ニュース

AI画像検索「Google Lens」がAndroid端末で利用可能に

 Googleは6日(米国時間)、機械学習アルゴリズムにより撮影した画像を分析し、画像中の情報を抜き出す「Google Lens」をAndroid端末むけに公開した。

 同機能は「Google フォト」アプリの中でプレビュー機能として利用すること可能。これまではPixel系端末のみで利用可能としていたが、今回多くの端末で利用が可能となった。iOS版についてはリリースが予定されているものの具体的な時期は不明だ。

 「Google Lens」は、基本的には、写真中の被写体の情報を自動で検索したり、テキストの読み込みを行なえるもので、発展した画像検索のようなイメージだ。また、名刺の画像であれば連絡先への登録の簡略化なども可能。写真を撮影するだけで検索することができるので、名前のわからない物について調べるさいや、観光名所めぐりをするさいにも活用できるだろう。

 実際に編集部で使ってみたところ、テキストの認識機能については、日本語の読み取りの精度もなかなかに高く、光のうつりこみなどがなければ細かい文字であってもかなり正確に読み取りが可能なようだ。そこで、僚誌DOS/V POWER REPORTの記事と筆者の名刺でテキスト認識の使い勝手を検証してみた。

URLの部分に「p」が抜けるなど、若干だけ間違いがある(黒塗りについては判定後に実施)
このような光沢のある紙では白飛びを避けるなど、工夫は必要だ
白飛びがない場合、正確に読み込むことができている

 まずは筆者の名刺の写真でGoogle Lens機能を適用してみたところだが、読み込みが完了すると連絡先に登録するためのフォーマットに成形されて表示される。PC watchのURLに若干の読み込みミスがあるものの、電話番号や住所、名前などは正確に読み取られていた。

 たいていの場合はそのまま連絡先に登録完了となると思われるが、細かい修正を加えたい場合にも、テキスト読み取りモードに手動で変更すれば、テキストとして名刺を読み込んだ場合の情報が表示できるため、あとはその情報にもとづいて連絡先の情報を修正すればよいだろう。

 また、読み取った情報にメールアドレスや電話番号、住所などが含まれていればその場でメールクライアントや電話、マップなどのアプリに連携させることができるので、名刺からメールを送る、URLからキャンペーンなどのページにアクセスするといったシーンでも活用できるだろう。

 パワレポの記事については、光沢による光のうつりこみなどで認識の結果が変わりやすい点がやや気になったものの、文字の小ささや写りのわりには全体的にはかなり正確に読み込めていると感じた。

猫の品種まで言い当ててしまう
MacBook Airの判定結果はなぜか「MacBook Pro」がより上位にくる結果に…(黒塗りは判定後に実施)

 さらに、物体の認識能力に優れており、筆者宅の飼い猫(アメリカンショートヘア)はいくつかの他品種の候補とともに「アメリカンショートヘア」として認識されており、この精度の高さにはやや驚かされた。

 MacBook Airが認識されるか実験した場合では「MacBook Pro」などとして認識される場合があったが、Macであることは認識できている。

 また、デスクのMRJ(三菱リージョナルジェット)のフィギュアで試したところ、「ジェット旅客機」という判定結果だった。固有名詞が認識できない場合でも共通する特徴から「ジェット旅客機」として判定することができているということであり、本来コンピュータが苦手とされる部分を部分的だが実用的なレベルで克服しているといえる。

 さらに使い込んでみなければわからない部分もあるものの、全般的な判定の精度はかなり高いといってよいだろう。