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200g切りの無印か、超高輝度のProか?「Pixel 11」最新モデルを実機で徹底比較!

Google Pixel 11シリーズ

 Googleは、最新スマートフォン「Google Pixel 11」(以下、Pixel 11)シリーズを発表した。従来同様、スレートモデルとして「Pixel 11」、「Pixel 11 Pro」、「Pixel 11 Pro XL」の3モデルと、折りたたみモデルの「Pixel 11 Pro Fold」の4モデルをラインナップしており、全モデルとも日本で発売となる。今回、全4モデルをいち早く試用できたので、今回は外観やディスプレイまわりをチェックしていく。カメラやAI機能などは、別記事で紹介する予定だ。

 全モデルとも8月20日に発売開始となり、価格はPixel 11が13万6,800円から、Pixel 11 Proが17万4,800円から、Pixel 11 Pro XLが20万7,800円から、Pixel 11 Pro Foldが27万9,900円から。なお、試用機は発売前の評価機のため、ベンチマークテストは行えず、製品版とは仕様が異なる部分が存在する可能性がある点はご了承願いたい。

スレートモデルは全モデル軽量化し、背面カメラのデザインを変更

 それでは、Pixel 11、Pixel 11 Pro、Pixel 11 Pro XLのスレートモデル3モデルを、従来モデルと比較しながら見ていこう。

 3モデルとも、Pixel 9シリーズから採用されている本体デザインを踏襲。ほぼ垂直に切り落とされた側面フレームには航空宇宙グレードのアルミニウム合金を採用。またディスプレイ面のカバーガラス、背面ガラスともにCorning製強化ガラス「Gorilla Glass Victus 2」を採用することで、優れた強度を実現。さらにProおよびPro XLではディスプレイ面に耐傷コーティング加工も施されており、Pixelシリーズ最強で、最も頑丈だという。

 なお、Pixel 11は側面フレームがマット調のサテン仕上げ、背面ガラスが光沢仕上げとなり、Pixel 11 ProおよびPixel 11 Pro XLでは側面フレームが光沢感のあるポリッシュ仕上げ、背面ガラスがマット加工となる。これは従来モデルから変わっていない。

 本体色は、Pixel 11がFrost、Pistachio、Hibiscus、Obsidianの4色、Pixel 11 Pro/11 Pro XLはCanyon、Olive、Fog、Obsidianの4色をそれぞれラインナップ。試用機はPixel 11がPistachio、Pixel 11 ProがObsidian、Pixel 11 Pro XLがCanyonとなる。

 本体サイズは、Pixel 11が72×8.6×152.8mm、Pixel 11 Proが71.9×8.4×152.7mm、Pixel 11 Pro XLが76.5×8.5×162.7mm。Pixel 11は従来とスペック上同じ数字だが、Pixel 11 ProとPixel 11 Pro XLはわずかに小型化している。とはいえその差は0.1~0.2mm程度で、横に並べても違いが分からないほどのため、従来とほぼ同じサイズと考えて差し支えないだろう。

 重量は、Pixel 11が197g、Pixel 11 Proが204g、Pixel 11 Pro XLが226g。Pixel 11は7g、Pixel 11 Proは3g、Pixel 11 Pro XLは6gと、従来モデルからの軽量化を実現しており、特にPixel 11が200gを切ってきたところは評価できる。とはいえいずれも従来モデルと持ち比べて軽くなったと実感できるほどの差ではなく、さらなる軽量化を目指してほしかったという印象だ。

Pixel 11
正面。カバーガラスはGorilla Glass Victus 2を採用
下部側面。側面フレームはマット調のサテン仕上げ
左側面
上部側面
右側面
背面。Gorilla Glass Victus 2を採用し光沢仕上げ。試用機の本体色はPistachio
左がPixel 11、右がPixel 10。ディスプレイ面は違いがほとんどない
背面側の比較。左がPixel 11 Pro XL、右がPixel 10 Pro XL
実測の重量は198.3gと公称よりもやや重かったが200gは切っている
重量は200gを切ったが、手に持った印象はサイズ、重量とも従来モデルとほとんど変わらなかった
Pixel 11 Pro
正面。カバーガラスはGorilla Glass Victus 2を採用し耐傷コーティング加工を施している
下部側面。側面フレームはポリッシュ仕上げ
左側面
上部側面
右側面
背面。Gorilla Glass Victus 2を採用しマット加工。試用機の本体色はObsidian
左がPixel 11 Pro、右がPixel 10 Pro。こちらもディスプレイ面の違いは感じられない
背面側の比較。左がPixel 11 Pro XL、右がPixel 10 Pro XL
実測の重量は204.2gと公称とほぼ変わらなかった
従来モデルとの重量差は3gと少なく、サイズもほぼ同じため、こちらも手に持った印象は従来モデルとほぼ変わらなかった
Pixel 11 Pro XL
正面。こちらもカバーガラスはGorilla Glass Victus 2を採用し耐傷コーティング加工を施している
下部側面。側面フレームはポリッシュ仕上げ
左側面
上部側面
右側面
背面。Gorilla Glass Victus 2を採用しマット加工。試用機の本体色はCanyon
左がPixel 11 Pro XL、右がPixel 10 Pro XL
背面側の比較。同じく左がPixel 11 Pro XL、右がPixel 10 Pro XL
実測の重量は225.9gと、こちらもほぼ公称どおりだった
6g軽くなっているが、こちらも手に持った印象は従来モデルとほぼ変わらない
左からPixel 11、Pixel 11 Pro、Pixel 11 Pro XL
こちらは背面の比較、同様に左からPixel 11、Pixel 11 Pro、Pixel 11 Pro XL

