インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム班

黒田瑞貴、「ロマサガ2」に挑戦。"古くて新しい"ゲームシステムに感動

 こんにちは、黒田瑞貴です。今回は1993年にスクエア(現スクエア・エニックス)から発売された「ロマンシングサ・ガ2」をプレイしていきます! 「ロマンシングサ・ガ2」はスーパーファミコン用に今から30年前に発売されたRPGで、ロマンシングサ・ガに続く第2作品目、サガシリーズとしては第5作品目になります。WiiやPlaystation Vita、今ではスマホアプリ版なども配信され幅広い世代に愛されている作品です。私は今回Steam版を3,259円で購入しました。

 言わずと知れた人気作ですが私は初プレイになるので、まずはどんなゲームなのかの前に……、ロマンシング・“サガ”じゃなく“ロマンシング“サ・ガ”なんですね('ω')。知らなかった……。こんな初心者丸出しの私ですが、今回もクリアまで頑張っていきます!

 ストーリー内で語られる七英雄伝説。昔、数多くのモンスターを倒し姿を消した7人の英雄が、また混乱の世に現れたと言うもので、ここは王道RPGといったストーリーですね('ω')わくわくします!

 ほかのゲームと違うのが、フリーシナリオというシステムです。一本道のストーリーに沿った展開になるのではなく、プレイヤーの行動1つ1つでストーリーが変化します。強力なボスにいきなり挑戦も可能な一方、なんてないところで何もできずパーティー全滅も前作同様起こりえます。同じゲームでもプレイする人によって全く違った内容に変わっていくのが、みなさんこのゲームの深みにハマっていく要因の1つなのかも知れませんね!

 戦闘面でも陣形や武器の選択、魔法の発展や武器の開発などもあり、プレイヤーの好みを存分に反映させることができます! 一部特殊な状況以外でゲームオーバーが存在しないのもこのゲームの特徴で、その分、詰んだ状況に陥っても打開策がないなど、シビアな面も多々あります。

 自由度の高さと、不親切なシステムから初心者向けでないと揶揄されたりもしていますが、大ヒット作ですし、それらを踏まえても余りある面白さがあるということは、歴史が証明してくれています。そんな数あるサガシリーズの中でも、1番面白いと噂のロマンシングサ・ガ2の魅力を深堀していきたいと思います!

ロマンシングサ・ガ タイトル画面

 始まる前からハードルを上げすぎていて大丈夫なのかと思いますが、大作なのでね、大船に乗ったつもりでいます。早速ゲームを起動すると、壮大な音楽とともにきれいなグラフィックのオープニングムービーが。原作もかなりきれいだったらしいのですが、今回のリマスター版はさらにバージョンアップ。原作をプレイしていたリスナーさんが感動するほどのクオリティです。

 私も小さい頃1番好きだったWarcraft 3のリマスターが出たときは、ガチ泣きするほど感動したので、当時どハマりした皆さんにはぜひトレーラーだけでも見てほしいです。思い出が一気に押し寄せてきて、ヴぅ!!ってなります。

オープニングムービー

 大満足のOPを終えてホーム画面に。NEW GAMEを選択してキャラクターを作成します。性別を選択して、名前を入力。私はいつも使っている“くろみ”にしました。私はこれをソードアートオンラインの主人公、桐ケ谷和人“キリト”方式と呼んでいます。まじでどうでもいい内容ですが、この記事ではこういう筆者の主観などが全開で書かれています。初見の人、今は我慢です、慣れます!

