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人に寄り添う製品開発を続けてきたFCCLの千日間。感染症拡大後は原則テレワークに移行

 富士通クライアントコンピューティング株式会社(FCCL)は25日、「DAY1000 Memorial Reception」を開催した。2018年5月16日に「DAY1」として行なった記者会見からちょうど1,000日が経過したかたち(レノボ傘下になった富士通PC部門、量にこだわらず人に寄り添うモノづくりを宣言参照)。

 イベントでは、同社代表取締役社長、執行役員社長/CEOの齋藤邦彰氏が登壇。約40年間の富士通製品を振り返りながら、コンピューティングを社会に適用、実装、浸透させることで、ユーザーの困りごとをより多く解決し、生活を豊かにすることが同社のミッションだと述べ、デジタル化が進むなかで最新の商品やサービスをユーザーが快適に体験するためのインターフェイス、さらにそれを活用した快適なICT生活を提供していきたいとした。

 同社の直近のパソコン製品では、世界最軽量のUHシリーズや、デザインを追求したCHシリーズ、充電スタンドなどが使えるTHシリーズなどを投入。レノボとの業務提携で調達力を強めたことで、UHシリーズで採用したカーボンなど、少ない物量では調達しづらい素材も利用しやすくなったという。

 また、テレワークの導入にともない、周辺機器も一括して提供して欲しいとの声に応えるため、今後は液晶ディスプレイやキーボード製品などにも注力していくとした。加えて、次世代のUHシリーズについてもすでに開発を開始しているという。

これまでの富士通製品
FCCLのミッション
液晶ディスプレイやキーボードと思われる製品も
次世代UHシリーズも開発中だという

 世の中の変化にあわせて、企業内の変革も実施。新川崎オフィスでは、あえて周囲から見える場所で開発会議が行なえるカウンターテーブルを各フロアに配置するなど、エンジニアのコミュニケーションに配慮したオフィス環境の整備などを進め、よりよい製品作りを目指してきたという。

 新型コロナウイルス感染症拡大後は、ユーザーに迷惑をかけない、環境の変化についていく、FCCLから感染者を出さないの3点を方針として定め、原則テレワークに移行しつつも製品開発を進めた。社員向けサポートサービスのTechPitに届いた社員からの問いあわせを、製品開発やサービス、カスタマーサポートへフィードバックするといった取り組みも行なったという。

 そのほか、AIアシスタントのふくまろを活用したサポートサービスの拡充も計画中。オペレータとユーザーとの間をふくまろが仲介することで、すばやく簡単にオペレータと接続できるようになるもので、応対の開始とともに画面のシェアがはじまる点や、丁寧で優しい対応などが特徴。すでにプレテストを実施しており、2021年度中にはサービスを開始したいとしている。また、DAY 1で予告していたAI処理端末「Infini-Brain」については、現在も着々と成長を続けているという。

 齋藤社長は、「人に寄り添い、生活を豊かにする、人が中心のコンピューティング」の実現を目指し、現状に満足することなく全社一丸となって、1,001日目以降もチャレンジを進めていくと述べている。

周囲から見える開発会議
感染症拡大後は原則テレワークに移行
AIアシスタントのふくまろを活用した新たなサポートサービス