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超高機能なMacの「天気」アプリで気象情報をチェックしよう

 Appleは「Safari」や「メール」「カレンダー」「マップ」「写真」など数多くの純正アプリを、MacやiPhone、iPadのすべてのデバイス向けに提供しています。しかし、Macのみ、またはiPhone/iPadのみでしか利用できないアプリも一部存在します。「天気」もそうしたアプリの1つでしたが、現行のmacOS VenturaからはMacでも利用可能に。「単に天気を表示するだけでしょ?」と思うかもしれませんが、Macの「天気」は実に多機能で、さまざまな気象情報を詳細に知ることのできる“使い甲斐”のあるアプリに仕上がっています。初めて使う人も、iPhoneやiPadで使った経験がある人も、これからはMacならではの大画面を活かして「天気」アプリで毎日の気象情報をチェックしてみては?

macOS VenturaからMacにも搭載された「天気」アプリ。現在地や指定した場所のいろいろな気象情報を表示してくれます

「天気」アプリを使ってみよう

 Macの「天気」アプリは、初期状態ではDockに登録されていません。起動するには[アプリケーション]フォルダから見つけるか、Dockに登録されている「Launchpad」から開きましょう。

 初回だけ位置情報の利用を訊いてくるので[OK]をクリックすると、「天気」アプリが開いて現在地の天気が表示されます。

「天気」アプリは[アプリケーション]フォルダから開くよりも、Dockに登録されているLaunchpadから起動するほうが簡単です
位置情報を尋ねられたら[OK]をクリックすると現在地の天気が表示されます。[許可しない]をクリックしてしまった場合は「システム設定」の[プライバシーとセキュリティ]にある[位置情報サービス]で[天気]のスイッチをオンに切り替えましょう
「天気」アプリを開いた際にデスクトップに「“天気”の通知」のお知らせが表示されたら、必要に応じて通知の設定をしておきましょう

「天気」アプリを詳しく見てみよう

 「天気」アプリを開くと、現在地の気温や天候が最上部に表示され、「1時間ごとの天気予報」や「10日間天気予報」、「降水量」などのパネルが画面に表示されます。

 iPhoneの「天気」アプリで表示するのとは異なり、大画面のMacならば実にたくさんの気象情報を一目で確認できるのでとても便利です。

 また、画面を下にスクロールすると、「空気質」や「UV指数」「日の入」「風」「降雨」「体感温度」「湿度」「視程」「気圧」といったたくさんの情報を知ることもできます。

 さらに、「天気」アプリの一番の醍醐味と言えるのが、その日の天候がアニメーションで表示されること。風が強ければ雲が流れ、雨が降っていれば雨粒が落ちるといった具合に、臨場感溢れるアニメーションによってすぐにその日の天候が分かります。

「天気」アプリを起動すると、現在地の気温や天候などが最上部に表示され、その下に現時刻からの1時間ごとの天気が表示されます
「1時間ごとの天気予報」パネルにポインタを重ねると左右の端に[<]や[>]が表示され、クリックすると前後の天気をチェックできます
下にスクロールすると、「10日間天気予報」「降水量」「空気質」パネルが表示されます。「10日間天気予報」パネルは、最低気温と最高気温の間にあるバーの長さで1日の温度差を視覚的に表わしています
さらに画面を下にスクロールすると「UV指数」「日の入り」「風」「降雨」「体感温度」「湿度」「視程」「気圧」などのパネルが表示されます
風が強ければ雲が流れ、雨が降っていれば雨粒が落ちるなど、美しいアニメーションによって今の天候がすぐに分かります

パネルクリックで詳細情報を表示

 このように「天気」アプリでは実にさまざまな気象情報を確認できますが、すごいのはそれだけではありません。

 試しに、「1時間ごとの天気予報」や「10日間天気予報」「降水量」などのパネルをクリックしてみましょう。すると、それぞれの詳細情報を確認することができるのです。

 「1時間ごとの天気予報」のパネルをクリックした場合は新たなウィンドウがパネル脇に表示され、その日の天気や気温をグラフで確認できます。また、グラフ上でポインタを動かすことで、1時間ごとではなく、ピンポイントの時刻の天気を知ることもできます。

