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マウスコンピューター親子パソコン組み立て教室2019で、59組が組み立てに挑戦

10回目を迎えた「マウスコンピューター親子パソコン組み立て教室」

 マウスコンピューターは、2019年7月27日、長野県飯山市の同社飯山工場において、恒例の「マウスコンピューター親子パソコン組み立て教室」を開催した。

 2010年から開催し、10回目の節目を迎える今年の組み立て教室は、ノートPCを組み立てる午前の部と、ノートPCおよびデスクトップPCを組み立てる午後の部で構成。募集の対象としたのは、小学6年生のみで、抽選で選ばれた59組118人の親子が、PCの組み立てに挑戦した。

 パソコン組み立て教室は、パナソニック コネクティッドソリューションズ社、富士通クライアントコンピューティング、デルなどが開催しているが、1日で59組が参加したのは、各社の組み立て教室と比較しても過去最大規模となる。参加者は、長野県内からが9組となり、そのうち飯山市内からは6組の親子が参加。兵庫や京都、東京からの参加者もいた。

「マウスコンピューター親子パソコン組み立て教室」が開催された長野県飯山市の飯山工場
受付の様子。午後の部は29組の親子が参加した
最初に社員が工場の様子を案内した

 同社では、「参加者自身でカスタマイズしたPCを組み立てることをメインテーマに、子どもたちにモノづくりの楽しさを感じてもらうのが狙い。また、マウスコンピューターの特徴であるBTO(Build to Order=カスタマイズ)の特徴を活かし、ケース選びから構成まで、欲しいPCを親子で相談しながら選ぶことで、組み立てる前からPCに親しんでもらえる。そして、PCの生産拠点である飯山工場において、最新のIT技術やPCに関する理解を深める場としてほしい」などとしている。

 午前9時30分から行なわれた午前の部には、30組、午後1時20分から行なわれた午後の部には、29組の親子が参加し、自分で選んだ世界に1台だけのオリジナルPCの組み立てに挑戦した。

 開校式では、マウスコンピューターの小松永門社長が挨拶。「今日はようやく夏らしい天気になり、県内外からたくさんの人に参加してもらった。参加する前には、お父さん、お母さんとどんなPCを作るのかという家族会議をしてもらったはず。今日の本番で、それを作って、持ち帰ってPCライフに活用してほしい。今日、組み立て教室を行なう場所は、毎日PCを組み立ている場所そのものである。組み立て以外にも部品を集めるところも体験してもらう。PCはこんな風にできているということを知ってもらい、同時にモノづくりの楽しさを知ってもらいたい。そして、作ったPCを使って、豊かなPCライフを送ってもらいたい」と述べた。

開校式の様子
マウスコンピューターの小松永門社長

 来賓の飯山市足立正則市長は、「飯山市は、自然が豊かであるとともに、マウスコンピューターのような、品質の高いPCを作っているハイテク企業も立地しているのが特徴である。PCは生活に不可欠なものになっているが、その中身がどうなっているのかを知っている人は少ない。今日は、そのPCを組み立てることになる。一方で、これからは、STEM教育が大切になるといわれているが、実際の学校教育はそこまでいっていない。必要なのは、与えられたものを使うのではなく、自分で作ったり、改良したりといった力である。今日は、自分でPCを作って、次のステップではそれを改良したりといったことにも取り組んでほしい。親子でこうした体験ができるのは素晴らしい機会である。ぜひ今日は楽しんでほしい」と語った。

飯山市の足立正則市長

 この日の校長を務めたマウスコンピューターの内堀智尋氏は、「参加者の当選を引き当てたのが、今日の先生となる社員たちである。先生や、お父さん、お母さんと協力をして、世界に1つだけのPCを組み立ててほしい。先生たちも、夏休みのいい思い出となるように精一杯協力する」とした。