ロマンシングサ・ガ ホーム画面
名前を入力

 そして驚いたのが、今までプレイした移植版のレトロゲームでは、少なからず操作方法に戸惑いがあったのですが、今回それがないのです! 私はキーボードでプレイしていますが、コントローラーにも対応しています。ノンストレスで、スッと慣れた機材で操作できるって結構うれしいです。ほかにもSteam版には細かいマニュアルもあるので安心です('ω')。

コントローラー操作方法
キーボード操作方法

 名前を決めると、いよいよストーリーが始まります。バーのような場所からスタートし、旅人のような人が語り始めます。どうやら歴史の語り部のようです。語っている物語の中(?)に場面が移動し、ここからチュートリアルみたいです。

ストーリーが始まる

 すぐに戦闘が開始しますが、最初なので主人公たちが強く、負けない設定になっています。ここはこう、次はこうして、などチュートリアルにありがちな説明は一切なし。無駄なUIなどはなく導入もスムーズで、この辺からもすでに没入感へのこだわりを感じますね('ω')! 私はこういう方が、がちがちのチュートリアルよりも好きです。

ゲームがスタート

 攻撃はターン制で、じっくり自分のペースで考えることができます。戦闘前に所持しているアイテム、装備、技や武器、魔法で敵と戦います。この辺はいろんなゲームでお馴染みですね。1人1人にどの攻撃を出すか、アイテムの使用など指示を出しターン終了。

戦闘フェーズに移行

 戦闘が終わるとキャラクターのHPは全回復される仕様なのですが、その分敵から受けるダメージがきついです。モブ戦も油断ならない感じで緊張感があり、作業ゲーにはなりにくいです。

 また、プレイヤーがダンジョン内を走ったまま敵にぶつかった場合と、後ろから敵にぶつかられた場合、戦闘時の陣形が崩れて戦闘フェーズに移行します。陣形が崩れた「フリーファイト」では、敵の先制攻撃の確率が上がり、陣形効果もなくなってしまいます。
走りは移動が速くなるかわりに、視界も少し狭まるのでちょっと気を付けて使いたいところです。

 陣形はそれぞれ違う効果があり、あらかじめ選択します。私は初期のインペリアルクロスになっています。以前は敵の近接に絶対にあたらないポジションがあったらしいのですが、今作からそれが廃止。どこのポジションでも、絶対安全はなくなりました。

陣形の崩れたフリーファイト

 戦闘を進めていくと、パーティーの1人が戦闘不能に。するとHPの下の数字が1つ減りました。このHPの下にあるのが、LP(ライフポイント)で、これがゼロになるとキャラクターをロストし、もう戻ってこないらしいのです( ;∀;)。悲しい……。HPに比べ、LPは回復手段に乏しく、かなり慎重にならなければいけなかったのに、もうすでにLP 1桁台の子いるんですけど( ;∀;)。ぅうう。

HPとLPの表示

 初めてのダンジョンでの戦闘を終え、王都に帰るとそこには倒れる主人公の兄が。どうやら記事冒頭でご説明した七英雄の1人“クジンシー”と戦闘したそうで、父と主人公が到着後まもなく兄は亡くなります。「あれ? 英雄の1人、魔王か何かにジョブチェンした?」と思いつつ、ストーリーを進めていきます。

早々に亡くなる兄ヴィクトール

 ここから兄の復讐をすべく、父レオンと主人公ジェラールでクジンシーに立ち向かうことに。そこそこ進んだのでセーブ画面を開くと、“レオン(父親)1000年”で保存できました。

 ん? 名前が最初に決めた“くろみ”じゃなくキャラクターネーム? なるほど!? 私、分かってしまいました。この後何らかの形で父がリタイア、ここのセーブネームが主人公に変わったとき、クジンシーを除いたた6人+主人公で新たな七英雄伝説が始まるんですね!? すでに英雄の6人もなんだかんだ仲間にして、パーティーリーダーにすることによって、陣形バフが増えたりしちゃうんでしょう!!! 勘のいいアラサーは先が見えました。

セーブ画面

 勝手にストーリー予測しつつ、クジンシー戦に備えて街をうろうろしていると、お城の中に武器開発のお部屋が。中にいる男に話しかけると、武器開発をしたいので40万クラウン出せだと!? え、そんな大金……、持ってました('ω')。ということで、40万出すと、新しいかぶとの開発をしてくれるそうです。

城内武器開発のお部屋

 街に出ると、RPGお決まりの宿屋があったり、武器屋もありました! しかも王都の武器屋と防具屋、全部タダでした!!! 王子様バフすごい! いいのか、みんな! 私は余分に買って後で売ろうとか考えるやましい奴だぞ!!

