買い物山脈
出張用に買ったマウスの10万円ノートPCは「ウンマー」だった!
2019年11月30日 11:00
- 製品名
- MB-B401S(台数限定モデル)
- 購入価格
- 96,984円
- 購入時期
- 2019年9月
- 使用期間
- 約3カ月
ここんとこ出張続きで仕事をしたあとに、各地を観光して回っていたら、原稿を書くペースが各駅停車なみに遅くなってしまい、編集部から遅延回復の運転命令をよくいただくようになった。
そりゃ1日取材して3日、長いと1週間観光して帰れば、どんなに優しい編集者でも、ブチ切れるというもの。ということで、そろそろ編集者の堪忍袋の緒が切れる前に、出先でも仕事ができるPCを購入することにした。
そう! 僕はやみくもに観光していたわけじゃない! 出先で原稿が仕上げられるPCを持ってなかったから、仕方なく観光していたんだ! 本当だ! 僕はさぼってたわけじゃないんだ!
出張多くて持ち歩くPCが欲しかった
筆者の本業は「家電ライター」。たぶん。この前はパチンコ屋さんのハードウェア作ってたり、その前はお役所が使うシステム開発のお手伝いで、数字の見比べで狂いそうになっていた。でも、本業は? と聞かれると「家電ライター」とか「家電おじさん」とか「吟遊詩人」って言っている。
趣味はハード工作やプログラミング、車に鉄道にキャンプに旅行といろいろだ。すっごくインドアに思える家電ライターだけれども、毎週数社が新製品の発表会をやってるので、これを追っかけるだけでもたいへん。たまに地方の工場で発表会や視察などもあるので、地方に行く機会も結構ある。
地方出張に行くとつい騒ぎ出すのが鉄道ファンの血。青春18キップが売り出されるたびに日本全国放浪の旅へ。数千円のゲストハウスに泊まって自炊して外人とメチャクチャな英語をしゃべって楽しむ。一度出張すると観光もしてくるので旅が結構長い。北海道でも九州でも鈍行で行って意気揚々としている鉄ヲタだ。なんでトラベル Watchのオファーがこないのか? 不思議なぐらい(笑)。
また地方のTV局から番組にお呼ばれされることも。サラリーマンなら翌日の会議やらでその日に帰るところだけど、フリーランスは平日でも休暇が取れる。だから気兼ねなく2、3日休みにして、知らない汽車に乗って行ったことないとこない街に出て、知らない外人たちとコミュニケーションするので、仕事1日、旅行3日~1週間となる。
そんなわけで、少なくても1カ月に1回、多いときは1カ月に3回旅に出ている筆者は、かなりの時間をゲストハウスや鈍行列車のなかで過ごしている。が! 原稿の締め切りは待ってくれない。しかもFacebookで「今日は出張ついでに○○までやってきましたー♪」などと書いちゃうので、編集さんに見つかると「てめー! 何遊んでんだ!」となるのは、言わずもがな。
昔は原稿(文章)だけは旅先で書いて、画像や映像編集が必要になると、特急や新幹線であわてて自宅に帰るか、Facebookの更新を止めて行き先を眩ましていた。でも旅で放浪する日取りを死守したいので、ゲストハウスや鈍行列車のなかでも、画像や映像編集をしたい。なので新しくPCを調達することにした。
なんたって今まで使ってたのは、HPの「Stream」。ネットブックでHDDすら入っていないが、microSD 128GBを突っ込んでSSD代わりに。原稿とかは64GBのUSBメモリっすよ。テキストエディタで原稿を書くのがやっとで、夜1人で時間を潰すときだけ、ネットでアニメ見るPCだったのだ。
え?「そもそも出先で仕事するつもりがネーじゃん!」という突っ込みご無用。編集者は「大丈夫です! PC持ってきてます!」と言うとだいたい納得してくれたのだ。2、3年前までは……。
PC Watchのライターさんに比べると超ショボイマシン(笑)
ネットPCからの買い替えなので、何買ってもアップグレードじゃん! なのだが、なのですが! PC Watchのライターのみなさんのように、PCはそんなに好きじゃない(笑)。Core i7買うなら、JRのフリーキップ買ってどこか遠くに行きたいわけです。はい。