 従来モデルと同等のデザインではあるが、大きく変更されている部分もある。それは背面カメラだ。

 まず、全モデルとも、カメラユニット全体をガラスで覆い、黒で統一している。従来はレンズ周りだけがガラスで覆われ、LEDフラッシュ付近はメタルフレームとなっていたことで、レンズ部分のみが強調されるようなデザインだったが、Pixel 11シリーズではカメラユニットの一体感が高められているという印象だ。

Pixel 11の背面カメラ。ユニット全体がガラスで覆われ、黒で統一された新デザインとなり、カメラユニットの一体感が高められていると感じる
こちらはPixel 11 Proだが、Pixel 11 Pro XLもほぼ同じデザインを採用している

 また、ユニット部の形状にも手が加えられている。

 まずPixel 11では、ユニットの突起がやや低くなっている。実際に計測してみると、Pixel 10では突起が3mmほどだったのに対し、Pixel 11では2mmほどと、1mmほど薄くなっている。Pixel 10aでは背面とフラットなカメラの採用が評価されているが、Pixel 11はそこまでではないにしても、突起が低くなったこと自体は評価できる。

 ただ、ユニットの上下の幅が1mmほど増えており、カメラユニット自体は大きくなっている。全体がガラスで覆われるようになったことと合わせて、突起は低くなったものの、存在感は増した印象だ。

Pixel 11の背面カメラはユニットの突起が低くなった
Pixel 10(右)と比べると、背面カメラの突起は1mmほど低くなっている
カメラユニットの上下の幅もPixel 10(右)より1mmほど増えており、カメラユニットの存在感が増している

 それに対しPixel 11 Pro/11 Pro XLでは、逆に従来より突起が高くなっている。Pixel 10 Pro/10 Pro XLでは、突起が3.5mm弱だったのに対し、Pixel 11 Pro/11 Pro XLでは約4mmと、0.5mmほど増えている。合わせて、上下の幅も1mmほど増えている。

 従来でも背面カメラの突起はかなり大きいという印象だったが、Pixel 11 Pro/11 Pro XLではさらに増えたことは少々残念に感じる。突起が増えたのは、従来より大型の撮像素子の採用というカメラの仕様変更によるところが大きいが、さすがにここまで大きく突起していると邪魔に感じるのも事実。これはカメラの高画質化とのせめぎ合いでもあり一概にダメともいえないが、もう少し工夫がほしいところだ。

Pixel 11 Proの背面カメラも、突起が高くなった
Pixel 10 Pro(右)と比べると、0.5mmほど高くなっている
Pixel 11同様、Pixel 11 Pro(左)のカメラユニットも上下の幅がPixel 10 Pro(右)より1mmほど増えた
こちらはPixel 11 Pro XL(左)とPixel 10 Pro XL(右)の比較。こちらも突起が0.5mmほど、上下の幅も1mmほど増えている

Pixel 11 Pro Foldは19gもの軽量化を実現し、背面カメラデザインも大きく変更

 次にPixel 11 Pro Fold。デザインコンセプトはスレートモデル同様で、側面を直線的に切り落とし、全体的にフラットなデザインを踏襲。アルミニウム合金製フレームと折りたたんだ背面ともにマット調の仕上げとなる点も従来から変わっていない。

