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まだIntel Mac?使えない主要機能まとめ、乗り換え判断の参考に

 「そろそろMacを買い替えようかな」と思いながらも、まだIntelプロセッサを搭載したMacを使い続けている人は少なくないはずです。しかし、今やAppleシリコン搭載Macでしか使えない機能は想像以上に増えています。本記事ではその主要な機能をまとめましたので、買い替えを検討する際の参考にしてください。

Intelプロセッサ搭載のMacでは、最新のmacOSにアップデートしていたとしても「Image Playground」など利用できない機能が多く存在します

macOS Tahoeが最後のIntel MacサポートOS

 「まだ動いているから」「特に困っていないから」という理由で、Intelプロセッサを搭載したMac(以下、Intel Mac)を使い続けている人も多いでしょう。
 しかし、ふと立ち止まって考えてみると、いよいよ買い替えを真剣に検討する時期に来ているのかもしれません。

 というのも、最後のIntel Macが発売されたのは2020年のこと。

 つまり現在もIntel Macで作業しているなら、5~6年以上前の世代のマシンを使っていることになります。

 Macに限らず、5~6年という月日はコンピュータの世界では非常に長い時間です。その長い年月の間に、ソフトウェア環境は大きく様変わりしています。

 OSのサポートについても、現行のmacOS TahoeがIntel Macをサポートする最後のバージョンとなる見込みです。

 Intel Macを使い続ける限り、最新のOSを利用できる道は今後閉ざされてしまうことになります(セキュリティアップデートはIntel Mac向けにも2028年秋頃まで提供)。

 また、macOSがアップデートされるたびに、機能面での差も広がりつつあります。Appleシリコン搭載Macにのみ対応する機能は、本記事で取り上げるだけでも20項目以上あります。

 特に大きいのが、AppleのAI機能「Apple Intelligence」が利用できないことでしょう。

 ここからIntel Macでは利用できない代表的な機能を一つひとつ解説しますので、日々の作業内容と照らし合わせながら、今の環境で十分か、それとも刷新すべき段階に来ているのかを見極めていきましょう。

Appleは、2025年に公開した開発者向け動画「Platforms State of the Union」内で、macOS TahoeがIntel Macをサポートする最後のOSであることをアナウンスしています

Intel Macで使えない機能: Apple Intelligence編

作文ツール: テキストを選択して右クリックするだけで、文章の校正や要約、トーン変更を行なえます。Apple純正アプリだけでなく、他社製アプリやWebサイトなど文字入力が可能なあらゆる場所で利用できます
クリーンアップツール: 「写真」アプリで、写真に写り込んだ不要な被写体を自動で消去します。背景の人物や電線などを選択するだけで、周囲になじむ自然な仕上がりになります
ライブ翻訳: さまざまな言語をリアルタイムで翻訳する機能です。「メッセージ」アプリでは、受信した外国語のメッセージを日本語で表示し、日本語で入力した内容を相手の言語へ翻訳して送信できます。「電話」アプリや「FaceTime」にも対応しています
SiriからChatGPTを利用: Apple Intelligenceを通じて、SiriからChatGPTの知識や機能を呼び出せます。ChatGPTのアカウントを持っていなくても匿名で利用でき、アカウントを連係すればより高度な回答も得られます
スマートリプライ: 「メール」アプリで受信したメールの内容をAIが解析し、返信文の下書きを自動生成します。質問への回答や確認事項など、返信すべき内容を適切に拾い上げてくれるため、返信作成の手間が大きく減ります
Image Playground: テキストの説明や絵文字をもとにオリジナルのイラストを生成するアプリです。アニメーション、イラスト、スケッチなど複数のスタイルが用意されており、生成した画像はメッセージやメモに添付して活用できます。専門的なデザインスキルがなくても、リッチなビジュアルを手軽に作れる点が魅力です
ジェン文字: Apple Intelligenceを活用して、オリジナルの絵文字を生成します。既存の絵文字では表現できない細かなニュアンスや、個性的な表現をメッセージに加えられます

Intel Macで使えない機能: システム・ハードウェア編

音声入力中の文字入力: Appleシリコン搭載Macでは、音声入力中もキーボードで文字入力が可能です。キーボード入力に切り替えるとカーソルの点滅が停止し、入力をやめると音声入力が再開します。Intel Macでも音声入力は利用できますが、話している間の文字入力はできません
iPhone/iPadアプリの直接実行: 対応するiPhoneやiPad向けのアプリをMac上で実行します。Mac専用アプリとして提供されていないサービスでも、iOSアプリ版があればそのまま使えるケースが多く、活用できるアプリの幅が大きく広がります
空間オーディオとヘッドトラッキング: Appleシリコン搭載Macは、AirPods ProやAirPods Maxを使った空間オーディオと、頭の動きに追従するヘッドトラッキングに対応しています。映画や音楽、ビデオ通話などで、音が前後左右から聴こえてくるような立体的な音響体験が得られます
ゲームモード: ゲームプレイ中にMacのCPUとGPUのリソースをゲームへ優先的に割り当てます。さらに、AirPodsやゲームコントローラとのBluetooth通信の遅延も低減されるため、ゲームへの没頭感がさらに高まります
内蔵カメラでのポートレートモード: ビデオ通話中に背景をぼかしてくれます。ZoomやFaceTimeなど、あらゆるビデオ通話アプリで機能する点が特徴です(iPhoneをWebカメラとして使う「連係カメラ」を利用した場合はIntel Macでも利用可)
内蔵カメラでの発表者オーバーレイ: 画面共有中に自分の映像をスライドや資料に重ねて表示します。プレゼンや授業など、資料と話者を同時に見せたい場面で効果的です。小さな円形で映像を表示するスタイルと、背景を透過して大きく映像を表示するスタイルが用意されています
「マップ」アプリでの詳細な地球儀表示: 地球儀ビューで山岳の起伏、砂漠の地形、海底地形などを精細な3Dで表示します。従来の平面地図とは一線を画す、リアルな地球の姿が広がります

Intel Macで利用できない機能がなぜ存在するの?

 ここまで紹介してきた機能の多くがIntel Macで利用できない理由は、単純な「CPUの性能不足」だけではありません。

 最大の要因は、Appleシリコンに統合された回路「Neural Engine」の有無にあります。

 Neural Engineは、AIやマシンラーニングの処理を少ない電力で高速に実行するために特化した回路です。

 仮にIntel MacのCPUだけで同様の処理を行なおうとすると、発熱量や消費電力も含めかなりの負担がかかってしまうでしょう。

 Apple Intelligenceの各種機能はもちろん、内蔵カメラのポートレートモードやスタジオ照明といったカメラ機能も、このNeural Engineをリアルタイムで活用しています。

 Appleシリコンは、AIとメディア処理に特化した専用回路を内包する「次世代のプロセッサ」として設計されています。

 両者の間に機能の境界線が生まれるのは、設計思想そのものが違うのですから、ある意味で自然な流れともいえるでしょう。

 AI関連の機能は、今後のコンピュータ利用においてますます重要な役割を担っていくはずです。

 Intel Macが「使えなくなる」わけではありませんが、新しいMacへの買い替えを本格的に検討するタイミングとして、今はまさに絶好の時期といえるのではないでしょうか。