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CMみたいに声で動くの? Amazon Echoをサクッと理解する

 語りかけるだけで家電を動かすことができたり、コンピュータが質問に答えてくれたりするスマートホームを実現するには、「スマートスピーカー」が欠かせない。今、テレビではそのスマートスピーカーの火付け役であるAmazon ECHOやGoogle HomeのCMが盛んに流されていることから、気になっている方も多いはず。

 また、買ってみたはいいがマニュアルが非常にシンプルで何が出来るのか分からないという意見もよく聞く(これは使いながら機能を知って欲しいという意図だと思うが)。果たしてスマートスピーカーは何が出来るのか?具体的な運用方法はどうなっているのか?

 ここでは、シェアNo.1のスマートスピーカーである「Amazon Echo」シリーズのラインナップとその特徴を紹介する。(TEXT : 山口真弘)

Echoシリーズならできるこんなこと

1. プライム会員ならすぐに音楽再生を楽しめる

 プライム会員であれば無料のPrime Musicで100万曲以上の音楽をすぐ聞けるほか、Amazon Music Unlimitedに登録すれば新曲を含む数千万曲以上もの音楽を楽しめる。海外で利用可能なSpotifyはまだ非対応なのが少々残念

2. 豊富なスキルを追加できる

 Alexaスキルはスマホで言うところのアプリに相当し、追加することで機能をどんどん増やせる。Alexaスキルの検索および追加はスマホのAlexaアプリのほか、PCからWebブラウザ版の「Alexaスキルストア」にアクセスすることでも行なえる。

3. タスクやカレンダーを音声操作

 やらなくてはいけないタスクを音声でリストに追加したり、またGoogleカレンダーを連係させ、曜日と時刻を指定して予定を追加することも可能だ。思い立ったらすぐ音声で追加を行なえるのでうっかり忘れることもない。このほか買い物リストも用意されている

4. スマートホーム機能で家電操作

 スマートスピーカーを導入したら試してみたいのが家電製品の操作。エアコンやテレビ、照明などさまざまな家電製品を音声で操作できる。後述する「定型アクション」機能を使えば、一声かけるだけで複数の家電製品の電源を一括ONすることも簡単に行なえる

5. 外部スピーカー接続で高音質音楽再生

 Echoシリーズはいずれも本体背面に3.5mmステレオジャックを備えており、高音質な外部スピーカーに接続して音楽再生などを楽しめる。ライバルのGoogle HomeにはないEchoならではの機能だ。もちろんスピーカーに限らずヘッドホンなども接続できる

6. IFTTTのトリガーに対応

 Amazon EchoはWebサービスIFTTT(イフト)に対応しており、ほかのWebサービスや対応家電と連係させられる。たとえばAlexaの買い物リストをメールで送信してもらったり、再生した曲をGoogleスプレッドシートに書き出すことも可能だ

Amazon Echoシリーズのラインナップ

 世界でもっとも売れている、スマートスピーカーの代名詞とも言えるのがAmazon Echoだ。日本上陸こそGoogle Homeに遅れを取ったが、2017年11月からは購入希望者に対する招待制での販売がスタートし、その後2018年3月からは、一般販売が行なわれるようになった。

 日本で販売されているのは、スタンダードなEchoのほか、コンパクトさがウリのEcho Dot、ホームハブ機能を搭載したEcho Plusの3製品で、いずれも同社の音声アシスタント「Amazon Alexa」を搭載し、「アレクサ、○○して」と音声で呼びかけることでさまざまな機能を実行できる。実行可能な機能は「スキル」として提供されており、追加も可能。サードパーティ製のスキルの豊富さは製品の大きなウリの一つとなっている。またAmazonの製品ということで、過去にAmazon.co.jpで購入したことのある製品を音声だけでリピート購入できるショッピング機能や、Amazon Musicを再生する機能、Kindle本を読み上げる機能も用意されている。

 その性格上、新しい機能はまず海外で追加されたのち、しばらく経ってから国内向けに追加されることが多く、Echo同士の通話機能や音楽アラーム機能、さらに音声ではなくシンプルなチャイムで返答する「Brief Mode」や、連続して指示が出せる「Follow-Up Mode」など、国内未対応ながら魅力的な機能も見逃せない。対応サービスも日本国内では制限があり、なかでも音楽配信サービス「Spotify」などは日本での対応が渇望されている。さらに海外では情報を音声だけでなく画面でも表示してくれるディスプレイ搭載モデル「Echo Show」や「Echo Spot」も販売台数を伸ばしているほか、別売りアダプタ「Echo Connect」を組み合わせることでEchoを使ってハンズフリーの無料電話が可能になるなど、Echoを中核としたサービスはますます広がりを見せている。