 しかし、前面ディスプレイのカバーガラスと背面は、従来はいずれもGorilla Glass Victus 2を採用していたのに対し、Pixel 11 Pro Foldでは前面ディスプレイにガラスセラミック製カバーガラスを、背面には強度に優れる複合素材をそれぞれ新たに採用。これにより強度は従来比で3倍に強化されているとのことで、特にひび割れに強いという。実際に使い込んでみなければ分からない部分もあるが、強度が増したことで持ち運んだり本体を開閉する場合の安心度が増しているのは間違いないだろう。そのうえで、仕上げの質感や手触りは従来モデルからほとんど変わっておらず、素材の違いは感じられない。

 ヒンジ部には、従来同様に航空宇宙グレードの高強度アルミニウム合金製カバーを備えた多層合金スチールを採用。構造的には従来と大きな違いはないようで、スムーズな開閉が行えるのと同時に、折りたたみスマートフォンの弱点でもあるヒンジ部からのホコリの侵入も防いでおり、引き続きIP68準拠の防水防じん性能も実現している。

 サイズはたたんだ状態で76×10.1×155.2mm、開いた状態で150.4×5×155.2mm。フットプリントは従来から変わっていないが、厚さがたたんだ状態で0.7mm、開いた状態で0.2mm薄くなった。特にたたんだ状態では、わずか0.7mmとはいえ手にすると薄くなったことを十分実感できる。

 同時に、重量が239gと、従来より19gも軽くなった。実際に持ち比べると、Pixel 11 Pro Foldはかなり軽くなったと実感できる。もちろん、スマートフォンとしてはまだまだ重いのは事実だが、大幅な軽量化に関しては素直に歓迎だ。厚さが薄くなったことと合わせて、従来よりも持ちやすさは大きく向上している。

たたんだ状態の正面。前面ディスプレイにガラスセラミック製カバーガラスを新たに採用
下部側面。側面フレームはポリッシュ仕上げ
左側面。ヒンジは光沢感のあるポリッシュ仕上げを採用している
上部側面
右側面
背面。耐久性に優れる複合素材を採用し強度を高めている。マット仕上げは従来と質感がほぼ変わらない
Pixel 10 Pro Fold(右)との比較。フットプリントは変わっていない
背面の比較。左がPixel 11 Pro Fold、右がPixel 10 Pro Fold
閉じた状態では、Pixel 10 Pro Fold(右)と比べ厚さが0.7mm薄い10.1mmとなった
開いた状態の折りたたみディスプレイ側
開いた状態の下部側面
左側面
上部側面
右側面
ヒンジ部は高強度アルミニウム合金製カバーを備えた多層合金スチールを採用。従来に引き続きIP68準拠の防水防じん性能も実現している
開いた状態でのPixel 10 Pro Fold(右)との比較。こちらもフットプリントは変わっていない
開いた状態でもPixel 10 Pro Fold(右)と比べ厚さが0.2mm薄くなった
実測の重量は242.2gと公称よりやや重かった
実機を手にすると、Pixel 10 Pro Foldより軽くなったと実感できる。本体の薄さと合わせて持ちやすさが向上したと感じる
開いて手にした状態。軽くなったことで、こちらも持ちやすさが向上している

 そして、デザイン面で比較的大きな変更となっているのが、背面カメラだ。背面カメラは、スレートモデルと違い左側に偏って突起するデザインを採用しているのは従来同様だが、フレーム部とレンズ部の2段階での突起に変更。レンズは上下の2段に並ぶ点は従来同様だが、上下それぞれが個別に突起するデザインを採用。土台となるフレーム上に、上下2つのレンズ部の突起が備わる形となった。

 スレートモデルのように、カメラユニットほぼ全体をガラスで覆うデザインではないため、どちらかというとフレームが目立つデザインとなっている。ただ、上下レンズ部の間に隙間があるため、そこにホコリなどが貯まりやすく、少々気になる可能性はある。

 また突起も増えており、従来は突起が約3mmだったが、Pixel 11 Pro Foldは全体の突起が約4mmと1mmほど増えている。これもスレートモデル同様に大型の撮像素子の採用というカメラの仕様変更によるところが大きいが、やはりもう少し突起を減らす工夫がほしい。

Pixel 11 Pro Foldの背面カメラは、上下が分離した独特のデザインを採用
ベースとなるフレーム部に上下に分かれたレンズユニットを独立して搭載。ベースとレンズユニットの2段階での突起となっている
Pixel 10 Pro Fold(右)との比較。カメラユニットは縦幅が増え横幅が減っている
カメラユニット全体の突起は、Pixel 10 Pro Fold(右)よりも1mmほど高くなった

