やじうまミニレビュー

エレコムのクリップ型USB PD充電器を試す。67W出力でノートPC充電も快適

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
エレコム「EC-AC11767BK」。実売価格は4,490円

 エレコムの「EC-AC11767BK」は、デスクの天板に一時的に挟んで利用できるクリップ型のUSB PD充電器だ。3ポート搭載、最大出力67WとノートPCへの給電にも適しており、出先での利用のほか、フリーアドレスオフィスやコワーキングスペースでの利用にも向く。実機を購入したので、同社の過去のクリップ型タップと比較しながら使い勝手を紹介する。

おなじみ電源タップではなく今回はUSB PD充電器

 巨大な洗濯ばさみのような外観を持つエレコムのこのシリーズは、もともと電源タップとして2021年に登場した。デスク天板に一時的に挟んで使えるというコンセプトは好評を博したようで、その後2024年には、USBポートを追加した派生モデルが登場している。

 そして今回のモデルでは電源タップとしての機能がとうとうなくなり、純粋なUSB PD充電器としてお目見えした。電源タップ仕様のモデルは廃番になったわけではないとはいえ、クリップ型という特徴的な機構を別カテゴリの製品が乗っ取った(?)、極めて珍しいパターンである。

製品本体。電源タップだった従来と異なり本製品は純粋なUSB PD充電器だ
横から見たところ。クリップ先端にUSB PD充電器本体が合体している
USB Type-C×3ポートを搭載。ちなみに1つをUSB Type-Aに換装したバリエーションもある
プラグは一般的なスイングタイプ。ちなみにケーブル長は1.5m

 ともあれこのシリーズの売りは、クリップで簡単に着脱できる構造にある。取り付けの対象となるデスクが自分専用であれば、以前紹介したサンワサプライの「TAP-B114UC-2W」のように、クランプ構造で天板にがっちりと取り付けてしまった方が使いやすいが、リビングの共用テーブルなど、自分以外が使う環境ではそうもいかない。外出先での利用であればなおさらだ。

 こうした場合に本製品があれば、使いたいときにだけテーブルの天板に挟み込むことで、ケーブルの抜き差しが容易になるほか、充電器が床に落下するのを防止するなどのメリットを享受できるようになる。出先での利用のほか、フリーアドレスオフィスやコワーキングスペースでの一時的な利用など、利用範囲は実に広い。

 クリップは洗濯ばさみのように挟んでいるだけなので、勢いよくケーブルを引っ張ると脱落してしまうが、天板との接触面には滑り止めのラバーが貼られているので、自重で簡単にずり落ちる心配はない。また裏面には直径約10mmの穴が空いており、フックに吊って保管することもできる。ふだんはデスクの側面にぶら下げておくというのもありだろう。

洗濯ばさみのような構造で、デスク天板に挟み込んで利用できる
対応するデスク天板の厚みは約15~35mm
挟んだ状態。天板との接触面にはラバーが貼られておりズレにくい
使用例。メーカーサイトでは「充電器を常設できないダイニングテーブルなどでテレワークや宿題をする際に」という使い方が挙げられている
裏面上部には直径約10mmの穴が空いており、フックなどに吊るすこともできる

単ポート67Wでの出力に対応、ノートPCの充電にも最適

 さて本製品は、クリップで挟む機構を除けば、機能自体は一般的なUSB PD充電器そのものだ。こちらの仕様について見ていこう。

 ポートはUSB Type-C×3という構成で、単ポート利用では最大出力67Wまで対応する。これだけの出力ならばノートPCも問題なく充電できるので、ノートPCと携行し、作業をするテーブルに取り付けて使うにはぴったりだ。

 試しにWindowsノートに接続したところ、きちんと67Wの電源として認識されたほか、実際の充電では20V/3A前後まで出力が上がるのを確認した。十分といっていいだろう。ちなみにメーカーサイトによるとGaN II(窒化ガリウム)を採用しているとのことだ。

3ポートを搭載、単ポート利用時67Wはどのポートも対応。同時利用時に45Wの出力に対応するのは右端のポートのみ
Windowsノート(ThinkPad X1 Carbon Gen9)に接続したところ。ユーティリティ上ではきちんと67Wの電源として認識されている
実際の充電速度もチェック。20V/3A前後で充電できている

 またこれとは別に2ポートを搭載しており、同時利用時には45W/20Wなどの分配が行なえるので、ノートPCを充電しつつスマホも充電することも可能だ。外出先で本製品を使ってノートPCに給電を行なう場合、同時にスマホの充電も行ないたい場合がほとんどだと考えられるので、それに対応できるのはありがたい。

スマホとの同時充電などにも便利に使える。なお3ポート利用時は45W/10W/10Wという配分になるようだ

実売4千円台とリーズナブル。コンパクトさにも要注目

 最後になったが、これらクリップ型の過去モデルを一通り使ってきたユーザーとして、本製品は地味ながら重要な改良が施されていることに触れておきたい。それはクリップのつまみにあたる部分がコンパクトになったことだ。

 過去の電源タップモデルは、本体はクリップと一体化していて邪魔にならない反面、その後部、手でつまむ部分は後方に15cmほど突き出ており、バッグの中に入れる場合などはかなり邪魔になっていた。折りたたむこともできないので、デスク天板に装着しているときに、通りすがりに衣類に引っかかることもしばしばだった。

 しかし今回のモデルは奥行きが削減され、かなりコンパクトになった。メーカーサイトではまったく触れられていないが、従来の電源タップモデルを知るユーザーから見ると、これが最大のアピールポイントではないかと思えるほどだ。それでいて使い勝手に特に影響があるようには思えず、なかなかセンスのあるダウンサイジングだ。

従来の電源タップモデル(右)との比較。この写真では幅のスリムさが目立つが後方のクリップの奥行きもかなり短くなっている
横から見たところ。クリップ部の長さが明らかに異なる
実測するとクリップ部の全長は6cm強といったところ。従来は9cm程度あったのでかなり短くなっている
とはいえケーブルも含めるとある程度かさばることに変わりはない。これをどう見るかで評価は大きく変わる

 そんな本製品の実売価格は4千円台。最大65Wで3ポートを搭載したUSB PD充電器はノーブランド品を除けば3千円程度はするのが普通なので、クリップ型という付加価値付きで4千円台という本製品の価格は相当にリーズナブルだ。

 なお本製品にカラーバリエーションないものの、USB Type-Cポート×3のうち1つをUSB Type-Aに差し替えたバリエーションもラインナップされており、用途によってはそちらの方が汎用的に使える可能性もある。購入にあたってはそちらも候補に入れて検討することをおすすめする。

パッケージはあまり店頭売りを意識していないデザイン。同社は先日ロゴを変更しているが今回購入した本製品は旧ロゴだった