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macOS Tahoe 26.1で通話翻訳にも対応!Apple Intelligenceの新機能「ライブ翻訳」で言葉の壁を乗り越えられる

 macOS Tahoe 26.1の登場によって、ついに日本語環境でもApple Intelligenceの注目の新機能「ライブ翻訳」が活用できるようになりました。Macでのメッセージや通話を自動翻訳するこの機能を活用して、さまざまな言語の相手とリアルタイムにコミュニケーションを楽しみましょう。

Apple Intelligence対応のMacなら「ライブ翻訳」を使って、言語の壁を超えてコミュニケーションできます

さまざまな言語を自動翻訳する「ライブ翻訳」の魅力

 最新のmacOS Tahoeでは、Apple Intelligenceの新機能として「ライブ翻訳」が搭載されました。

 この機能を使うと、その名の通り、さまざまな言語のテキストメッセージや音声通話をリアルタイムで翻訳することができます。

 これまでもMacのさまざまなアプリでは、テキストを選択してコンテキストメニューを表示し、[〜を翻訳]を選ぶことでテキスト翻訳を行なえました。

 また、Apple IntelligenceをChatGPTと連係させれば、「選択したテキストを翻訳して」のように指示を与えることでテキスト翻訳が可能でした。

 しかし、こうした事後の翻訳ではなく、リアルタイムかつ音声翻訳にも対応しているのが、ライブ翻訳のすごいところです。

 日本語環境では当初「メッセージ」アプリしか対応していませんでしたが、2025年11月3日(米国時間)にリリースされたmacOS Tahoe 26.1により、現在は「電話」アプリや「FaceTime」アプリでも使用できるようになっています。

 さっそく、それぞれのアプリでの使い方を詳しく見ていきましょう。

macOS Tahoe 26.1にアップデートしていない場合は、[システム設定]の[一般]→[ソフトウェアアップデート]からダウンロードしてインストールしておきましょう
Apple Intelligenceに対応するMacでライブ翻訳を利用するには、[システム設定]の[Apple IntelligenceとSiri]から[Apple Intelligence]を有効にしておく必要があります

「メッセージ」アプリでライブ翻訳を使ってみよう

 「メッセージ」アプリでは、異なる言語を話す相手とのテキストメッセージを、選択した言語に自動で翻訳できます。

 アプリを開き、チャット上部の連絡先やグループのアイコンをクリックすると、[自動的に翻訳]というメニューが表示されます。

 これをクリックして[自動的に翻訳]に翻訳する言語(相手が話す言語)、[翻訳先]に翻訳後の言語(自分の言語)を選べば準備は完了です。

 たとえば[自動的に翻訳]を英語、[翻訳先]を日本語に設定した場合、相手から英語で届いたメッセージは自動的に日本語に翻訳されて表示されます。

 また、自分が送信するメッセージは日本語から英語にリアルタイム翻訳され、送信すると相手に英語で届きます。

チャット上部にある連絡先またはグループのアイコンをクリックし、表示されるメニューから[自動的に翻訳]をクリックします
相手の話す言語をプルダウンメニューから選びます(ここでは[英語(アメリカ)]を選択)
[翻訳先]というメニューが表示され、自動的に[日本語]が選択されているはずです。もし[日本語]以外が選ばれていた場合は、[翻訳先]をクリックして変更しましょう
相手からメッセージが届くと、[翻訳先]で設定した言語(ここでは[日本語])に自動的に翻訳され、原文とあわせて表示されます
日本語でメッセージを入力すると[自動的に翻訳]で設定した言語(ここでは[英語])に翻訳されます
メッセージを入力し終えたら送信しましょう。相手には[自動的に翻訳]で設定した言語(ここでは[英語])でメッセージが届きます

「電話」アプリでライブ翻訳を使ってみよう

 「電話」アプリでライブ翻訳を利用するには、別の言語を話す相手との通話中に[…](もっと見る)ボタンをクリックし、まず[ライブ翻訳]を選択します。

 その後、「メッセージ」アプリ同様にメニューから[翻訳元]と[翻訳先]の言語を設定し、[翻訳を開始]をクリックすればライブ翻訳が有効になります。

 たとえば[翻訳元]を英語、[翻訳先]を日本語にした場合、相手が話した内容はそのまま英語で聞こえたあと日本語に翻訳され、Siriの声で届けられます。また、日本語に翻訳されたテキストも画面に併せて表示されます。

