西川和久の不定期コラム

LTE/通話に対応した11型Androidタブレット!「Teclast T50」

Teclast T50

 今回ご紹介するのは、TeclastというメーカーのLTE対応タブレット「T50」。編集部から実機が送られてきたので、試用レポートをお届けしたい。通常価格は3万8,900円だが、24日現在、Amazonでは特価により2万8,720円で購入できる。

11型Unisoc T618/8GB/128GBでLTE対応

 Teclastは何を扱っているのかと検索すると、Amazonのページがトップに出る。見ると日本語ページになっており、Androidタブレット、WindowsノートPC/2-in-1、そして周辺機やアクセサリなどを扱っているメーカーのようだ。

 またラインナップを眺めるとハイエンドではなく、ローエンド的なものが多く、その分、価格も結構安め。ざっくり見た範囲だと、最高でも4万円程度。主力製品と思われるものはもっと安い。ちょっと遊んでみるか的な価格帯であり、衝動買いしそうな危ないレンジでもある(笑)。

 今回届いたのは11型Androidタブレットの「T50」。主な仕様は下記の通りだがLTE/通話対応モデルとなる。

Teclast「T50」の仕様
SoCUnisoc T618(x2 Cortex-A75 + 6x Cortex-A55/8コア)、Mali-G52/850Mhzを内包
メモリ8GB
ストレージ128GB
OSAndroid 11
ディスプレイ11型IPS式(2,000×1,200ドット)。最大輝度350cd/平方m
ネットワークWi-Fi/802.11ac、Bluetooth 5.0、TD-LTEおよびFDD-LTE 4G(Nano SIM×2)
対応バンドGSM:B2,B3,B5,B8
WCDMA: B1,B2,B5,B8
LTE:B1,B3,B5,B7,B8,B20,B34,B38,B39,B40,B41
インターフェイスUSBType-C、microSDカードスロット(最大1TB)、スピーカー×4、マイクロフォン×2
センサー光センサー、接近センサー
GPS BDS、GPS、GLONASS、GALILEO、A-GPS
カメラ前面:800万画素/背面:2,000万画素(4-in-1 Pixel modeで実質500万画素/AF)
バッテリ7,500mAh/18W USB-PD急速充電対応
サイズ/重量約237.5×142.5×7.5mm(幅×奥行き×高さ)/約510g
付属品USB Type-Cケーブル、ACアダプタ(20W)
価格3万9,900円

 SoCはUnisoc T618。あまり見かけないものだが、Cortex-A75×2+Cortex-A55×6の8コアで、Mali-G52/850MHzを内包している。詳細は後半のベンチマークテストをご覧頂きたいが、Snapdragon 730Gと比較して少し遅く、現時点ではミドルレンジよりローエンドに近い感じだ。従ってパフォーマンスはあまり期待しないほうが良い。

 メモリ8GBと多め、ストレージ128GB。OSはAndroid 11。ここも今なら12として欲しいところか。

 ネットワークは、Wi-Fi/802.11ac、Bluetooth 5.0、そしてTD-LTEおよびFDD-LTE 4Gに対応している。Nano SIMは2スロット(ただし1つはmicroSDカードと排他)。バンドは表をご覧頂きたいが、中国仕様をそのまま持ち込んだ感じでかなり微妙だ。とは言えLTE対応のタブレットとなると一気に機種が減る上、通話対応となるとないに等しく、本機の最大の特徴とも言えるだろう。

 インターフフェイスは、USB Type-C、microSDカードスロット(最大1TB)、スピーカー×4、マイク×2。センサーは光センサー、接近センサー。GPSはBDS、GPS、GLONASS、GALILEO、A-GPSを内蔵。カメラは前面:800万画素、背面:2,000万画素/AF。4つを1ピクセルとして扱い実質500万画素となる。

 サイズは約237.5×142.5×7.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量約510g。18W USB-PD急速充電対応の7,500mAhバッテリを内蔵し、価格は3万9,900円。LTE対応タブレットとしては安価ではないだろうか。

前面。パネル中央上に前面カメラ。フチは結構ある
CNC機械加工のアルミニウムユニボディ。右上に背面カメラ
下側面にスピーカー×2。左側面に電源ボタン、音量±ボタン、Type-C
上側面にSIM/microSDカードスロットとスピーカー×2。右側面には何もない
Nano SIM/microSDカードスロット。奥がSIM 1、手前がSIM 2/microSDカード
付属品はACアダプタ(20W)、USB Type-Cケーブル、イジェクトピン
重量は実測で540g
Lenovo Tab P11 Pro(下)との比較。Lenovo Tab P11 Proは11.5型なので少し大きい

 筐体はCNC機械加工のアルミニウムユニボディでなかなかカッコいい。ただフチは写真からも分かるようにそれなりにある。パネルが2,000×1,200ドットなので16:9よりは縦が長いが、16:10より短いため、長細く感じるのは仕方ないところ。重量は実測で540g。サイズ比較用に写真を掲載した11.5型のLenovo Tab P11 Proが487gなので、特に軽いわけでもない。

 前面はパネル中央上に前面カメラ。背面は右上に背面カメラ。下側面にスピーカー×2。左側面に電源ボタン、音量±ボタン、Type-C。上側面にSIM/microSDカードスロットとスピーカー×2を配置。付属品はACアダプタ(20W)、Type-C/Type-Cケーブル、イジェクトピン。

 11型のパネルは、写真からも分かるように、明るさ(最大輝度350cd/平方m)や発色、視野角などは(価格を考慮すると)問題なく、T-Color 2.0 カラー最適化アルゴリズムにより、より鮮やかでリアルな色……と謳っているだけ色もそこそこ良い。ただデフォルトだとコントラストが浅めなので、設定→ディスプレイ→ContrastをオートからIncreasedもしくはStandardに変更した方が良い。なお、USB Type-Cは試したところ映像出力には未対応だった。

