インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム班

黒田瑞貴、「X68000版 道化師殺人事件」でコマンド入力式アドベンチャーに四苦八苦!

 こんにちは黒田瑞貴です。今回プレイするゲームは、1988年にシンキングラビットから発売されたX68000版「道化師殺人事件」。レトロゲーム配信サービスProject EGGで440円で購入可能です。

道化師殺人事件のオープニング画面
レトロゲームは、ビジネス向けのPCでもさくさく動くということで、この連載ではマウスコンピューターさんの「mouse B5-i5」を利用していきます。おもな仕様は、Core i5-1035G1、メモリ8GB、SSD 256GB、フルHD液晶を搭載しています。レトロゲームをプレイするさいの参考にしてください

 このゲームはコマンド式アドベンチャー推理ゲーム。今年(2021年)27歳の筆者、はじめてのゲームはゲームボーイで、まず「コマンド入力式」を知らなかった……。そんなところから今回の記事はスタートする。

 コマンド入力式とは、いくつかの単語を組み合わせ、ゲーム操作をキーボードで入力をしていくもので、前に進むだけでも「8」を入力し、ドアを開ける場合「ドア アケル」といったキーボード入力が必要となる。コマンドはおもに名詞+動詞といったかたちで、カナと英語の両方に対応しているので「ドア アケル」でも「OPEN DOOR」でも可能である。本題の推理に加え、手探りでコマンドを探し当てていく難しさも加わっていて、さすがレトロゲームといったところ。すごいテンション上がりますね。

 物語はこんな感じ。「1932年8月6日、イギリス、ブライトンで殺人事件が起こった。被害者はサーカス団のピエロ。テントを張り終え、あとは開幕を待つばかりの前日、午後9時頃ピエロのシャルル・デュボワがシャワー・ワゴンで死んでいるのをブランコ乗りのメリー・マッコーランが発見し警察に通報。死因は背中から心臓に達するナイフの一突きである。シャワーが出しっぱなしになっており、血液はほとんど洗い流されてしまっていた。凶器のナイフはナイフ投げが日頃、舞台で使用していたものであり、どうやら昨晩の午前0時から午前1時の間に殺害された可能性が大きい……。」(パッケージから引用) プレイヤーはロンドンから派遣された刑事となり、事件解決へと奔走する。

ゲーム画面

 ゲームはサーカスの入り口からスタート。まじで何の説明もない。もしあなたが説明書を読むタイプなら、マニュアルがついているので一読することをおススメする。ちなみに筆者は読まないタイプ。とりあえず「8」を入力。前に進むことにした。テント内を進んでいくと小道具部屋があり、怪しいと思えるすべての物のコマンドを入力しまくる。この作業が案外楽しい。

 一輪車が目に留まったので「イチリンシャ ノル」と入力。

 返答は「乗れもしないくせに!」。

 このように的外れなことを入力すると、ゲーム側から煽られるので、沸点が低い人は精神が鍛えられる仕様になっている。ある意味言葉探しゲームといってもいいだろう。

「イチリンシャ ノル」に対するゲームのリアクションは「乗れもしないくせに!」

 探索を続けていると、箱のなかに凶器に使われたと思われるナイフがあった。持ち物や、拾ったものは右側にリスト化されていく。

 そしてここで筆者、気がつく。

 メモが必要だ。

 うまくみつけたコマンドを何個も覚えておく自信がない。どう考えてもメモしないと、無理ゲーだ。急いでノートを取り出す筆者。ここはあえてレトロ感を重視しよう。小学校のころ、友達と見せ合った、あの自己流の攻略ノートを作ろうと思った。はじめて作るけど。とりあえず筆記用具を出しただけで、一気に自分が“デキる刑事”っぽく思えてくるのでおススメだ。

こんな感じでノートにいろんなことをメモしていきました

 テントを後にし、町にでるとBARがあり、入ってみる。マスターと1人の女性が座っているのだが、警察手帳を見せ、事件について聞きこみを行なっても有力な情報が出てこない。

 機転を利かせて、「ここはBARなんだ!」と酒を頼めば、「ここだけの話だが、昨日外で揉めてる奴がいた」的な展開が来るかと思い、酒を頼んだ。

 「サケ ノム」

 結果、持ち物から“お金”が消えて、勤務中に飲酒しただけとなった。この後になってわかったのが、注意していないと、ほかで使うはずのものを別のシーンで使えてしまうのが、このゲームのシビアなところだ。もちろんその選択が、ゲームクリア不可能に直結する場合もある。そんなことにならないために、10個までセーブデータを保存できるので、こまめに進行を保存するのが安全だ。

 もっとも、筆者はこの時セーブの方法を知らなかったので、お金がない、飲酒してる刑事のまま物語を進めました。最短クリアをしたいなら、先ほども言ったけが、マニュアルは読んだほうがいい。筆者はここまで来たら、意地でも読まん。

ここで「サケ ノム」したのが大失敗……

 BARで「サケ ノム」したあとに、5時間かけ物語を進めたが、勤務中に飲酒はダメらしい。社会的にも、攻略的にも、やはり勤務中に飲酒はご法度なのだ。いろいろ試した挙げ句、お金を取っておかないといけないことに気づいた。ということで筆者振出しに戻る。

 サーカスの入り口からのスタート。もちろん説明はなし。さすがに震えた。レトロゲームは、こうでなくっちゃな。ドS感たまらんすね。

 そしてこのゲームでとても重要なのが“尋問システム”。「名前+ジンモンスル」で、容疑者を好きなときに、好きな場所で呼び出すことができ、さまざまな情報を得られ、捜査効率を格段にあげられる。筆者がこのシステムに気づいたのは、ゲーム開始から6時間経ってからのことだった。

 何度も言うがマニュアルを読もう。もう私はクリアしたら読むことにする!

尋問システムで容疑者を尋問できる。ここまで辿り着くのも長かった……

 このほかに気がついたのが、ヒントが隠されている場面では、文章も少し強調してくることがある。なにかそこにあるのは感じ取れる。絶対なんかある。でもコマンドがわからない……。

 筆者は配信しながら、視聴者さんとともにコマンド探しに格闘し、ゲーム内メッセージに煽られながらも、ようやく事件のヒントをゲットすることができたときは、なんとも言えない快感がある。ヒントを何個か回収していくと、次の展開へのフラグが立ちゲームが少しずつ進んでいく。このパズルのピースがはまったような嬉しさは、筆者の今までやってきたゲームの、どの楽しさ、どの達成感とも違いました。

クリアまではまだかかりそう……

 ここまで8時間ほどプレイしたが、まだクリアはできていない。このゲーム、1人より2人、2人より3人と、脳みそは多いほうがいい! ぜひ配信に来て、あなたの推理力貸してください! って最後配信の宣伝かーい。ご清覧ありがとうございました!

インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム攻略班『道化師殺人事件』
インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム攻略班『道化師殺人事件』第2話