Pixel 11 ProシリーズはPixel史上最も明るいディスプレイを搭載

 続いてディスプレイ。まずはスレートモデルから。

 Pixel 11のディスプレイは、1,080×2,424ドット表示、アスペクト比20:9の6.3型有機EL「Actuaディスプレイ」を採用。コントラスト比200万:1、リフレッシュレート60~120Hz、最大輝度2,000cd/平方m、ピーク輝度3,000cd/平方mと、ディスプレイの仕様はPixel 10から変わっていない。とはいえ、発色や明暗のメリハリなどは申し分なく、写真や動画などを高い品質で表示できる。

Pixel 11のディスプレイは、1,080×2,424ドット表示、アスペクト比20:9の6.3型有機EL「Actuaディスプレイ」を採用。コントラスト比やリフレッシュレート、輝度なども含めPixel 10と同じだ
Pixel 10(右)との比較
有機ELらしく、発色や明暗のメリハリは申し分ないクオリティだ

 それに対しProシリーズはディスプレイが強化されている。

 Pixel 11 Proのディスプレイは、1,280×2,856ドット表示、アスペクト比20:9の6.3型有機EL「Super Actuaディスプレイ」となる。コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzと、ここまでの仕様は従来から変わっていないが、輝度が最大2,400cd/平方m、ピーク時最大3,600cd/平方mと、最大輝度が200cd/平方m、ピーク輝度が300cd/平方mずつ高められている。

 これはPixel 11 Pro XLのディスプレイも同様。1,344×2,992ドット表示、アスペクト比20:9の6.8型有機EL「Super Actuaディスプレイ」で、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzと、ここまでは従来と同一スペックだが、輝度は11 Pro同様に最大2,400cd/平方m、ピーク時最大3,600cd/平方mに高められている。

 双方ともPixelシリーズとして最も明るいディスプレイとされており、直射日光下での視認性がさらに高められた形だ。実際にPixel 10 ProとPixel 11 Proで直射日光下での視認性をチェックしてみたところ、明らかにPixel 11 Proのほうが直射日光に負けず優れることが確認できた。写真ではPixel 10 ProとPixel 11 Proの比較のみを紹介しているが、Pixel 11 Pro XLでも同様の違いが確認できている。

 これにより、直射日光下でのディスプレイの視認性が問題になる場面はかなり少なくなったと言っていいだろう。

Pixel 11 Proは、1,280×2,856ドット表示、アスペクト比20:9の6.3型有機EL「Super Actuaディスプレイ」を搭載。コントラスト比やリフレッシュレートの仕様も含め従来から変わっていないが、輝度が高められている
室内で見る限りはPixel 10 Pro(右)と全く変わらない
発色や明暗のメリハリも申し分ない
Pixel 11 Pro XLは、1,344×2,992ドット表示、アスペクト比20:9の6.8型有機EL「Super Actuaディスプレイ」を搭載。こちらもコントラスト比やリフレッシュレートの仕様は従来から変わっていないが、輝度が高められている
Pixel 10 Pro XL(右)との比較
こちらも発色や明暗のメリハリに不満はない
Pixel 11 Pro(左)とPixel 10 Pro(右)を直射日光下で並べて比較。明らかにPixel 11 Proのほうが画面が明るく見やすかった。Pixel 11 Pro XLのディスプレイも同様だった

Pixel 11 Pro Foldはカバーディスプレイが大型化しベゼル幅が減少

 Pixel 11 Pro Foldもディスプレイが強化されている。

 まずカバーディスプレイは、Pixel 10 Pro Foldの6.4型から6.5型へと大型化している。これにより、ディスプレイ周囲のベゼル幅が減少し、ディスプレイ占有率が高められた。双方を並べてみると、Pixel 10 Pro Foldはディスプレイ周囲の黒いベゼルがやや広いという印象を受けるが、Pixel 11 Pro Foldは黒いベゼルがかなり狭くなり、スレートモデルとほぼ変わらない印象となった。これによって、折りたたんだ状態での見た目がより洗練されたと感じる。

 ディスプレイの仕様は、1,080×2,342ドット表示、アスペクト比19.5:9、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzの6.5型有機EL「Super Actuaディスプレイ」となる。サイズは大型化したが、縦の表示解像度がわずかに少なくなっている。ただ、表示できる情報量が大幅に減ったわけではなく、実際に使っていて違いを感じることはなかった。

 輝度は最大2,000cd/平方mと従来から変わっていないが、ピーク輝度が3,600cd/平方mと従来より600cd/平方m高められた。ピーク輝度はPixel 11 Proシリーズのディスプレイ同様で、こちらも直射日光下での視認性は大きく向上したと言える。

