宣言下にあわせたポリシーと、基本在宅勤務だがニーズに応じて出勤を許可するニューノーマル向けのポリシーを切り替えながら、運用を進めてきた。

 一方で、緊急対応がゆえの苦労も多く、自宅で業務を行なう場所が確保できなかったり、オンライン会議を初めて利用したといったケースも少なくないという。また、在宅勤務ではオフィスと比べて生産性が下がるとの考えや、同僚との対面コミュニケーションがなくなったことでストレスや不安を感じるといった声もあがっている。なお、前者については、特に国内が顕著だったという。

レノボ・グループでは2015年からテレワーク制度を導入してきた
国内では特に在宅勤務で生産性が下がるとの声が強い
対面コミュニケーションがなくなったことがストレスだと感じる人も

 急激な働き方の変化が始まってから約1年半ほど経過し、ここ数カ月間ほどは、コロナ後を見据えた働き方の見直しが本格化している動きも多く見受けられており、同社では、持続可能なテレワーク時代に向けた転換点を迎えているとみている。

 その上で、今後はすべての従業員が画一的な働き方をするのではなく、従業員1人1人の最適な働き方がそれぞれ異なることを考慮していく必要があるとした。ハイブリッドワークの拡大や、それにともない企業が提供できる選択肢の広さの重要性、情報共有基盤を通じた形式知の蓄積と活用といったことも検討すべき要素になるとしている。

 柔軟な働き方の実現には、PC本体などの環境だけでなく、企業の制度整備や文化醸成も重要な要素となるとしており、今回公開したドキュメントではこれらの解説も行なっている。これまでもPCなどを通じて環境の面から企業を支えてきたが、それ以外の面も網羅できるよう、社内で得られた知見も還元しつつ、取り組みを続けていきたいとした。

コロナ後に向けた働き方の見直しの動きが本格化
画一的な働き方から、個人に最適な働き方へ
働き方にあわせた最適な環境で生産性の向上を
環境だけでなく、企業の制度や文化醸成がなければテレワークは実現しない