宿屋
武器屋

 王都で装備を整え早速クジンシー討伐へ向かいます。マップ上に新しい場所が増えそこに移動、モンスターが徘徊しているので、できるだけ避けつつ館に到着。

 通常のRPGなら経験値になる雑魚敵はすべて倒すのがいいのですが、ロマンシングサ・ガ2では、前作に引き続き、戦闘回数による敵ランクの上昇方式が採用されています。

 この方式のゲーム始めてやったのですが、すごいんです。常に敵が強いのが維持され、戦闘から退却しても戦闘回数は加算されるため、何度も退却を繰り返すと味方パーティーが成長しないまま、敵だけが強くなりモブ戦で詰むんです。シンプルに感動。このシステム考えた人すごいと思いました。本当に常にプレイヤーに頭を使わせてくれるんです。

 いろんなことを考慮しつつも、自由度の高い戦闘が行なえる。皆さんが「ロマサガは戦闘が面白い!」とおっしゃっているのが分かります。

 実際にお城に回復薬取りに行って、同じダンジョンに戻ってきたら、パーティーのレベルがさっきよりも上がっていたので、前回いなかった初見モンスターも出現しました。ちなみに画像のここは初めてミミックに出会った場面です。宝箱を開けたら出てきました。ちょっと知っているモンスターがいると、テンション上がりますよね。

ミミックに遭遇

 敵も、ミミックのように宝箱に扮しているものや、打撃系攻撃を完全防御するスライム系、突きや射撃攻撃はほぼほぼ当たらないが、打撃や熱に弱いガイコツ系と多種多様で、その都度対応をミスると、モブ戦でも今回みたいに全滅します。

 ミミックつえぇ…。まじか、全滅だよ。タイトル画面戻っちゃったよ…。

 こんな時、リマスター版では救済措置として、プレイしたセーブデータがある場合、一部アイテムや技、お金などを引き継いだまま最初からゲームをプレイすることができます。初心者にはうれしい仕様です。リマスター版の意見が分かれるのは、この辺の賛否もあるのでしょう。私は新規勢が楽しめる措置として、幅を持たせているのは大賛成です('ω')! ガチ勢は男気で一発クリア目指して、初心者は失敗しても物語が進められるので良いですね!

 私は今、パーティーが全滅し、とりあえず引継ぎはなしで前回のセーブ地点からやり直しすることにしました('ω')。

早速パーティーが全滅

 セーブした地点からやり直し、今一度同じダンジョンに挑みます。ダンジョン内を歩き、再度館に到着。モブと戦っていると、味方の1人ベアが「なぎ払いを見切った!」と表記が。

 これは、この戦闘中ランダムで発生する“閃き”というシステムで、武器を使った攻撃方法の技の習得方法であり、本作から採用されたシステムになります。この“閃き”が起きると、対象のキャラクターの頭上に電球が表示され、新たな技や、見切りをその場で覚えます。

 ベアがなぎ払いの見切りを覚えたので、この瞬間からこのベアというキャラクターは、敵からのなぎ払いの攻撃が当たらなくなります。それって、めちゃくちゃ強くないか('ω')?

なぎ払いを見切った

 その後も敵の攻撃にあたふたしつつ、ようやくクジンシーのもとに到着。途中、敵の攻撃で目にモザイクが入り、完全に犯罪者のような見た目になったメンバーもいましたが、戦闘が終わるとHPだけでなく状態異常も治るので、モザイクも取れてしまいました(:_;)。1人だけ浮いててちょっと気に入っていたので残念。

完全に犯罪者のようになってしまったメンバー

 クジンシーの前にたどり着き、いよいよボス戦です! ここまででミミックなど、油断しちゃいけない相手も何回か経験したので、技の組み合わせなども考えながら、WP(技ポイント)やJP(術ポイント)を出し惜しみせず全力で戦っていきます。

