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GPU性能を上げつつ駆動時間も延ばした1kg切りのモバイルノート「VAIO SX14/12」

VAIO SX14(右)とSX12

 VAIO株式会社は10月1日、モバイルノート「VAIO SX14」と「VAIO SX12」のCPUをIce Lakeに刷新した新モデルを発表した。発売日は10月9日で、本日より予約受付を開始する。

 VAIOストアでの税別直販価格は、両モデルともLTE搭載およびSIMつき、そして3年サポートつきで171,800円から。店頭モデルも用意されるほか、ソニーストアでも取り扱われる。

 VAIO SX14は14型、VAIO SX12は12.5型液晶ディスプレイを搭載する同社主力のモバイルノートパソコン。今年(2020年)1月にComet Lake搭載機を投入しているが、今回は同じ第10世代CoreプロセッサでもGPU能力が高いIce Lakeを採用しているという違いがある。

 Ice Lakeに変わったことで、グラフィックス性能が向上したことに加え、HDMIでの出力が60Hzで4,096×2,160ドットまで、USB Type-C(DisplayPort)は60Hzで5,120×2,880ドットまで可能になった。さらに、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)もサポートされており、通信速度が向上。メモリも最大16GBから32GBまで拡張できるようになっている。

VAIO SX14/12ともにアンテナをディスプレイ面の上部に搭載。金属製の机の上などでも高い電波特性で無線接続を確保する
電波実験のためのシールドルーム内の実験の様子
VAIO製ノートのスループットテスト
他社製ノートのスループットテスト。VAIOよりも速度が出ていない

 筐体は前モデルと変わらないが、軽量な新バッテリの搭載によって容量が増えており、バッテリ駆動時間が2時間ほど増加。VAIO SX14の4Kモデルは8.5時間から9.6時間、同フルHDモデルは20.5時間から22.7時間、VAIO SX12(フルHDのみ)は14.5時間が16.5時間へと延びている。

 それでいて最小重量は前モデルと同じくVAIO SX14が約999g、VAIO SX12が約887gからを踏襲。これ以外にも標準ストレージの接続仕様がSATAからPCI Express 3.0 x4接続のNVMe SSDへと改められるなど、細かい部分での更新が見られる。

 CPUのTurbo Boost動作時におけるPower Limitを調整することで、通常のTurbo Boostよりもより性能を引き出すことができる独自の「VAIO TruePerformance」も利用可能。ベンチマークにもよるが、CPU性能を計測するCinebench R20であれば、有効時に20%弱程度の性能向上が見込める。

 なお、CPUがIce Lakeになったため、前モデル(Comet Lake世代)で搭載されていた6コア/12スレッド動作のCore i7-10710Uはなくなり、4コア/8スレッドのCore i7-1065G7が最上位となった。その代わりメモリはLPDDR3からLPDDR4xになり、GPU性能の向上なども見込める。

 このほか、従来どおり日本語キーボードだけでなく英語キーボードモデルも用意されている。

VAIO SX12
VAIO SX14のカラーバリエーション
VAIO SX12のカラーバリエーション
【表1】VAIO SX14店頭モデルのスペック
型番VJS14390111B(ブラック)VJS14390211B(ブラック)VJS14390311B(ブラック)/VJS14390411T(ブラウン)
CPUCore i7-1065G7
(4コア/8スレッド、1.3~3.9GHz)
Core i5-1035G1
(4コア/8スレッド、1~3.6GHz)
GPUIris GraphicsUHD Graphics
メモリLPDDR4x 16GBLPDDR4x 8GB
ストレージNVMe SSD 512GBNVMe SSD 256GB
ディスプレイ14型4K非光沢液晶14型フルHD非光沢液晶
解像度3,840×2,160ドット1,920×1,080ドット
OSWindows 10 Home
バッテリ駆動時間約9.5時間約21.5時間
汎用ポートUSB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort Alternate Mode対応)、USB 3.0×2
カードリーダSDカードスロット(UHS-I対応)
映像出力USB Type-C、HDMI、ミニD-Sub15ピン
無線機能LTE(Micro SIM)、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)、Bluetooth 5.1Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
WAN仕様LTE(B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/
20/21/25/26/28/29/30/38/39/40/41/66)
3G(B1/2/4/5/6/8/19)
-
GPS機能GPS、GLONASS-
有線LANGigabit Ethernet
Webカメラ207万画素
セキュリティ顔認証センサー、指紋認証センサー
その他ステレオスピーカー、ステレオマイク、音声入出力端子
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)約320.4×222.7×15~17.9mm
重量約1,052g約1,018g約999g
税別店頭予想価格318,000円204,364円195,273円
【表2】VAIO SX12店頭モデルのスペック
型番VJS142390111B(ブラック)VJS12390211B(ブラック)VJS12390311B(ブラック)/VJS12390411T(ブラウン)
CPUCore i7-1065G7
(4コア/8スレッド、1.3~3.9GHz)
Core i5-1035G1
(4コア/8スレッド、1~3.6GHz)
GPUIris GraphicsUHD Graphics
メモリLPDDR4x 8GB
ストレージNVMe SSD 256GB
ディスプレイ12.5型フルHD非光沢液晶
解像度1,920×1,080ドット
OSWindows 10 Home
バッテリ駆動時間約15.9時間
汎用ポートUSB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort Alternate Mode対応)、USB 3.0×2
カードリーダSDカードスロット(UHS-I対応)
映像出力USB Type-C、HDMI、ミニD-Sub15ピン
無線機能LTE(Micro SIM)、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)、Bluetooth 5.1Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
WAN仕様LTE(B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/
20/21/25/26/28/29/30/38/39/40/41/66)
3G(B1/2/4/5/6/8/19)
-
GPS機能GPS、GLONASS-
有線LANGigabit Ethernet
Webカメラ207万画素
セキュリティ顔認証センサー、指紋認証センサー
その他ステレオスピーカー、ステレオマイク、音声入出力端子
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)約287.8×203.3×15.7~18mm
重量約906g約887g
税別店頭予想価格236,182円199,818円195,273円

 VAIO SX14の基本色はブラック、シルバー、ブラウンの3色、SX12はそれらに加えてピンクを提供。また、これらのほかにヒンジ部分のオーナメントなどを黒で統一した「ALL BLACK EDITION」(VAIOストア価格 : 税別231,800円~)と、天板やキーボード面を赤く仕上げた数量限定の「RED EDITION」(同241,800円)も購入可能。

ALL BLACK EDITION
RED EDITION

法人向けの14型「VAIO Pro PK」と12.5型「VAIO Pro PJ」も刷新

 今回のIce Lake搭載機に合わせて、VAIO SX14/12と同筐体で法人モデルとして販売されている14型の「VAIO Pro PK」、12.5型の「VAIO Pro PJ」が第8世代Core搭載モデルから刷新。コンシューマ機と同じくIce Lakeを搭載し、Wi-Fi 6をサポート。顔認証機能も追加されたほか、起動時のBIOSパスワード機能がスマートフォンやUSBメモリなどを使用しての認証解除に対応した。

 VAIO SX14/12と同じく10月9日発売で、VAIOストアでの税別直販価格はPK/PJの両製品とも152,800円からとなる。