やじうまミニレビュー

スマホのType-Cが足りない問題、2千円弱で解決。バッファローの分配ハブを試した

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
バッファロー「BSHM2U100C1P」。実売価格は1,980円

 バッファローから登場した「BSHM2U100C1P」は、スマホやタブレットのUSB Type-Cポートを充電用とデータ転送用の2つに分配できるUSBハブだ。外部ディスプレイやストレージから有線イヤフォンにいたるまで、さまざまなUSB Type-C接続のデバイスを、充電しながら使えるようになる便利アイテムだ。

 USB Type-Cポートを分配できるハブ製品は、USB Type-AやHDMIなど別のポートやカードスロットをまとめて追加できる多機能型が多く、本製品のようにシンプルにポートを2つに分岐させるだけの製品は珍しい。またケーブルレスで本体に直挿しする設計も、レアといえばレアだ。メーカーから実機を借用したので、レビューをお届けする。

充電しながらデータ転送や映像出力、イヤフォンの利用に対応

 本体のサイズは切手を2枚並べた程度で、上部にはデバイスのUSB Type-Cポートに接続するためのコネクタ、底部には2つのUSB Type-Cポートが搭載されている。役割は片方が充電用、もう片方がデータ転送用とされている。

製品本体。サイズは切手を2枚並べた程度
上部にはデバイスに接続するためのUSB Type-Cコネクタを搭載する
底部には2つのUSB Type-Cポートを搭載する。利用できる機能はポートごとに異なる
iPhone 17 Pro Maxに接続したところ。本体との隙間はやや広めだが、これはむしろメリットになる(後述)

 充電は100Wまで対応するが、本製品自身が消費する8Wが差し引かれるため、100Wの充電器に接続した場合は92Wになる。またデータ転送用のポートは最大10Gbpsでの転送に対応するほか、4K/60Hzの映像出力もサポートしている。長時間にわたる利用でも、途中でバッテリが切れるのを心配しなくて済むのが大きな利点だ。

 さらにUSB Type-Cの有線イヤフォンの利用にも対応している。ワイヤレスイヤフォンと比べた場合の有線イヤフォンの欠点の1つに、USBポートを占有してしまい、使いながら充電できないことが挙げられるが、本製品があればそうした心配もなくなる。

左側のポートは充電用。iPhone 17 Pro Maxでは直結時とほぼ同じ30W台での充電が行なえた
右側のポートはデータ転送、映像信号の出力、イヤフォンの接続などに対応する

類似製品と比べた場合の本製品の強みは?

 さて、こうしたUSB Type-Cポートを分配するハブ製品は、本製品が初というわけではない。ここでは既存の類似製品と比較し、本製品の強みとなる部分をより詳しく見ていこう。比較対象は、本製品とほぼ同じコンセプトを持つ、Nextorageの「NX-PDPA1」だ。

 まず機能については、2ポートのうち片方が充電専用、もう片方が映像出力やデータ転送ということで、大きな相違はない。NX-PDPA1はひとまわり大柄で、かつ2つのポートが側面と底面に分散配置されているが、これを便利とみるか不便とみるかは、使う人および用途によって感じ方が変わってくる部分だろう。

左が本製品、右がほぼ同じ機能を持つNextorage「NX-PDPA1」。約2年前に購入した筆者の私物だが、後述する理由で現状はほぼ死蔵状態にある
NX-PDPA1(右)は2つのポートが別の面に配置されている
2つのポートが同じ面にある方がよいか、分かれていた方がよいかは人および用途によるだろう

 ざっと使ってみた限りでの大きな違いは2つ。1つはコネクタの長さだ。本製品はコネクタの付け根が盛り上がっていることから、スマホが保護ケースを装着していても差し込みやすいのに対し、NX-PDPA1は保護ケースを外してやらないとスマホに差し込めない場合が多い。あらゆる保護ケースに対応するわけではないにせよ、本製品の方が許容範囲が広いのは間違いない。

 もう1つは電力消費で、今回手持ちのモバイルモニターにThunderbolt 4ケーブル経由で接続したところ、本製品はそのまま表示できたのに対して、NX-PDPA1は別途給電を行なわなければ表示できなかった。たまたま今回使ったモバイルモニターがボーダーラインにあったということになるが、省電力という点では本製品の方が有利とみてよいだろう。

USB Type-Cコネクタの付け根に段差があり奥まで差し込める本製品に対して、NX-PDPA1は段差がない
本製品はこの段差のおかげで保護ケース装着時も奥まで差し込める
NX-PDPA1は装着するためには保護ケースを取り外さなくてはならない。筆者はこれが理由でこの製品を徐々に使わなくなり現在にいたっている
今回試したモバイルモニターでは、本製品はそのまま映像を表示できたが、NX-PDPA1は補助給電なしでは表示できなかった

PCでも利用可能だが思わぬネックも

 最後になるが、本製品はPCでも利用できるのだろうか。ニュースリリースや製品ページの説明を見る限り、本製品はスマホやタブレットと組み合わせての利用を主なターゲットとしている。接続例のイラストをよく見るとWindowsおよびMacも掲載されているので決してNGではないようだが、実際のところどうなのかは気になるところだ。

 試しにWindowsノートに接続して使ってみたが、充電用ポート、データ転送用ポートともに問題なく利用できるほか、映像出力も支障なく行なえるなど、機能面では特に制限はないようだ。ただしPCの利用に当たってはスマホやタブレットにはないネックが1つある。それはポートの配置だ。

 PCのUSB Type-Cポートはほかのポートと並んで配置されていることが多く、本製品を接続することで、隣のポートと干渉する可能性がある。せっかくポートを増設しながら隣のポートが使えなくなっては意味がない。そうした意味で、PCについては「使えるが向いていない」というのが結論になる。

 どうしてもという場合は市販の延長ケーブルを組み合わせ、手元に引き出して使う方法もあるが、そこまでするのであれば本製品ではなく、複合型のドックを導入した方がよいだろう。こうした事情からも、本製品がスマホやタブレット向けとして販売されるのは理にかなっており、導入を検討する場合はそうした特性を織り込んでおくべきといえそうだ。

PCでも利用可能だが、隣接するポートに干渉するのがネックとなる
市販の延長ケーブルを使って引き出して使う方法もあるが、これならば本製品を使う必要性が薄いだろう
製品パッケージ。今回紹介したホワイトのほかにブラックもラインナップする