 しかし、クジンシーめちゃくちゃ強い(:_;)。加えて敵の体力は表記されないので、HPがどれくらい削れているのかも分かりません。とりあえず今できることは全力でやってみましたが、全然歯が立たず回復薬が切れたら負けてしまうというところで、クジンシーが兄のヴィクトールにも使っていたLP全部吸い出す術を父にも使い、その場に父が倒れこみます。

 え…('ω')。

クジンシー戦

 ええーーー攻撃の要のちちぃーーー! 信じがたいですが、私はここで父をロストするそうです。

父を失う

 父をロストする事実でお先真っ暗でしたが、どうやらイベントだったらしく戦闘途中から宮殿に戻ってきます。先程のクジンシーの必殺技「ソウルスティール」を見切るために、わざと父は攻撃に当たったんだとか。でも当たったらLPが全部吸われ死んでしまうため、死ぬ前にそれを継承しすべてを託してくれることに。

父からソウルスティールの見切りと王国を託される

 父から「ソウルスティール」の見切りを継承し、余命わずかな父の話を聞きます。

父「どちらにしろ、お前は強力な七英雄に立ち向かわなければならんのだ。」

 ……ん('ω')?? あれ、七英雄全員悪い方向に改心してしまった感じ('ω')?

父「七英雄を倒さねば世界の統一も、人々の平穏な暮らしもない。人生を捨てて戦う決意はあるか?」

 七英雄を仲間にするという予想は大幅に外れ、どうやら全員をなぎ倒すことがこのゲームの目的のようです。この父上の問いに、即答で「ハイ!」。人生を七英雄を倒すことにささげることが決定しました。

父の最後の言葉

 いや、今考えればね、オープニングに少し出てきた七英雄の皆さん、めちゃくちゃ敵っぽいな~って思ってたんですよ。いや、本当にね、思ってたんですよ。操り人形持ってる人とか、確実に悪い奴だもんな……('ω')。というかこの方はそもそも人なのだろうか('ω')。

オープニングにでてきた七英雄

 ぶつぶつ先のストーリーのことを考えつつ、皇位継承を行なっていきます。皇位継承では、先程、父が見切った「ソウルスティール」を継承したり、修得した技が登録され誰でも使えるようになったり、前の世代で開発した武器や防具が店頭で購入できるようになっていたりと、1つの節目になるみたいです。

ジェラールに皇位継承

 父の最後の言葉を聞き、いきなり国のトップに立ったところで敵が攻めてきます。あたふたする衛兵に「おちつけ!」と一喝。王都に攻めてきたモンスターたちを何とかするため、自ら打って出ます。なんだか弱々しかった主人公ジェラールも、たくましくなっていて、ここちょっと感動します。

いきなり皇帝になり即出陣

 襲撃してきた敵に対抗する準備をするため、父がいなくなり空いたパーティーの穴を、城内にいる予備のメンバーから人を選びパーティーに加えました。どうやら既存のメンバーと、クラス(職業)と性別のどちらもかぶっていると、加えることはできないみたいなんですが、合計25個のクラスがあるそうなのでここも自由度は高そうです! 私はまだパーティーにいないクラスの人を探し、火の魔術師エメラルドをメンバーに加えることにしました!

火の魔術師エメラルドを仲間に加えた

 メンバーもそろったところで、今回の記事はここまでになります! 自由度の中にもしっかりとした本筋の面白さがあり、常にプレイヤーが緊張感を持ってゲームをする感じ、RPGでは初めての経験でした!

 戦闘の仕組みに関しては、通常の雑魚をたくさん狩って、というレベリングがないのも新鮮で、みなさんがロマサガを推す理由が少し分かった気がします。まだまだ序盤ですのでここから先のストーリーと、さらに深くロマサガをプレイして行こう思うので次回もお楽しみに!

 ご清覧ありがとうございました!

ご清覧ありがとうございました
963の「ロマンシングサ・ガ2」レトロゲーム記事用配信1回目!