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龍芯3号で動作するWindowsそっくりなLinux OS「中標麒麟V7.0」
2017年3月28日 11:59
中国独自のLinux互換OSを開発する中標軟件は24日(現地時間)、龍芯3号で動作するWindows XP/7のデスクトップにそっくりな64bit Linux OS「中標麒麟卓面操作系統V7.0」(以下中標麒麟V7.0)を発表した。
中標によると、龍芯3号 3A3000はIntelのCore i5クラスの性能を持つとされ、これを搭載したノートPCで、中標麒麟V7.0のデスクトップ環境をスムーズに動作させられるという。なお、龍芯の旧製品である3A2000との互換性も維持されている。
中標麒麟デスクトップのスクリーンショットも同時に公開されているが、カスタマイズによりMicrosoftのWindows XP、およびWindows 7にそっくりなスタートメニューを設定できることが分かっている。
また、Linux OSとしては珍しく「Cドライブ」、「Dドライブ」といったWindowsのファイル管理概念も取り入れられており、Firefoxやメディアプレーヤー、WPS Officeといったソフト、そしてアプリストアも用意されている。
加えて、中標麒麟V7.0は多くのプリンタ、スキャナ、プロジェクタ、およびWebカメラといった外部デバイスをサポートし、互換性と可用性を高めたとしている。
既報(MIPSなのにx86とARMアプリを高速に実行できる中国製CPU「龍芯」のカラクリ)の通り、龍芯3号は独自のMIPS互換命令セット「LoongISA」を搭載し、GS464Eアーキテクチャを採用。コア数は4コア、クロックは1.5GHz、プロセスルールは28nm FDSOI。今回中標の発表によると、将来14nmプロセスを採用し、クロックを2.5GHzに高めた4コアの「3A5000」、そして8コアの「3B5000」がリリースされるという。