校長を務めたマウスコンピューターの内堀智尋氏
組み立てをサポートした飯山工場の社員たち
組み立て教室の参加者で記念撮影を行なった

 開校式のあとに、「1時間目」として、部品説明と部品集めを行なった。

 部品説明では、CPU、メモリ、ビデオカード、ファンといったPCに入っている主要部品の名前や役割を勉強。組み立てに必要なドライバーの使い方などについても学んだ。また、部品集めでは、同社の倉庫を活用。自分が作るPCの部品を宝探し感覚で集めることになった。

部品説明の様子
実際に部品を見せながらそれぞれの部品の役割を説明した
手に触って部品を体験する子供たちの姿も
説明した部品の数々
部品集めは、宝地図を模した「部品を探せ!」をもとにピッキングした
参加者が一斉に部品倉庫に向かっていった
通路番号と地図を照らし合わせて部品をピッキングする
部品倉庫に置かれていた参加者用の部品
デスクトップケースもここからピッキング
電子部品などはデジタルピッキングで集めることになる
バーコードを読むと部品か置かれた場所のボタンが光る
そこから部品をピックアップすることで、間違いのない調達ができる
集められた部品の数々

 「2時間目」は、親子トライアルと題して、メモリの取りつけ体験、作業が難しい無線LANモジュールへのケーブル接続にも挑戦。親子で協力して、作業の速さなどを競った。上位入賞者には、G-Tuneゲーム向けキーボード、G-Tuneゲーム向けヘッドセットなどの賞品がプレゼントされた。

組み立てを始める前にメモリの取りつけを体験
作業が難しい無線LANモジュールへのケーブル接続にも挑戦
デスクトップを組み立てた親子はマザーボードへのケーブル接続も行った
親子トライアルでプレゼントされた賞品

 「3時間目」は、いよいよPCの組み立てとなった。すでにこの時点で約2時間を経過。参加者それぞれに組み立てるPCが異なるため、マウスコンピューター飯山工場の社員が、親子1組に1人ずつ付いて作業をサポートしていった。

 組み立ての様子を写真で追ってみよう。

G-Tune NG-i690GA4を組み立てた親子。お父さんは自作PCの達人で、子供に的確な指示をしていた。完成したPCはVRに活用したいという
組み立てる数々の部品
最初の作業はCPUの装着。Core i9-9900Kを取りつける
CPUソケットでCPUを固定する
グリスを塗る。小豆のサイズと言われてピンとこない子供も多い
クーラーの取りつけ
ネジで固定する
メモリーボードの取りつけ
続いてM.2モジュールの取りつけ作業
M.2モジュールの上に放熱板を固定する
ここで筐体が登場
まずはカバーを外す
カバーを外したら光学ドライブを取りつける
続いて電源ユニットを取りつける
電源ユニットをネジで固定する
ここからは配線の処理作業が続く
結束バンドを使ってケーブルを束ね、ニッパで結束バンドの余分な部分を切る
ケーブルの処理もきれいに進んでいる
I/Oバネルを取りつける
マザーボードを本体に取りつける
マザーボードをネジで本体に固定する
ファンを本体に取りつける
ファンをネジで固定する
各種ケーブルを接続していく作業が続く
GeForce RTX 2070を搭載
ネジで固定する
ビデオカードにケーブルを接続する
シールを貼りつける
カバーを取りつけて完成だ
完成したG-Tuneを検査エリアに移動させる
ケーブルを接続して検査を行なう
電源を入れてみる
無事に起動した
内堀校長から「修了証書」を手渡される
手渡された修了証書
完成を祝って記念撮影
最後に梱包作業を開始。バーコードで読み取って作業を確認
本体梱包台に乗せる
梱包用の袋をかぶせる
緩衝材を取りつける
本体を梱包箱に入れる
テープで梱包箱の蓋を固定する
梱包も完了した

 こちらは午前の部でのノートPCの組立の様子だ。参加者のなかで、もっとも高性能なG-Tune NG-N-i5350SA1-Aを組み立てた様子を追った。Core i7-9750Hと、GeForce GTX 1650を搭載している。