 「降水量」パネルをクリックした場合は地図が拡大し、今から12時間後までの降水量の様子をアニメーションで確認できます。画面上に表示される[+][ー]ボタンをクリックして地図の縮尺を変更したり、ドラッグして地図を動かしたり、降水量の代わりに気温や空気質の表示に切り替えたりなど、コントロールも自由自在です。

 そのほか「空気質」パネルでは健康への影響を確認したり、「UV指数」パネルでは日焼け止めが必要かが分かったり、[日の入]パネルをクリックすると薄明状態の時刻を知ることができたりします。

 だいたいの気象情報が分かればいい場合には分かりやすいインターフェイスで簡単に確認、そして時に応じてクリックすることで詳しい情報を確認できるのが「天気」アプリの一番の魅力なのです。

 一度はすべてのパネルをクリックして、どんな詳細情報が表示されるか確かめてみましょう。

「1時間ごとの天気予報」のパネルをクリックすると吹き出し型のウィンドウが表示されます。そして、グラフにポインタを重ねると特定の時刻の天気を確認できます
「10日間天気予報」のパネルも同様にクリックすることで、詳細情報を確認できます。10日間の一覧の中から特定の日を直接クリックするか、ウィンドウ上部から日にちを切り替えられます
「降水量」パネルをクリックすると地図が拡大します。そして[▶︎]ボタンをクリックすると降水量の変化がアニメーション表示されます。一時停止ボタンや直接スライダをドラッグして再生コントロールが可能です
地図が拡大/縮小するには、[+][-]ボタンをクリックします。また、地図をドラッグして現在地以外の降水量を確認することも可能です
ウィンドウ右上にあるレイヤーボタンをクリックすると、気温や空気質に表示を切り替えることができます
「空気質」パネルをクリックすると現在の指数がどれだけ健康に影響するのか、主要な汚染物質は何なのかが分かります
「UV指数」パネルをクリックするとグラフが表示され、ポインタをスライドさせることで時間ごとのUV指数の変化が分かります。また、UV指数についての詳細な説明も表示されます
[日の入]パネルをクリックすると、日の出、日の入の時刻だけでなく、その前後の空が薄明るい「薄明」状態の時刻を知ることもできます。

「天気」アプリを使いこなそう

 最後に、「天気」アプリを便利に使いこなすためのテクニックをいくつか紹介します。

 まず知っておくと便利なのが、「天気」アプリで特定の場所を登録する方法です。デフォルトでは現在地の気象情報しか表示されませんが、「天気」アプリの画面右上に表示される検索フィールドから場所を検索してみましょう。

 そして[追加]ボタンをクリックするとサイドバーにその場所が登録され、次回以降はサイドバーをクリックするだけですぐに確認できるようになります。

 よく訪れる場所や家族や友人がいる場所など、天気が気になる場所はあらかじめ登録しておくといいでしょう。

 次にぜひおすすめしたいのが、通知の設定です。「天気」アプリの通知の設定はほかのアプリ同様に「システム設定」の[通知]から行なえますが、それ以外に「天気」アプリの[設定]メニューからも可能です。

 [重大な気象]と[これから1時間の降水の強さ]という設定がありますので、これらをオンにしておくと、現在地やサイドバーに登録した場所の雨や雪などに関する特定の重大な気象警報を通知メッセージで知ることができます。

 そして、天気をもっと素早くチェックしたいという人におすすめしたいのが、通知センターの活用です。「天気」アプリにはウィジェットも用意されているので、これを通知センターに登録しておけば「天気」アプリを起動することなく、さくっと通知センターをクリックして天気を確認することができます。

よく訪れる場所など特定の場所の気象情報をチェックしやすくするには、ウィンドウ右上にある検索フィールドに地名を入力して検索します
検索フィールドの横に[+追加]ボタンが現れます。クリックするとその場所がサイドバーに登録されます
サイトバーに登録した場所を削除したいときは、副ボタンクリック([control]キー+クリックまたは右クリック)して[削除]を選びます
「天気」アプリの[設定]メニューをクリックすると、[重大な気象]と[これから1時間の降水の強さ]をオンにすることができます
通知センターを表示して[ウィジェットを編集]をクリック。リストから[天気]を選ぶとウィジェットが表示されるので[+]をクリックして追加しましょう。天気のウィジェットは大中小の3つから選べます