 一方、自分が話した内容は日本語のテキストとして文字起こしされ、[翻訳元]で設定した言語に翻訳されたあとSiriの音声で相手に届きます。

相手から電話がかかってきたら、緑色の[応答]ボタンをクリックして通話を開始します。こちらから発信した場合は、相手が応答するまで待ちましょう
電話がつながったら[…](もっと見る)ボタンをクリックし、表示されるメニューから[ライブ翻訳]をクリックします
[翻訳元]をクリックして、相手の話す言語(ここでは[英語(アメリカ)])を選びます
[翻訳先]は自動的に[日本語]が選択されているはずです。もしほかの言語が選択されていたらクリックして選び直しましょう。設定したら[翻訳を開始]をクリックします
これでライブ翻訳が有効になりました。相手には[翻訳元]に設定した言語で「この通話では翻訳がオンになっています」と音声が流れます
相手が話した内容は、[翻訳先]で設定した言語(ここでは[日本語])に翻訳されてテキストで表示されます。同時にその内容をSiriが読み上げてくれます
自分が話した内容はそのまま文字起こしされたあと、[翻訳元]で設定した言語(ここでは[英語])に翻訳されて相手に届きます
自分が話した内容は[翻訳元]で設定した言語(ここでは[英語])に翻訳され、相手の画面にテキストでも表示されます

「FaceTime」アプリでライブ翻訳を使ってみよう

 「FaceTime」アプリでライブ翻訳を利用する方法は、「電話」アプリと基本的には同じです。

 音声通話(FaceTimeオーディオ)またはビデオ通話(FaceTimeビデオ)をしているときに[…](もっと見る)ボタンをクリックし、[ライブ翻訳]を選択。そして[翻訳元]と[翻訳先]の言語を設定し、[翻訳を開始]をクリックすればライブ翻訳が始まります。

 [翻訳元]を英語、[翻訳先]を日本語にした場合、FaceTimeオーディオでは相手の話した内容は日本語に、自分の話した内容は英語に翻訳されて音声で届きます。

 一方、FaceTimeビデオでは音声で読み上げはされず、相手の話した内容は日本語のテキスト、自分の話した内容は英語のテキストに翻訳されて画面に表示されます。

 ただし、「FaceTime」アプリのライブ翻訳で1点注意したいのが、FaceTimeビデオでの「相手への伝わり方」です。

 「メッセージ」アプリや「電話」アプリ、FaceTimeオーディオでは自分の環境でライブ翻訳を有効にしておけば、自分の話した内容は[翻訳元](「メッセージ」の場合は[自動的に翻訳])で設定した言語に翻訳されて相手に届けられます。

 一方で、FaceTimeビデオでは同様の設定をしていたとしても、相手が話した内容のみが翻訳されて自分の画面にテキスト表示されるだけです。

 つまり、自分が話した内容はそのままでは相手の言葉に翻訳されて伝わらないため、それを叶えるためには相手もライブ翻訳を有効にして、正しく言語設定をしておく必要があります。

通話がつながったら、[…](もっと見る)ボタンをクリックして[ライブ翻訳]を選択します
[翻訳元]で相手の話す言語、[翻訳先]で自分の話す言語を選択し、[翻訳を開始]をクリックします
相手が話した内容は、[翻訳先]で設定した言語(ここでは[日本語])に翻訳されてテキスト表示されます

デバイス上で処理されるから安心

 一昔前までは、こうしたリアルタイムの自動翻訳は夢のような機能に思えたかもしれません。しかし、今ではApple Intelligenceを使えば簡単に利用できるようになりました。

 海外の友人やビジネスパートナーとのコミュニケーションに不安を感じていた人も、この機能を使えば、まるで同じ言語で会話しているかのように自然なやりとりが可能ですので、どんどん活用してみましょう。

 「メッセージ」アプリでは翻訳結果と原文が同時に表示されるため、内容の正確さを確認しながら会話できる点や、オンデバイスで処理が行なわれることで個人的な会話のプライバシーが守られる点も、ライブ翻訳の大きな魅力です。

 なお、参考として、現時点でのライブ翻訳の対応言語は以下の通りです。

  • 「メッセージ」アプリ: 日本語、英語(米国・英国)、オランダ語、フランス語(フランス)、ドイツ語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語(スペイン)、中国語(簡体字・繁体字)、トルコ語、ベトナム語
  • 「電話」アプリ/「FaceTime」アプリ: 日本語、英語(米国・英国)、フランス語(フランス)、ドイツ語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語(スペイン)、中国語(簡体字・繁体字)