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31組が参加したマウスコンピューターの親子パソコン組み立て教室
2018年7月30日 11:30
マウスコンピューターは、2018年7月28日、長野県飯山市のマウスコンピューター飯山工場において、2018年度親子パソコン組み立て教室を開催した。
飯山市は、この日、本州に上陸した台風12号の進路から外れ、昼過ぎには小雨もあがり、強い日差しのなかで、開始時間を迎えることになった。
対象となったのは全国の小学6年生。多数の応募のなかから、抽選で選ばれた31組の親子が、2人1組となって組立に取り組んだ。抽選は、当日、組み立てを支援する社員一人一人が直接行っているという。なお、長野県内からは12組、そのうち飯山市内からは5組の親子が参加。東京や岐阜、富山、福岡からの参加者もいた。
マウスコンピューターの組み立て教室は、デスクトップPCやノートPCを問わず、好きなPCを選んで組み立てることができるのが特徴で、PCの価格の3割引きの費用で参加できる。組み立て時間の目安は、ノートPCであれば15~30分、小型タワーやスリム型デスクトップPCは30~60分、大型タワー筐体のPCでは60~90分となる。
参加者のうち、デスクトップPCは9組、ノートPCは22組が組み立てた。また、男の子の親子が18人、女の子の親子が13組となった。
正午過ぎから参加者が集まりはじめ、新幹線や在来線で訪れる参加者は、先生となる社員が、直接、最寄りのJR飯山駅まで、車で送迎する仕組みを今回から採用。飯山工場に到着すると、組み立て教室の会場となる第一工場に向かいながら、部品倉庫や組み立てライン、検査ラインなどを見学した。
午後1時から行なわれた開会式では、マウスコンピューターの小松永門社長が登壇。「マウスコンピューターのPCは、どういった仕様であれば、自分にぴったりのPCになるのかを考えることができ、買う前から楽しいのが特徴である。今日は、工場で作っているのとまったく同じPCを作ってもらうことになる。また、組み立てるだけでなく、部品を保管したり、作るための準備も大変であるということも体験してもらいたい。今日、作ったPCはみなさんの生活を豊かにしてくれるだろう。使い方も勉強して、PCを好きになって、長く使ってほしい」と挨拶した。
また、来賓として挨拶した飯山市の足立正則市長は、「マウスコンピューターのPCはふるさと納税の返礼品にもなっている」としながら、「IoTやAIが注目を集めているが、今日、参加している子供たちが大きくなるころには、コンピュータを活用して、生活がもっと豊かになっているだろう。世界では、STEM(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マスマティクス)の教育が重視されている。今日は自分たちが欲しいPCを組み立ててもらうことになる。それをぜひ学習にも使ってほしい。そして、作り上げたPCは、バージョンアップも可能になる。例年、お父さんが真剣になってしまうシーンもみられるが、親子で一緒になってPCを作り、夏休みのいい思い出にしてほしい」とした。
組み立て教室の1日校長を務めたマウスコンピューターの高橋和樹氏は、「親子PC組み立て教室のスタートでチュウ!」とポーズを決めながら宣言して、参加者の笑いを誘っていた。
開会式終了後は、参加者は、2つのグループにわかれて、PCを構成する部品の役割の説明を聞いたり、組み立てに必要な部品を自分たちでピッキングしたりといった作業を行なった。
部品の説明では、SDDやHDDを分解して、中身を見せたり、「CPUは、工場に例えると、作業をする人。RYZENなどの高性能CPUは、『ベテランの作業者』と同じで、Celeronなどの高性能ではないCPUは、『新人の作業者』と同じ」といったユニークな例えで、わかりやすく説明した。
部品のピッキングでは、デジタルピッキングを採用した棚から部品を取り出したほか、今年は、部品倉庫全体を使って、ケースなどの大型部品を調達するといったことも行った。地図を頼りに、広い倉庫を子供たちが部品集めに奔走した。
さらに、「親子でトライアル」として、組み立てが難しい無線LANボードへのケーブル接続や、メモリの装着、キーボードの組み立てを行ったほか、部品の役割説明で学んだことなどをテストする筆記試験を実施。優秀者には、G-Tuneブランドのメカニカルキーボードなどがプレゼントされた。
組み立て工程
組み立ては午後3時30分頃からスタートした。
組み立てるPCがそれぞれに異なるため、組み立て作業を行う際には、飯山工場のスタッフが、1組に1人ずつついた。
今回の取材では、岐阜県から訪れた女の子親子に協力を得た。
なんと作り上げたのは、G-Tuneの「MASTERPIECE i1630」シリーズ。CPUには、Core i7-8700Kを搭載。メモリは16GB、SSDは480GB、HDDは3TBを搭載。そして、GeForce GTX 1070 Tiを搭載している。
女の子は、「ちょっと難しかった」と組み立て作業を振り返りながらも、「作ったPCはいろいろなことに使いたい」とコメント。お父さんは、「長期間に渡って使いたいと思ったので、スペックが高いものにした。2階の部屋に設置したいと考えているが、家に帰ってから、1人で2階まで運ぶのが大変そうだ」と笑っていた。
では、組み立ての様子を写真で追ってみる。
370人並んだアウトレット 訳ありセール
一方、この日は、「第11回マウスコンピューター飯山工場アウトレット 訳ありセール」が開催された。
午前4時30分には、いつもは従業員が使用している駐車場が埋まり、午前6時30分の販売開始時には、約370人が並んだ。セール開始直後は、会場内の混乱を避けるために、5秒ごとに1人ずつ会場に入るように制限を行なっていた。終了予定の午前11時前には、用意された商品がほぼ完売し、盛況のうち、前倒しで終了した。
当初は、7月24日から入場予約券を配布する予定だったが、連日の猛暑のなか、長時間並ぶ人が多かったことから、熱中症などの危険性を考えて、前倒しし、23日から入場予約券を配布したという。
訳ありセールでは、デモ機再生品の「MASTERPIECE i1720PA1-DL」(Core i9-7900X、メモリ 32GB、SDD 960GB、HDD 3TB、GeForce GTX1080Ti搭載)が、462,672円の製品のところを、70%引きとなる135,000円で販売。新装整備品の15.6型ノートPC「m-Book B504E-EX2」(Celeron N3450、メモリ 4GB、SSD 240GB)が、48,384円を62%引きの18,000円で販売するなど、特価商品が山積みとなって販売された。ノートPCおよびデスクトップPCは。用意した商品が完売したという。
マウスコンビューターの小松社長は、「組み立て教室と訳ありセールは、年1回のお祭りのような形で定着してきた。とくに、組み立て教室では、普段はノートPCの生産しかしていない社員が、デスクトップPCの組み立てのサポートをしたり、昨年(2017年)、入社した2人の社員が、先生役としてサポートするなど、社員にとって、新たな挑戦を行なえる場にもなっている。
今年3月に、これまでの8回の成果をもとに、キックオフを行なった。その内容を聞いていたら安心して任せられると思った。部品倉庫での宝探しイベントに代表されるように、製造に関するすべての要素を入れたものになっており、これまでの集大成ともいえるイベントになったと感じている。子供たちも、喜んでくれたことがうれしい。また、訳ありセールについても、列の並び方の改善を行うなど工夫を凝らしている成果が出ている」とコメントした。
「来年は組み立て教室が10回目の節目を迎えるが、社員のアイデアと奮闘に期待している。長く続けるイベントとして、定着させていきたい。マウスコンピユーターは、『期待を超えるコンピューター』を目指しているが、10回目の組み立て教室と訳ありセールは、期待を超えるイベントにしたい」と語った。