Echo対応のスマホアプリ Amazon Alexa

 専用アプリ「Amazon Alexa」では、Amazon Echoから音声で行なうのとほぼ同じ操作をスマホ上から行なえることに加えて、Amazon Echoのセットアップやスキルの検索・新規追加、さらに定型アクションの登録などを行なえる。またアプリのホーム画面には、操作のヒントとともに、Amazon Echoが実行したアクションが「カード」として並んでいるため、音声コマンドがうまく聞き取られなかった場合にAlexaがどのように理解したかをチェックし、聞き取り品質の改善に役立てることが可能だ。

ミュージック
さまざまな音楽配信サービスと連係し、音楽をストリーミングで再生できる。再生履歴も表示されるので、ランダム再生で呼び出された曲のタイトルを知る用途でも重宝する
リスト
買い物リストとやることリストの2種類が用意されている。思い立ったときに音声ですぐに追加できるので、記入をうっかり忘れることももない。追加できる項目はそれぞれ最大100個まで
リマインダー・アラーム
指定日時に予定を教えてくれるリマインダー機能、目覚ましなどに使うアラーム機能、指定した長さでカウントダウンを行なうタイマー機能の3種類を切り換えて利用できる
定型アクション
起床時に部屋の照明を付けてから天気予報とニュースを連続して読み上げるなど、複数のアクションを連続的に行なう「定型アクション」の設定をここで行なえる
スマートホーム
スマート電球「Hue」や、スマートリモコン経由で認識したデバイスをAlexaで検出し、操作可能にするための画面。一括操作のためのグループ化の設定もここで行なう
スキル
Alexaスキルを検索、追加するための画面。すでに有効化されているAlexaスキルを一覧表示したり、通知機能を備えたスキルを有効化するための設定もここで行なえる

Echoで使えるお勧めスキル

音楽・オーディオ「radiko.jp」

メーカー:株式会社radiko

 Amazon Echoでラジオを聞くためのスキル。放送局を指定して再生を行なえるほか、指定がなければランダムで局が選択される。現在位置によっては聞けない局もあるのでradikoのサイトで確認しておこう。

音楽・オーディオ「カラオケJOYSOUND」

メーカー:XING

 JOYSOUNDで配信中の人気楽曲をカラオケで楽しめるスキル。ラインナップは最新曲を中心に数百曲と決して多くはないが、再生と連動してAlexaアプリで歌詞が表示されるので、自宅にいながら本格的なカラオケができる。

ゲーム・トリビア・アクセサリ「ピカチュウトーク」

メーカー:The Pokemon Company

 ピカチュウを呼び出して会話を楽しめる人気スキル。どんな質問を投げかけてもピカチュウ語で返事が返ってくる。質問内容によってきちんと応答内容が変化するので、ついついいろんな質問をしてしまう。

教育・レファレンス「アルクの英語クイズ」

メーカー:ALC PRESS, INC.

 英語のリスニングの練習を行なうためのスキル。発言に対してふさわしい回答をA~Cから選ぶ仕組で、レベルは5段階、合計で250問もの問題が用意されている。チャレンジ中にレベルの上げ下げを行なうことも可能だ。

地域「運行情報 by 駅すぱあと」

メーカー:株式会社ヴァル研究所

 列車の遅延情報や見合わせ情報といった運行情報を教えてくれるスキル。区間を指定することで迂回するための路線を教えてくれる機能もある。「JR東日本 列車運行情報案内」のようによく使う路線を登録する機能はない。

フード・ドリンク「クックパッド」

メーカー:Cookpad

 クックパッドでレシピを検索できるスキル。食材を指定すると、それを用いたレシピの候補が提示され、どれかを選ぶことでクックパッドのMYフォルダに保存してくれる。なお利用にあたってはクックパッドのユーザー登録が必要。

天気「Yahoo!天気・災害」

メーカー:Yahoo! Japan Corp

 日本全国の天気予報と気象警報を教えてくれるスキル。普通にAlexaに天気を尋ねるのに比べてより詳細な情報が得られるほか、通知機能をONにしておけば登録された郵便番号のエリアでの雨予報をプッシュ通知してくれる。

旅行・交通「全国タクシー」

メーカー:JapanTaxi株式会社

 設定した乗車場所にタクシーを配車してくれるスキル。利用にあたっては全国タクシーへの会員登録のほか、乗車場所をあらかじめスマホアプリ「全国タクシー」で設定しておく必要があり、アプリの補助機能としての色合いが強い。

ライフスタイル「快眠サポート」

メーカー:Accela, Inc.

 波の音をバックに緩やかなBGMをループ再生することで、快適な睡眠をサポートしてくれるスキル。曲は1種類のみだが選ぶ手間がかからずすぐ使えるのは利点。このほか環境音を中心に流してくれる「睡眠サポート」もある。


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