なので購入するPCの条件は、こんな感じ。
- アニメとかゲーム実況みたいから13.1~14型
- 外人のバックパッカーよりひとまわり小さいリュックに入るB5~A4型ノート
- 可能なかぎり1kg以下。取材旅行だとカメラもあるので1.5kgが限界
- ムービー編集(Premiere Elements)ができること。切った貼ったの編集だけで、レンダリングの時間はいくらでもある
- CPUはCore i3かi5
- Officeは持ってるからいらない
- Windows 10。エディションはホームで全然オッケー
- 10万円を切る
こんな条件だと国産メーカーはマズ無理。っつーか中古でも買えるギリギリのライン。海外製はASUSやMSI、LenovoにAcer♪ホイサー♪とひととおり使ってきた。試しにPCデポとヤマダ電機に行ってみたら、価格的に一致するのはCeleronプロセッサばかりで、電池は持つけどパワー不足気味。
そこで急に思い出したのは「マウスコンピューター」だ。以前TV番組で「乃木坂46」のみなさんとご一緒させていただいて、俺がオススメしたシャープの掃除機を2人(名前はわからないケド)に買っていただいたご縁がある。しかもYouTubeを見てたら、やたらとおもしろいコントCMが流れてて、気になっていたのだ!「サポート入りますっ♪」、「そんなあなたにG-Tune」とか。見てない方は、絶対見るべき! 全話YouTubeにアップされているので、爆笑確実っす!
店頭のCeleron搭載PCたちに別れを告げ、ソッコー家帰って、マウスコンピューターのホームページを当たってみる。
するとあるじゃないの! たくさん! 10万円以下のPCがザクザク! ハイスペックPCをカスタマイズして買うというユーザーも多いけど、「そこそこの性能でいいよ!」っていうユーザー向けに最適。初心者の人は、あらかじめプリセットされた基本モデルがあるからソレを選べばOK。PC WatchやDOS/V POWER REPORT読んでますよーな方は、プリセットモデルからガッツリカスタムするといい。
僕が見つけたのは、Core i5搭載の14型液晶マシン(m-Book B401S ※購入したものと構成は異なります)。重さは1.5kg。ちょっと重いけど、いいじゃん! しかも期間限定のお買い得モデルで、あと3日すると10万円オーバーになっちゃうから買うならイマだー! 売れ残って安くなってるんだか、注文を集中させて安くしているのはわかんないが、安いのは正義!
スペックを詳しく見てみると「わちゃー、SSDかい!」ムービー編集だと、SSDじゃ容量が不足するかもしれないので、ここは1TBのHDDにチェンジ! 起動は遅くなるけど、鈍行に乗ってりゃ時間はいくらでもある。イザとなりゃサスペンドすりゃいいし(メモリが穢れてるけど…… ※編注 メモリリークのことを指しています)。
マウスのPC選びでうれしいのは、選択肢がいろいろあって指先1つでチョチョイとカスタムできる点。選択肢もツボをついたモノに厳選されているので、そんなに尖りまくったマシンにならない点もいい。
メモリは標準で4GBと少なめ。確かに標準のSSDならスワップしても速さで稼げるけど、HDDに変えちゃったから、ここは増設。ここも選択肢に8GB×1枚か4GB×2枚の設定ができる。でも将来的に16GBに拡張する気はさらさらないので、4GB×2枚でデュアルチャネルにして速さを強化。
ほかにも変えられるとこはいろいろあるけど、僕が変えたのはHDDとメモリだけ。あと出張が週内近づいていたので、カスタムしても3日で届くサービスもつけた(プリセットモデルは3日でお届け)。これなら必要なアプリをインストールしたり、細かい調整をする時間もある。なによりいままでWindows 7しか使ってなかったから、Windows 10のUIに慣れるまでのリードタイムも欲しかった。
最後の支払いは、クレジットカードの分割もOKだったので、そこはかとなく分割。かかったお金は96,984円だ。うん、納得!
