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NANDフラッシュ市場、2018年下半期も価格下落が続く見込み

 台湾の市場調査会社TrendForceは6月27日(現地時間)、DRAMeXchangeによる2018年下半期のNANDフラッシュ市場調査の結果、今後さらにNANDフラッシュの価格が下落するとの予測を発表した。

 NANDフラッシュの取引価格は、需要の“オフシーズン”であったこと、64/72層3D NANDの容量拡張という2つの要因により、2四半期(2018年第1/第2四半期)連続で下落している。

 第3四半期は需要の“ピークシーズン”とされているが、前四半期(2018年第2四半期)比でノートPCとスマートフォンが0~1%、タブレットが9~10%の需要増に留まると見られており、製造業者側が需要引き上げのため、見積もり価格を下げる可能性がある。

 そのため、想定されているよりも急激な価格下落が発生するおそれがあるという。

 第4四半期については、供給側としては、64/72層3D NANDの製造が成熟して80%を超える歩留まり率が見込まれるほか、容量の一部を96層NANDへ移行する可能性や、新たな容量の追加も可能なため、より高い生産能力を発揮できると見られる。

 一方、需要面では、ノートPC市場の低い成長率と、スマートフォンのスペック強化不足、交換需要の減少などで、勢いが依然として弱く、供給能力の強化を相殺できないと見られ、DRAMeXchangeでは、第4四半期は第3四半期と比較してさらなる価格下落が起きると予測している。ただし、新iPhoneによって価格下落が緩和される可能性も示唆されている。