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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のOPを我が家で実現!? スマートデバイス活用で朝のコーヒーもカーテン開きも自動化

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のオープニング。ラジオをつけて、コーヒーを淹れて、テレビをつけて……というホームオートメーションの映像が流れる。まだタイムトラベルはできないけれど、そんな朝の作業を自動化することなら、今、買えるスマートデバイスを組み合わせるだけでもできるようになった。ここでは、日の出の情報をトリガーにして、コーヒーを淹れたりカーテンを開けたりする作業を自動化し、気持ちよく朝目覚めるスマート化の作例を紹介しよう。

俺の家スマート化シナリオその2「コーヒーでおいしく目覚める家にする」

竹内亮介

電気が通るデバイスなら何でも扱うフリーライター。エスプレッソメーカーは、15年同じメーカーのものを買い換えながら利用している。
家族構成: 一人暮らし
家のスタイル: 一軒家

筆者に限らず、気持ちのよい目覚めにはコーヒーが欠かせない、と言う人は多いだろう。しかし筆者はカプセル式のエスプレッソマシンを使っているため、コーヒーを楽しむためには水やカプセルのセットが不可欠で、起き抜けにすぐコーヒーを飲むのは難しい。そこで今回は、Bluetoothでコーヒーの抽出をスケジューリングできる最新のエスプレッソマシンや、音声で操作できるスマートリモコンを導入し、朝を快適に楽しむための環境を構築した。
コーヒーメーカーが離れた場所だって問題なし。これが、目覚めればエスプレッソができている家

一日はコーヒーで始まる。しかし、エスプレッソメーカーは1階

 筆者の自宅は2階建てで、2階は仕事部屋と寝室、1階は作業スペースとリビングを兼ねるというレイアウトだ。エスプレッソメーカーは水まわりに近い1階に設置しているので、起きたときにすぐコーヒーを淹れられるわけではない。

 まず考えたのが、エスプレッソメーカーの置き換えだ。現在利用しているモデルは、手動操作の基本的なモデルだ。担当から、自動でボタンを押せるIoT対応ロボットで操作を代行するという手段を提示されたが、操作するボタンが多い機器なので断念。今回はBluetoothで接続したスマートホンから、各種操作を行なえる「ネスプレッソ エキスパート」に置き換え、枕もとや仕事部屋から操作する方法を検討した。

 また快適な朝を迎えるには、寝る前の準備も必要だ。寝る時刻や起きる時刻に合わせてカーテンを開閉できるロボットや、声によるリモートコントロールで部屋中の家電をOFFにできるスマートリモコンも導入しよう。

各機器をスマホやスマートスピーカーで操作する

 ネスプレッソ エキスパートでは、スマホに「ネスプレッソ」アプリをインストールし、Bluetoothのペアリングを行なう。このアプリでは、設定されている四つのプリセットに対して抽出量や温度を調整でき、自分の好みの設定を保存することも可能だ。

 そして9時に抽出する、というスケジュール設定も可能なので、当初の目的を達成できた。ただカプセル式であるため、寝る前にカプセルと水をセットし、抽出口にはカップを置く必要がある。

 カーテンロボットの制御は「mornin'plus」、RS-WFIREX3での操作は「家電リモコン」を、スマホにインストールする。mornin'plusではスマホの画面に表示されるリモコン操作のほか、スケジュール操作が可能だ。起床時刻と就寝時刻を設定しておくとよいだろう。家電リモコンはAmazon Alexaのスキルとしても利用でき、「何々を消して」と話しかけるだけで、シーリングライトやテレビなどの電源をOFFにできる。

日の出とともにコーヒーを楽しむ!?

 スマホ用アプリのスケジュール機能や音声コマンド機能を使うことで、朝にできたてのコーヒーを飲むという今回の目的は達成できた。ただ、「自動化」という意味ではちょっともの足りないので、もう一つ踏み込んで日の出とともにカーテンを開け、コーヒーを飲むというタスクを自動化してみよう。

 利用するのは、Android向けのアプリ「IFTTT」と「Tasker」だ。IFTTTは、ある条件が成立したら、指定した動作を行なうというアプリである。そしてTaskerは、複数のアプリなどを組み合わせて自動操作を行なうタスク作成ツールだ。ここでは、IFTTTの天気予報プラグインを利用して「sunrise」という通知をスマホに送り、Taskerでその通知を認識したら、カーテンを開けてコーヒーを抽出するという流れのタスクを作ってみた。どちらもすべて英語で設定しなければならないためハードルは高めだが、操作自体は問題なく行なえた。

使用したスマホ自動化アプリ

予想以上の快適さ、さらなる自動化もおもしろい

 朝の一手間を簡略化する程度、と思うかもしれないが、その一手間が意外とストレスになるものだ。そうした煩わしさを解消した上で、ゆったりと朝のコーヒーブレイクを楽しめるネスプレッソ エキスパートの導入メリットは、個人的には非常に大きいと感じた。また職業柄、日の出とともに行動を開始するのは現実的ではないのだが、行動パターンを朝型に戻すときには効果的かもしれない。

 またカーテンやエアコン、テレビやBlu-rayレコーダのON/OFFをリモコンではなく、音声でできるようにしたことで、就寝前のめんどうな操作が一気にラクになったことも見逃せない。


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