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【詳報】シャープ、小規模会議室向けの40型タッチディスプレイ

~Mini OPS形式のWindows PCも内蔵可能

「BIG PAD PN-L401C」

 シャープ株式会社は、小会議室向けの40型タッチディスプレイ「BIG PAD PN-L401C」を2017年2月上旬より発売する。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は20万円弱の見込み。

 BIG PADシリーズは会議室や教室、店舗などでの利用を想定した大型ディスプレイ。タッチ機能により、プレゼンテーション資料に直接手書きでメモを書き入れたり、インタラクティブなサイネージなどに活用できできる。これまでは60/70/80型をラインナップしていたが、新たに40型を投入する。

 シャープは、このカテゴリの製品において日米でトップシェアを持つ。一方で、2~6人程度の小会議室は全世界で約3,400万室あると言われており、中・大会議室の合計と同程度の潜在市場があるものの、競合を含めこれまでこの市場に向けた製品がなかった。新製品は、「ハドルミーティング」と呼ばれる、少人数で立ち寄って、迅速な決定を行なうスタンディングスタイルの会議などに向けて展開し、さらなるシェア確保を目指す。

発表会で製品説明を行なったビジネスソリューション事業本部ビジュアルソリューション事業部商品企画部長の村松佳浩氏
これまで60/70/80型だったBIG PADに40型が加わる
全会議室の半分と言われる小会議室がターゲット

 製品単体の機能は、タッチセンサーを内蔵したディスプレイ。ここにPCを接続(ディスプレイケーブルおよびUSBケーブル)し、同梱のオリジナル「ペンソフト」を用いることで、タッチや付属のペンを用いて、接続したPCの操作や、手書きでの書き込みができる。また、オリジナルの「タッチビューアー」ソフトにより、ファイル形式を気にせず、各種資料をタッチ操作で、比較/参照しながらプレゼンができる。

 PN-L401Cには、背面に拡張スロットがあり、ここにワイヤレスコントローラ(税別12万5千円前後)を装着すると、オリジナルの「ディスプレイコネクト」ソフトをPCやタブレットなどにインストールすることで、BIG PADおよび会議参加者全員の端末に無線LAN経由で同じ画面を表示し、手元の端末から手書きで書き込んだりといったこともできる。

 また、この拡張スロットはIntelが提唱するMini OPS規格に準じており、PC機能を持ったコントローラボード(税別21万円強)も装着可能。コントローラボードには、Windows IoT Enterprise 2015 LTSBが搭載されており、PN-L401Cを40型の液晶一体型PCとして利用できるようになる。

 このほか、LANケーブルを使用して、100m程度離れたPCの映像表示やタッチ操作を可能にするHDBaseT受信ボード(税別7万1千円前後)も用意する。

同梱のタッチペン。ペン先は2mm
別売のワイヤレスボード
別売のPCコントローラ
別売のHDBaseT受信ボード
背面右側面に拡張スロットがある

 液晶の仕様は、解像度が1,920×1,080ドット、表示色数が約1,677万色、輝度が300cd/平方m、コントラスト比が5,000:1、視野角が上下/左右とも178度。タッチセンサーは、静電容量方式で、独自技術により静電容量とノイズの小さな差を識別できるため、同梱のペンはペン先2mmにまで細め、細かな文字も書き込める書き心地を実現した。マルチタッチは10点に対応。表面には、指紋付着が目立ちにくく、外光反射が少ない、非光沢処理を施している。

 インターフェイスは、HDMI×2、DisplayPort、ミニD-Sub15ピン、Ethernet、USB 2.0×2、音声入出力を装備。本体サイズは、約939×65×546mm。

 デスクトップスタンドが付属するが、オプションで、純正およびサードパーティ製のキャスタースタンドを用意(5万円~9万4千円前後。従来品より小型なため、会議室間を簡単に移動できる。また、縦置きにも対応するほか、冷却などの関係でほぼ専用の作り込みが必要となるが、テーブルに埋め込んだ水平置きでの利用にも対応する。

小会議室に設置したイメージ
利用風景
オリジナルのクラウド型Web会議サービス「TeleOffice」などを使ったミーティングにも対応
縦置きサイネージの設置例
机の作り込みが必要となるが、水平置きにも対応
サードパーティからもキャスタースタンドが用意される