ニュース
アマゾン、スマートスピーカー「Amazon Echo」を国内発売
~250以上の国内スキルに対応
2017年11月8日 20:05
Amazon.co.jpは、スマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズの予約注文受付を開始した。価格は5,980円からで、出荷は13日以降の予定。
購入には製品販売ページより招待申し込みが必要で、招待を受け取った後に購入が可能。
発売されるのは「Amazon Echo」、Echoからウーファーを省き小型化した「Amazon Echo Dot」、EchoにスマートホームHub機能が追加された「Amazon Echo Plus」の3製品。それぞれ11,980円、5,980円、17,980円で発売する。
プライム会員は11月17日までの期間限定で、Echo Dotが2,000円引き、Echoが4,000円引きで購入できるキャンペーンも開催される。
3製品ともに音声だけでリモート操作できるスマートスピーカーで、「Alexa(アレクサ)」と話しかけることで、音楽再生や天気、ニュースの読み上げ、アラームのセットなどを音声操作できる。
Alexaはクラウドベースの音声サービス。Amazon Web Services(AWS)上に構築されており、世界中の開発者が開発を行なっているSkills(スキル)によって、天気の確認やニュースを聞く、スポーツ情報の確認、計算、To-Doリスト作成、カレンダー確認など、さまざまな操作を実現する。話しかけるほど語彙が増え、話し方や好みを学んでくれるという。
インプレスでも、本誌PC Watchを含めた「Impress Watch」全14サイトのAlexa向けニュース配信に対応しているので、「Alexa、ニュースは何?」などと話しかけるだけで音声でニュースを聞くことができる。
Echoは、ビームフォーミング技術とノイズキャンセレーションを採用した遠隔音声認識技術と、7つのマイクアレイを搭載し、部屋中のどこからでも音声を聞き取り、認識できるとする。Dolbyプロセッシングと360度全方位対応オーディオの組み合わせで、部屋全体に鮮明な音響とダイナミックなベース音を届けるとしている。
Echo PlusではEchoの機能に加えて、スマートホームHubを内蔵。現時点ではPhilipsのスマート電球「Hue」など、近距離無線通信規格のZigBee対応製品で、音声からデバイスを探し設定が可能となる。
同社では、Echo Plusの購入でPhilips Hue 1個を無料で購入できるキャンペーン(在庫がなくなり次第終了)も開催する。
Echo Dotは、Echo同様にAlexa対応の遠隔音声認識技術を採用した製品で、ウーファーなどを省くことで本体を小型化し、すべての部屋に設置して利用されることを念頭に設計されているとする。
各製品の仕様は以下の通り。
製品 | Amazon Echo Dot | Amazon Echo | Amazon Echo Plus |
---|---|---|---|
スピーカーサイズ | 0.6インチ | 2.5インチウーファー、0.6インチツイーター | 2.5インチウーファー、0.8インチツイーター |
Dolbyデュアルスピーカー | - | ○ | |
3.5mmステレオミニジャック | ○ | ||
ネットワーク | IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth | ||
スマートホームHub機能 | - | ○ | |
サイズ | 84×84×32mm | 88×88×148mm | 84×84×235mm |
重量 | 163g | 821g | 954g |
本体色 | ブラック/ホワイト | サンドストーン/チャコール/ヘザーグレー | シルバー/ブラック/ホワイト |
保証期間(別途延長保証あり) | 90日 | 1年 | |
価格(Prime会員価格) | 5,980円(3,980円) | 11,980円(7,980円) | 17,980円 |
【お詫びと訂正】記事初出時、誤った製品名が上表に掲載されておりました。お詫びして訂正させていただきます。
都内で開催された製品発表会には、アマゾンジャパン合同会社社長のジャスパー・チャン氏、同社Amazon Alexa担当シニアマネージャーのカレン・ルービン氏、米Amazon.com Amazon Alexa担当シニアバイスプレジデントのトム・テイラー氏らが登壇。
テイラー氏は、言語はもっとも自然なコミュニケーション手段であると述べ、Amazonではその音声による操作をAWSと機械学習を用いた音声アシスタントである「Alexa」によって実現したと説明。
そしてスマートスピーカーEchoは、7つのマイクアレイを搭載しており、ビームフォーミング技術によって部屋のどこから呼びかけても、例えば6m離れていても反応すると述べ、話者にもっとも近いマイク以外はノイズキャンセルに用いることで、騒音の大きな環境でも正確に音声を認識できるとした。
「Echoは『Alexa』と呼びかけることで起動し、魔法のような体験を提供する」と語り、AWS上のAlexaが、機械学習を用いて、話しかけられた自然言語を文脈に沿って、話者の意図を考慮して理解するとした。音声認識だけでなく、Alexaの発声にも力を入れて開発しており、抑揚やリズムが自然で、機械音ではない自然な発声を実現しているとアピールした。
プライバシーの観点も考慮されており、ミュートボタンが押されるとランプが赤に点灯し、電源がオフになるという。通常時も、「Alexa」と呼ばれて初めて起動し、それから暗号化されたデータのストリーミングが行なわれるとした。
また、スマートフォンアプリから個々の言葉や発言を削除できるため、安心して利用できるとアピールした。
同社では、日本への製品投入にあたり、1年以上を日本語音声の完全な認識実現に費やしたという。
発売時点からJリーグや相撲、野球などスポーツ情報の案内や、祝日、単位、住所、挨拶、なぞなぞや俳句など、ローカライズ最適化が行われている。
同社はEcho投入と同時にスキル開発支援ツール「Alexa Skills Kit (ASK)」、Alexa搭載スマートデバイス開発リソース「Alexa Voice Service (AVS)」を提供開始しており、テイラー氏はこれからさらに多くのスキル、製品が登場すると語った。