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日本マイクロソフト、Surface Go 2を学校での文房具のような存在とアピール

Surface Go 2

 日本マイクロソフト株式会社は13日、『「GIGAスクール構想」に向けたSurfaceの最新情報』と題したプレスラウンドテーブルをオンラインで開催した。

 Microsoftは5月7日にSurface Go 2とSurface Book 3を発表したが(コンセプトはそのままに仕様強化された「Surface Go 2」と「Surface Book 3」参照)、とくに日本国内でも12日に発売されたSurface Go 2に関しては、税別59,800円から提供される低価格も相まって、教育機関向けに推進されるデバイスとなっている。

 今回、日本マイクロソフトは、Surface Go 2が文部科学省が主導する教育ICTの環境整備計画である「GIGAスクール構想」に適したデバイスであることをアピールし、同社が推進する教育プラットフォームの「GIGAスクールパッケージ」などと合わせて、その利点や現場でのこれからの活用事例を紹介した。

 Surface Go 2は前モデルのSurface Goと同じ筐体を採用しながら、ディスプレイが0.5インチ分大きくなった10.5型となり、ベゼル幅が22%縮小することで、作業領域が広がって使いやすくなっている。重量は約544gとペットボトル約1本分の重さであり、自動で持ち運びがしやすく、キックスタンドの耐久性を考慮して設計するなど、教育現場での実用を考えた設計を採用。

 また、教育機関向けに提供されるスタイラスペンは、一般で販売されるものよりも長さが短い「Microsoft クラスルームペン」として提供され、手の小さい子どもでも扱いやすい点も特徴。CPUは教育ICT向けにありがちなCeleronではなく、その1つ上のPentium Goldであり、性能面での余裕も考えられている。日本マイクロソフトではこうした設計思想をもとに、Surface Go 2を“新しい文房具”と位置づけ、教育現場への訴求を行なっている。

 その直近の成果として、渋谷区のGIGAスクール構想端末として採用されており、同区内の全小中学生向けに12,500台の納入が決定。9月より現場に導入される予定としている。

 また、プレスラウンドテーブルでは立命館小学校でICT教育部長を務める英語科教諭の正頭英和氏が登壇し、同校で2013年からSurfaceを導入している理由などを語った。

 同校では当初、Apple製品の採用も考えていたとのことだったが、10年先といった将来のことも考えたさいに、Word/Excel/PowerPointといった標準アプリが使え、Office 365やTeamsとの親和性も高く、教育向けプラットフォームも提供されているSurfaceを選んだことを述べるとともに、1年間だけ他社のWindows PCを使ったさいには故障が頻発したことや交換修理の対応が非常に遅かったことなどから、大きな信頼を寄せていることを示した。

 Surfaceでは端末故障時に先に代替端末が届いてから故障端末を回収するAdvanced Exchangeサービスを提供しており、学校といったどうしても故障を免れない現場において、有用なサービスとして認知されている。

 新型コロナウイルスの影響により、サプライチェーンの停滞が起き、PCの供給不足が目立っているなかで、日本マイクロソフトでは十分な量のSurface Go 2を確保していると強調し、GIGAスクール構想を見据えた教育機関への採用に大きな力を入れている。