ちなみに配送されるまでの3日間は、マウスのホームページで組み立て配送の進捗が確認できる。確か4段階ほどで、「受け付けました」、「作ってます」、「テストしてます」、「配送業者に渡しました」というステータスだった。
大手の通販ならカスタムするとオーダーしてから1~2カ月待ちになるところが、たった3日で配送業者に渡るので「爆速」っすよ。マジで。
この便利さは、使ってみないとわからないのがマウスの弱点。でも一度マウスで買ったら、高確率でリピーターになること間違いなしっす。マウスのPCはコスプレと一緒。とにかく一度やってみれ! と。現行品だとm-Book X400シリーズが今回のに近いかも。
購入した「m-Book B401S」のスペック ※一部推定 | |
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CPU | Core i5-8265U(4コア/8スレッド、1.6~3.9GHz) |
GPU | Intel UHD Graphics 620 |
メモリ | DDR4-2400 4GB |
ストレージ | HDD 1TB |
ディスプレイ | 14型フルHD非光沢液晶 |
解像度 | 1,920×1,080ドット |
OS | Windows 10 Home |
汎用ポート | USB 3.1 Type-C、USB 3.0×2 |
カードリーダ | SDカードスロット |
映像出力 | Mini DisplayPort、HDMI |
無線機能 | IEEE 802.11ac、Bluetooth 5 |
有線LAN | Gigabit Ethernet |
Webカメラ | 100万画素 |
その他 | ステレオスピーカー、デュアルアレイマイク、音声入出力端子 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 約329.8×225×19.5mm |
重量 | 約1.5kg |
購入価格 | 96,984円 |
こりゃ原稿書きにもってこいの素敵PCじゃないの!
届いたPCがこれ! と言いたいところだが、もうすでにカッティングシールを貼って、原型を留めていない……。この金ピカPCは、喫茶店なんかで使ってると超眩しい。ある意味盗難防止としてイイのかも?
さて実際に使ってみると、これまでずっとWindows 7だったのでWindows 10のスタートメニューには違和感があった。あと設定系や管理系メニューの場所が変わっていて、探し当てるのにたいへん。でも、設計メニュー画面の最上段に、検索キーが入れられるようになっているので、これで「パーティション」とかキーワードを入れると、候補が表示されるので、Windows 7より簡単だ!
まぁ3、4日もあれば、タイルの使い方やコツも慣れてほぼマスター。難儀するのは、間違ってタイルをフォルダ化しちゃうと、なかなかもとのアイコンを取り出せなくなる点だけ(笑)。
よく使うアプリは、Windows 10でもWindows 7のタスクバーにショートカットを配置できるので簡単。大抵の人なら、ショートカットだけで足りちゃうんじゃないかな? だからスタートメニューはそんなに気合入れて作ることがないってこともわかった。ただ作りはじめると、結構分類わけするのがおもしろくなちゃって、作りこんじゃったけど。
一方ありがた迷惑で有名なエクスプローラーの「最近使用したファイル」は、仕事のファイルも紳士向けWebサイトからダウンロード(筆者はクラスを再利用できるよう、きちんとリネームする派)したエロムービーもいっしょくたに表示するので、えげつない字面がenum(列挙)され、とりわけ困っていた。奥さんや子どもに見られたら、完全にパージされる!
だからPC Watchを読みながらレジストリをいじって解決。これで居間や旅先のホステルでも、俺が変態紳士であるとバレることはなくなった。っつーかMicrosoftはなんつー地雷を仕掛けるかなぁー。設計したやつ! ちょっと出てコイなのだ!