G-Tuneを組み立てる部品の数々
まずは部品が手元にあるかどうかをチェック
メモリーボードを装着する作業から開始
M.2モジュールの取りつけ前にヒートシンクを配置
M.2モジュールを取りつける
M.2モジュールをネジで固定する
HDDにアッシィを固定
HDDを取りつける
無線LANカードを取りつける
難関となる無線LANカードへのケーブル接続も完了
カバーを取りつける
パチッというまで押し込む
ネジを締める作業
バッテリーを装着する
背面にシールを貼る
Windowsのロゴマークはピンセットを使って貼りつけた
そのほかのシールもピンセットを使って貼りつける
すべてのシールを貼って完成
電源を入れてみる
ちゃんと起動した
PCをきれいに磨く
PCをビニールに入れる
緩衝材に挟み込む
梱包箱に入れる
シールを貼って梱包も完了だ

 パソコン組み立て教室終了後に、本誌の取材に応じたマウスコンピューターの小松社長は、「飯山工場での親子組み立て教室は、10回目の節目を迎えることができた。10年間続けられたことはよかった。また、マウスコンピューターらしさとして、BTOの仕組みを活かして、参加者全員が違ったものを作り上げたり、自分たちで部品をピッキングしたりといった経験ができることにこだわってきたこともよかった。会社のかたちにはめるのではなく、参加者ひとりひとりのかたちにはめて組み立て教室を実現している。

 今年は、前回の約2倍となる親子が参加し、そのために社員も多くの努力をしてくれた。今年は最初から2倍規模で開催しようと考えており、小学校6年生に限定していることもあり、より多くの子供たちに参加してもらおうと考えた。実際、応募人数は、募集人数を上回っている。今後もこの規模を継続できるのであれば継続したい。来年も開催する予定である。社員の企画に期待したい」とした。

 また、「今回は、G-Tuneシリーズを組み立てたいという親子がこれまで以上に多かった。今年の傾向として、ゲーミングPCを組み立てたいという傾向が見られた。また、AMDのRyzenを選択する参加者もいた」などと今年の傾向についても触れた。

取材に応じてくれたマウスコンピューターの小松社長

 一方、同日には、こちらも恒例となっている「訳ありセール」が開催された。

 訳ありセールは、わずかな擦り傷や凹みがある製品、化粧箱が汚れた製品を再整備し、動作確認を実施した商品を「訳あり品」として、特価で販売するイベントだ。

 目玉となったのは、限定1台が販売されたクリエイター向けPC「DAIV-NG7630U1-M2SS」。インテル Core i9-9900Kを搭載、メモリは64GB、M.2 NVMe対応SSD 512GBと1TB、GeForce GTX 1080(8GB)、17.3型の4K非光沢液晶を搭載して通常価格64万8324円の製品が66%引きの22万円で販売された。

 G-Tuneシリーズでは、15.6型ノートPCの「NEXTGEAR-NOTE i5330SA1」を24台限定で用意。通常価格は121,824円の製品が49%引きの62,000円で販売された。同製品は、Core i7-8750H、メモリ8GB、SSD 240GB、GeForce GTX 1050を搭載している。

 さらに、15型 タッチパネル液晶ディスプレイの「ProLite T1532MSC」は、通常価格78,120円に対して、95%引きの4,000円で、21台が用意されるなど、数多くの再整備品、化粧箱汚れ、型落ち、新装整備品、デモ機再整備品などが販売された。

 同社は、7月23日から入場予約券の配布を開始。訳ありセール開始の7月27日午前6時には、約200人が並んだ。

午前6時には約200人が列を作った
最後尾の様子
いよいよ訳ありセールのスタートだ
セール会場となる倉庫の中に次々と人が入っていった
訳ありセールの会場の様子
特価品が数多く用意された
訳ありセールは午前8時30分に終了した