Pixel 11 Pro Foldのカバーディスプレイは、1,080×2,342ドット表示、アスペクト比19.5:9の6.5型有機EL「Super Actuaディスプレイ」を採用。従来よりサイズが大きくなり、縦の表示解像度が減っているが、ピーク輝度が高められている
Pixel 10 Pro Fold(右)と比べると、Pixel 11 Pro Fold(左)のカバーディスプレイがひとまわり大きく、ベゼル幅が狭められていることがよく分かる
発色や明暗のメリハリは申し分なく、直射日光下での視認性もPixel 11 Proシリーズ同等だった

 折りたたみディスプレイは、2,076×2,152ドット表示、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzの8型有機EL「Super Actua Flexディスプレイ」と、ここまでの仕様はPixel 10 Pro Foldから変わっていない。ただこちらも最大輝度が2,000cd/平方m、ピーク輝度が3,600cd/平方mと、ピーク輝度が600cd/平方m高められ、直射日光下での視認性が向上している。

 また、折りたたみディスプレイのヒンジ付近の凹みは、Pixel 10 Pro Foldと比べて減っている。実際に指で触ってみると、凹みは従来の半分ほどに減ったという印象で、かなりなだらかになっていると実感できる。このあたりは、ヒンジ部の構造改善によって実現されたのだろう。

 とはいえ無視できるほど凹みがないということはなく、指で触るとしっかり凹みを認識できる。競合のSamsung Galaxy Z Fold8 Ultraでは、指で触ってもほとんど分からないほど凹みを解消しているが、そちらと比べるとまだまだという印象。それでも凹みが減っている点は進化点と言っていいだろう。

折りたたみディスプレイは2,076×2,152ドット表示対応の8型有機EL「Super Actua Flexディスプレイ」で、仕様はPixel 10 Pro Foldとほぼ同じだが、こちらもピーク輝度が高められている
折りたたみディスプレイの比較。左がPixel 11 Pro Fold、右がPixel 10 Pro Fold
発色や明暗のメリハリはもちろん、直射日光下での視認性もカバーディスプレイ同様だった
ヒンジ部の凹みは指で触るとはっきり感じられるが、Pixel 10 Pro Foldよりも浅くなっている