 発熱は試用した範囲では少し暖かくなる程度。持ち上げて操作していても気にならない範囲だ。

 サウンドは4スピーカーだが横位置のみステレオになる。パワーはあるが、音質は低音があまり出ないシャリシャリした感じだ。後一歩、頑張って欲しいところか。Type-C/3.5mmアダプタとソニー「MDR-EX800ST」での視聴は、バランスが良くなり悪くないものの、抜けがいま一歩。価格なりと言ったところだろう。

 カメラは背面側はAFで4つのピクセルを1つに扱う方式(iPhone 14 Proと同じ)だが、ローエンドも含め今どきのスマホと比較するとかなり劣る。安価なタブレットの時、毎回思うのだが、前面はともかくとして、背面に関しては(どの道画質的に使えないので)無理に付けずに、その分、コストダウンするか、前面をもっとリッチにするか、内部にコストをかけるかなど、ちょっと考えた方がいいのではないだろうか。

 前面は逆にそこそこ映る。普通にビデオ会議系なら十分使えそうだ。ただしカメラアプリが英語表記と日本語表記が入り混じっており、改善して欲しいところ。

 LTEに関してはこの後をご覧頂きたいが、トータル的には価格なりのLTEと言った感じか。LTEがあるのでこの値段になるのだろう。

LTEで通話にも対応!

 初期起動時、ホーム画面は1画面。Dockに電話、メッセージ、カレンダー、Chromeを配置。ここで「ん?」と思うのは電話アプリ。手持ちでテストに使えるSIMは、OCNモバイルONEの4G/データ/SMSのみなので、編集部に確認したところ、通話にも対応しているとのこと。用途があるかは分からないが、大きなスマホ(スピーカーフォン?)としても使用可能だ。タブレットで通話可能なモデルはほとんどなく、これが本機の最大の特徴と言えるかもしれない。

 標準では“3ボタンナビゲーション”になっているが、設定→システム→ジェスチャーで”ジェスチャーナビゲーション”へ変更できる。なお認証はパターン/PIN/パスワードに加え顔認証となる。ストレージは128GB中11.32GBが使用中だ(若干の画面キャプチャを含む)。

ホーム画面
ホーム画面 / Googleフォルダ
アプリ一覧
クイックアクセス/通知エリア(1/2)
クイックアクセス/通知エリア(2/2)
設定 / タブレット情報
設定 / ストレージ
設定 / ディスプレイ / コントラスト

 インストール済みのアプリは、「アシスタント」、「カメラ」、「カレンダー」、「ドライブ」、「フォト」、「マップ」、「メッセージ」、「ワイヤレスアップデート」、「音声レコーダー」、「時計」、「設定」、「電卓」、「電話」、「連絡帳」、「Chrome」、「Duo、「Files」、「FMラジオ」、「Gmail」、「Google」、「Googleムービー&TV」、「Note」、「Playストア」、「YouTube」、「YT Music」。

 ほぼ素のAndroidそのままと言った感じだ。FMラジオに関しては、3.5mmジャックが本体になく、Type-C/3.5mmアダプタでイヤホンを接続したところ、アンテナとしては認識したものの、残念ながら日本の周波数には未対応だった。

 ある意味面白いのが「ワイヤレスアップデート」。確認すると“お使いの携帯はすでに最新のバージョンです”と表示される。つまり扱い的にはスマホとなっているようだ。

 SIMの設定は、奥がSIM1、手前(microSDカードと排他)がSIM2。再起動なしで設定可能だ。モバイルネットワークの項目を見るとVoLTEもあり、通話に対応しているのが分かる。APNに関しては3つほどデフォルトで入っているものの、ない場合は手動での登録となる。

設定→ネットワークとインターネット→モバイルネットワーク
設定→ネットワークとインターネット→モバイルネットワーク→APN

価格なりのパフォーマンス

 ベンチマークテストは簡易式でGeekBench 5とGoogle Octane 2.0の結果を掲載した。GeekBench 5はSingle-core 382、Multi-core 1,332、Vulkanは1,077。Google Octane 14,094。

 参考までにSnapdragon 730G搭載Lenovo Tab P11 Proは、Single-core 545、Multi-core 1,799、Vulkan 1,077。Google Octane 17,946と、CPUに関しては少し本機の方が遅い。逆にGPUに関しては(見間違いかと思ったが)全く同じと、GPUに関しては少し強めにチューンと言ったところか。

 バッテリ駆動時間は、明るさ、音量共に50%。Wi-Fi接続でフルHD動画を連続再生したところ11時間手前でバッテリが切れた。明るさ音量共に十分だったので、これだけ持てば問題ないだろう。

GeekBench 5(Single-core / Multi-core)。382 / 1,332(545 / 1,799)
Geekbench 5。Vulkan 1,077(1,077)
Google Octane 2.0。14,094(17,946)
10時間経過して残7%

 以上のようにTeclast「T50」は、11型2,000×1,200ドットのパネル、Unisoc T618/8GB/128GBでAndroid 11を搭載したタブレットだ。最大の特徴は(対応バンドが微妙だが)通話もできるLTEに対応していることだろうか。

 価格は3万9,900円とパフォーマンスだけ考えると価格帯は1クラス下が相応な気もするが、+LTEなら妥当なところか。性能はそこそこでもいいので、LTEに対応した安価なAndroidタブレットを探しているユーザーに使って欲しい1台だ。