マシンの使い勝手は想像以上にいい感じ。原稿書きでは超重要な、キーボードの打ちやすさは、筆者がこれまで使ってきたものよりもいい。キーの重さ、ストロークの長さ、クリック感もすばらしく、「カツカツ」と文字が入っていくので気持ちがいい。MacBookで使われているメンブレンだけど、それほど重くない。しかも「カッコ」のキーがShift並にデカイので、ライターには超オススメ(笑)。
難点はOS起動直後が非常に重いこと。HDDにしたせいもあるけど、バッテリの容量を長持ち設定にしておくとCPUの処理能力が落ちるので、OS起動直後はいろいろ裏で走るタスクとのシナジー効果で重さ激増! 漢字変換もままならないときがある。
でも安定して動いているときは、バッテリ重視モードでもサクサク動く。この辺は、タスクバーのバッテリをクリックすると、即座にバッテリ重視か性能重視かをスライダーで対応できる。あまりにも重いときは、性能を最高にして裏のタスクをとにかく終わらせるといい。タスクマネージャーで完了したっぽかったら、バッテリ重視に戻して電池節約! 30分~2時間程度使わない場合は、サスペンドモードを使うのもあり。
もう1点気になったのは、音量がやや小さい点。PCの本体ボリュームを100%にして、メディアプレーヤーの音量を100%にしても、やや小さいときがある。これはヘッドフォンで聞いても、PC内蔵スピーカーでも同じ。イコライザで無理やり大きくしようとすると、今度は音割れするので、PC本体のゲインをもう少し上げてほしいかも。
電源回りで気になったのは、USB TypeCコネクタがついているのに、ここから充電ができない点。まぁ来年(2020年)になれば、USB PDの規格も落ち着いて各社充電対応してくると思うので、こればかりはタイミングが悪かったかなと。本体のUSB TypeCコネクタは、デバイスの接続用ということで。
マウスに変えてかわったこと
マウスのm-Bookは、家で原稿書きするのとほとんど代わらない環境になった。最近はフリーWi-Fiを備えた喫茶店が多いし、新幹線もほとんどがフリーWi-Fi完備。トンネルでは電波が途切れたり、定期的に回線が切れてめんどうだけど、タダでWi-Fiを使えるのはうれしい。最近は「のぞみ」で現地に急ぐより、じっくり仕事ができる「こだま」中心の移動だ。しかも各駅で5分ほど停車するので、外に出て気分転換もできる。料金的にもJR東海の「ぷらっとこだま」を使うとのぞみ正規料金14,400円に対して12,200円と割安。さらに+1,500円でグリーン車に乗って4時間仕事ができる!
ANAもJALもWi-Fi無料なので、これまた便利。ただ1時間ぐらいしか仕事できないので、メールの返事をするだけ。Wi-Fiが使えないローカル線は、ネットにつなげなくてもできる仕事をしたり、適所でスマホのテザリングを使えばいい。
また最近増えたのが、オリンピックに向けた外人さん向けFree Wi-Fi。なかには外国端末(スマホ)チェックするのもあるけれど、だいたいは日本人でも使えるので使わせてもらおう!
本体にはSDカードのスロットもあるので、デジカメやVCRのデータも直に吸い上げOK。USBのカードリーダを持って歩く必要がなくなった。
さらにHDMI端子がついているので、プレゼンするときにも便利。たまーに公演などで呼ばれることもあるので助かります! それ以上にHDMIが便利なのは、ホテルのTVやホステルのデカイ共有TVに、夜アニメを写して見られること(爆笑)。まぁ誰もいないときだけね。
目下の悩みは、原稿の同期とバージョン管理をできるソフトを模索中。原稿はテキストファイルなので、タイムスタンプと内容をチェックして、最新のみを残すのではなく履歴を残すようにしたい。しかも家のPCとノート間で統合したいので、バージョンをすべて残したいんだが、サーバーを介入させるにはいくらでもあるけど、クライアントだけでなんとかならないのか? 悩んでいる。まあ、自分でコード書いちゃうという手もあるんだけど。Excel VBAでコード書けば、Excelに履歴も残るし一石二鳥かな?と思案中。