最小の内蔵ストレージ容量は増加したが、メモリが減少したモデルあり

 Pixel 11シリーズの主な仕様は、以下の表にまとめたとおりだ。

表1: Pixel 11シリーズの主な仕様
Pixel 11Pixel 11 ProPixel 11 Pro XLPixel 11 Pro Fold
SoCGoogle Tensor G6
メモリ/内蔵ストレージ12GB/256GB、12GB/512GB12GB/256GB、16GB/512GB、16GB/1TB16GB/256GB、16GB/512GB
セキュリティチップTitan M3
OSAndroid 17
更新7年間のOS/セキュリティ/Pixel Dropアップデート
ディスプレイ6.3型有機EL「Actuaディスプレイ」、1,080×2,424ドット、アスペクト比20:9、HDR、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート60~120Hzスムーズディスプレイ、輝度最大2,000cd/平方m、ピーク時最大3,000cd/平方m6.3型有機EL「Super Actuaディスプレイ」、1,280×2,856ドット、アスペクト比20:9、HDR、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzスムーズディスプレイ、輝度最大2,400cd/平方m、ピーク時最大3,600cd/平方m6.8型有機EL「Super Actuaディスプレイ」、1,344×2,992ドット、アスペクト比20:9、HDR、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzスムーズディスプレイ、輝度最大2,400cd/平方m、ピーク時最大3,600cd/平方mカバーディスプレイ: 6.5型有機EL「Super Actuaディスプレイ」、1,080×2,342ドット、アスペクト比19.5:9、HDR、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzスムーズディスプレイ、輝度最大2,000cd/平方m、ピーク時最大3,600cd/平方m
折りたたみディスプレイ: 8型有機EL「Super Actua Flexディスプレイ」、2,076×2,152ドット、HDR、コントラスト比200万:1、リフレッシュレート1~120Hzスムーズディスプレイ、輝度最大2,000cd/平方m、ピーク時最大3,600cd/平方m
リアカメラ超広角: F値2.2、画角120度、1/3.1型1,300万画素センサー
広角: F値1.7、画角85度、1/1.56型4,800万画素Quad PDセンサー、光学式手ブレ補正
望遠: F値3.1、画角23度、1/3.2型1,080万画素Dual PDセンサー、光学式手ブレ補正、デジタルズーム最大30倍
超広角: F値1.7、画角123度、1/2.51型4,800万画素Quad PDセンサー
広角: F値1.68、画角82度、1/1.3型5,000万画素Octa PDセンサー、光学式手ブレ補正
望遠: F値2.8、画角22度、1/1.95型4,800万画素 Quad PDセンサー、光学式手ブレ補正、デジタルズーム最大120倍
超広角: F値2.2、画角127度、1/3.4型1,050万画素Dual PDセンサー
広角: F値1.7、画角85度、1/1.56型4,800万画素Quad PDセンサー、光学式手ブレ補正
望遠: F値3.1、画角23度、1/3.2型1,080万画素Dual PDセンサー、光学式手ブレ補正、デジタルズーム最大30倍
フロントカメラF値2.2、画角95度、1,050万画素Dual PDセンサー、オートフォーカスF値2.2、画角103度、4,200万画素Dual PDセンサー、オートフォーカスフロントカメラ: F値2.2、画角87度、1,000万画素Dual PDセンサー
インカメラ: F値2.2、画角87度、1,000万画素Dual PDセンサー
HiLightなしあり
モバイル通信5G Sub6: n1/2/3/5/7/8/12/13/14/20/25/26/28/30/38/40/41/66/71/75/77/78/79
4G LTE: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17/18/19/20/21/25/26/28/29/30/32/38/39/40/41/42/48/66/71/75
3G: 1/2/4/5/8
GSM: 850/900/1,800/1,900MHz
5Gミリ波: n257/258/260/261
5G Sub6: n1/2/3/5/7/8/12/13/14/20/25/26/28/30/38/40/41/66/71/75/77/78/79
4G LTE: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17/18/19/20/21/25/26/28/29/30/32/38/39/40/41/42/48/66/71/75
3G: 1/2/4/5/8
GSM: 850/900/1,800/1,900MHz
対応SIMnanoSIM+eSIMまたはeSIM×2
無線LANWi-Fi 6E(IEEE 802.11ax、2×2+2×2 MIMO)Wi-Fi 7(IEEE 802.11be、2×2+2×2 MIMO)
BluetoothBluetooth 6.0
センサー近接センサー、環境光センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁力センサー、気圧センサー近接センサー、環境光センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁力センサー、気圧センサー、ホールセンサー
おサイフケータイ対応
防水・防塵IP68
生体認証性能ディスプレイ埋め込み型超音波式指紋認証、顔認証電源ボタン一体型指紋認証、顔認証
外部ポートUSB 3.2 Gen 2 USB Type-C
バッテリ容量標準4,985mAh(最小4,840mAh)4,850mAh(最小4,707mAh)5,115mAh(最小5,000mAh)4,806mAh(最小4,658mAh)
急速充電最大30W(出力30W以上のUSB Type-C PPS充電器利用時)
約30分で最大55%の急速充電
最大45W(出力45W以上のUSB Type-C PPS充電器利用時)
約30分で最大75%の急速充電
最大30W(出力30W以上のUSB Type-C PPS充電器利用時)
約30分で最大50%の急速充電
ワイヤレス充電Qi 2.2 最大25W
サイズ/重量72×8.6×152.8mm/197g71.9×8.4×152.7mm/204g76.5×8.5×162.7mm/226g折りたたんだ状態: 76×10.1×155.2mm、開いた状態: 150.4×155.2×5mm/239g
カラーFrost、Pistachio、Hibiscus、ObsidianCanyon、Olive、Fog、ObsidianOlive、Obsidian

 SoCは全モデルともGoogle独自SoCの最新モデル「Google Tensor G6」を採用している。従来のGoogle Tensor G5と比べてCPUの処理能力が高められており、Webブラウジングで約25%、アプリ起動が約15%高速化されているという。

 同時に、AI処理を行なうTPUも処理能力が50%高められているとのことで、AI関連処理を従来より高速に処理できるとともにAI機能自体も強化。たとえば、ナイトグラフィーや超解像ズームProなど、コンピュテーショナルフォトグラフィーの処理を従来よりも高速に行えるようになっている。さらに、Gemini Nanoの最新モデルとの組み合わせによって、ユーザーに先回りして操作を提案する「Gemini Intelligence」も、より高速に処理される。しかもTPUの電力効率も高められ、より低消費電力でAI処理が行えるとのことだ。

 これら、Google Tensor G6搭載による各種処理については、別記事で紹介する。

 セキュリティチップは最新の「Titan M3」に強化。これにより、セキュアブートに量子コンピュータを利用しても解読が難しい「耐量子コンピュータ暗号(Post-Quantum Cryptography)」を採用しており、今後登場するであろう高度な脅威にも対応する優れた安全性を実現する。

 搭載RAM容量と内蔵ストレージ容量の組み合わせは、Pixel 11が12GB/256GBと12GB/512GBの2種類、Pixel 11 Pro/11 Pro XLは12GB/256GB、16GB/512GB、16GB/1TBの3種類、Pixel 11 Pro Foldは16GB/256GBまたは16GB/512GBの2種類となる。

 Pixel 10シリーズからの変更点としては、Pixel 11で最小の内蔵ストレージ容量が256GBになった部分と、Pixel 11 Pro/11 Pro XLで12GB/256GBという新たな組み合わせが登場している部分だ。

 Pixel 11で内蔵ストレージ容量が増量されている部分は、写真や動画をたくさん保存できるという意味でも素直にありがたい。それに対しPixel 11 Pro/11 Pro XLでRAMが12GBのモデルが登場している部分は、従来は全モデル16GB搭載していたことを考えると少々残念。昨今のメモリ価格上昇のあおりを受けてのものと考えられるが、Proを名乗るからには全モデルメモリを16GB搭載してもらいたかった気もする。

 モバイル通信は、Pixel 11/11 Pro/11 Pro XLは5G Sub6までの対応となり、Pixel 11 Pro Foldのみ5Gミリ波に対応する。同時利用可能なSIMは、nanoSIM×1+eSIM×1またはeSIM×2。

こちらはPixel 11のSIMカードトレイだが、Pixel 11 Pro/11 Pro XLも同様に上部側面にSIMカードトレイを配置。nanoSIMを装着可能だ
Pixel 11 Pro FoldのSIMカードトレイは下部側面に配置。こちらもnanoSIMを装着可能

 無線LANは、Pixel 11がWi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)対応となり、そのほかはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応となる。Bluetoothは全モデルともBluetooth 6.0対応。この部分は従来モデルから変更はない。

 センサー類は、近接センサー、環境光センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁力センサー、気圧センサーを搭載。Pixel 11 Pro/11 Pro XLでは、従来まで背面カメラユニット部に搭載していた温度センサーが省かれている。またPixel 11 Pro Foldのみホールセンサーが追加されている。

写真はPixel 11 Proだが、Pixel 11 Pro XLと合わせ、従来背面カメラユニットの右側に搭載していた温度センサーが省かれた

 生体認証機能は、Pixel 11/11 Pro/11 Pro XLではディスプレイ埋め込み型の超音波式指紋認証と、フロントカメラを利用した顔認証に対応。Pixel 11 Pro Foldでは、右側面の電源ボタン一体型指紋認証と、フロントカメラと折りたたみディスプレイのインカメラを利用した顔認証に対応する。

 全モデルでNFC/FeliCa搭載でおサイフケータイをサポートする点は従来同様だが、NFC/FeliCaアンテナの搭載位置が従来から変更。Pixel 11/11 Pro/11 Pro XLでは背面カメラユニットの右上部となった。またPixel 11 Pro Foldではカバーディスプレイ上部側へと大幅な位置変更となっている。

 実際に手持ちの交通系ICカードやマイナンバーカードなどを読み取らせてみたところ、Pixel 11/11 Pro/11 Pro XLでは従来同様にカメラユニットにカードをかざせば問題なく読み取れた。しかしPixel 11 Pro Foldではカバーディスプレイ側上部へアンテナが移動したことで、従来のようにカメラユニット付近にカードをかざしても一切読み取れず、カバーディスプレイ上部にかざさないと読み取れなかった。これは従来モデルを利用しているユーザーはかなり戸惑うはず。特に交通系ICカードで自動改札を通過する場合などは、従来同様のかざし方では正常に読み取れず改札でエラーとなると思われるため、要注意だ。

Pixel 11/11 Pro/11 Pro XLのNFC/FeliCaアンテナは、従来の背面カメラユニット中央付近から右上側に移動している
Suicaやマイナンバーカードを読み取ってみたが、従来同様に背面カメラ付近にかざせば問題なく読み取れた。交通系ICカードなどを利用して自動改札を通過する場合も、従来とほぼ同じ感覚でかざせば問題ない
Pixel 11 Pro FoldのNFC/FeliCaアンテナは、従来の背面カメラユニット付近ではなくカバーディスプレイ右上付近へと大幅な位置変更となっている
Suicaやマイナンバーカードを読み取るには、カバーディスプレイ上部にかざす必要がある。自動改札を通過する場合も同様なので要注意だ

 このほか、全モデルがIP68準拠の防水防じん性能を有する点は従来同様。接続ポートは、下部側面にUSB 3.2 Gen 2 Type-Cを用意。物理ボタンは右側面上から電源ボタン、ボリュームボタンの並びとなる点も変わりはない。

 搭載OSは全モデルともAndroid 17で、7年間のOS、セキュリティ、Pixel Dropアップデートが提供される。

全モデルとも、下部側面のUSB Type-CポートはUSB 3.2 Gen 2対応(写真はPixel 11)
右側面の物理ボタンも全モデルとも上(写真では右)が電源、下(写真では左)がボリュームボタンとなる(写真はPixel 11)

搭載バッテリ容量は一部減少も、全モデルQi 2.2 25Wワイヤレス充電に対応

 搭載バッテリ容量は、Pixel 11が標準4,985mAh(最小4,840mAh)、Pixel 11 Proが4,875mAh(最小4,707mAh)、Pixel 11 Pro XLが5,115mAh(最小5,000mAh)、Pixel 11 Pro Foldが4,806mAh(最小4,658mAh)となる。従来モデルと比べると、Pixel 11 Proはほぼ同容量だが、そのほかの3モデルはすべて容量が減少している。特にPixel 11 Pro Foldは200mAh近くとかなり大きな容量減となっている。これは本体の軽量化や本体の薄型化などを実現するために犠牲になっている可能性がありそうだ。

 公称の駆動時間はPixel 11/11 Pro/11 Pro XLこそ30時間以上と従来と同等だが、Pixel 11 Pro Foldでは24時間以上と従来の30時間以上から大幅に減少している。本体の薄さや軽さと引き換えとはいえ駆動時間が減少しているのはやはり残念に感じる。

 では、実際の駆動時間はどうか。全モデルでディスプレイ輝度を50%に設定しYouTubeの1080p動画を連続再生し12時間経過時点でのバッテリ残量を確認してみた。なおPixel 11 Pro Foldでは本体を開いて折りたたみディスプレイ側で動画を表示してチェックした。

 結果は、Pixel 11は44%、Pixel 11 Proは47%、Pixel 11 Pro XLは50%、Pixel 11 Pro Foldは41%の残量だった。

バッテリ駆動時間検証結果
機種12時間経過時点でのバッテリ残量
Pixel 1144%
Pixel 11 Pro47%
Pixel 11 Pro XL50%
Pixel 11 Pro Fold41%
検証方法: ディスプレイ輝度を50%に設定、無線LAN接続の状態でYouTubeの1080p動画を連続再生し、12時間後のバッテリ残量を計測。Pixel 11 Pro Foldは開いて折りたたみディスプレイで計測。

 このまま計測を続けたとして、Pixel 11 Pro XLは24時間ほど持ちそうだが、それ以外は24時間は持たない計算。それでもスレートモデルについてはまずまずの駆動時間が確保できていると感じる。

 それに対しPixel 11 Pro Foldは、このまま計測を続けても20時間ほどで切れてしまいそうだ。とはいえ、Pixel 11 Pro Foldは常に開いて利用するとは限らないため、通常利用ではもっと長時間利用できるはず。そう考えるとPixel 11 Pro Foldについても駆動時間についてそこまで不安視する必要はなさそうだ。

 充電に関しては、有線での充電はPixel 11 Pro XLのみ最大45W、そのほかは最大30Wでの急速充電に対応しており、Pixel 11/11 Proは30分で容量の約55%、Pixel 11 Pro XLは30分で容量の約75%、Pixel 11 Pro Foldは30分で容量の約50%を充電可能。

 基本的には、バッテリ駆動時間は長いほどいいのは言うまでもないが、急速充電があれば多少駆動時間が短くなってもカバーしやすい。なお、急速充電を行なうには最大30Wまたは45W対応のUSB Type-C PPS充電器が必要となる。

 またワイヤレス充電は、従来はPixel 10 Pro XLのみ最大25Wのワイヤレス充電が可能(そのほかは最大15W)だったのに対し、Pixel 11シリーズでは全モデルがQi 2.2対応で最大25Wのワイヤレス充電が可能となった。ワイヤレス充電でも従来より高速に充電可能となった点は利便性向上という意味でもありがたい。

 本稿では、ここまでPixel 11シリーズのハード面を中心に見てきたが、カメラまわりやAI関連機能、Pixel 11 Proシリーズ搭載の新機能「HiLight」などについては別記事で紹介するので、そちらを参照してもらいたい。

Pixel 11 Pro/11 Pro XL/11 Pro Foldの背面カメラには、着信時やGemini応答時などに指定した色で光る「HiLight」を新たに搭載。こちらは別記事で紹介する