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ネットギア、10GbE×2搭載で最大20Gbps転送対応の中小企業向けNAS

~ブロックレベルのレプリケーションを実現する新機能も提供予定

ReadyNAS 626X

 ネットギアジャパン合同会社は2日、中小企業向け6ベイNAS「ReadyNAS 626X」、「ReadyNAS 526X」を発売した。ディスクレスモデルの税別価格は、それぞれ27万円、20万円。

 10Gigabit Ethernet(GbE)ポートを2基搭載した、中小企業向けデスクトップNAS製品。どちらも10GbEポート×2を束ねるリンクアグリゲーション機能により、最大20Gbpsの高速通信と、片側が故障しても通信を継続する冗長化を実現した。

 10GbEでの処理に対応するため、両製品共に“Broadwell-DE”アーキテクチャのIntel製SoCを採用。従来機「ReadyNAS 516」と比較して最大8倍の処理速度を謳うほか、同時アクセス数120を実現したとする。

 OSはWebベースのGUIを備えた「ReadyNAS OS 6」で、長期間アクセスがないデータで発生するデータ破損を検知して、自動で修復する「ビットロットプロテクション」、ローカル/インターネット経由を問わず別のReadyNASへデータをバックアップできる「リモートリプリケーション」、AES 256-bitでの暗号化、アンチウィルスソフトなどが無償で利用できる。

 626Xと526Xの違いは、搭載SoCとメモリなどで、626XはXeon D-1521(4コア、2.4GHz)、DDR4 ECCメモリ8GB、10GbE×2、1GbE×2を搭載、526XはPentium D-1508(2コア、2.2GHz)、DDR4 ECCメモリ4GB、10GbE×2を搭載する。

 そのほかの主な仕様は共通で、対応RAIDは、RAID 0/1/5/6/10/JBOD/X-RAID2。

 対応ストレージは2.5/3.5インチのSATA接続HDD。10TB HDDをサポートし、拡張ユニット「EDA500」と組み合わせれば、計110TBまで搭載可能。メモリも拡張可能で、最大64GBまで対応する。また、外付けストレージなどを接続するためのUSB 3.0×3、eSATAを備える。

 本体サイズは287.5×192×259mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7.9kg。保証期間は購入時から3年間(HDD搭載モデルは5年間)。

背面

 同時に、Skylakeアーキテクチャ採用のCPUを搭載した2Uラックマウント型12ベイNAS「ReadyNAS 4312X」、「ReadyNAS 4312S」、「ReadyNAS 3312」も発売。こちらは160程度の同時アクセス数を想定した製品で、同じく10GbE×2を搭載する(3312はGbEのみ搭載)。デスクトップ向けと比較して、仮想マシンのリモートドライブなど、より大規模な利用シーン向けとなる。

 最小HDD構成モデルの税別価格は、それぞれ128万円、124万円、110万円。

ReadyNAS 4312X
マザーボード

 都内で開催された製品説明会には、米NETGEAR SMB向け製品担当 バイスプレジデントのRichard Jonker氏が登壇。製品の解説などを行なった。

 Jonker氏は、10GbE×2を束ねたリンクアグリゲーション時の通信速度20Gbpsは、あくまで規格上の上限値だが、米国の同社ラボで実測値16Gbpsを記録し、8割程度の性能を引き出しており、デスクトップNASとしては過去最高速だとアピール。これは競合他社と異なり、AtomやCore、ARMプロセッサではなく、サーバー向けプロセッサを採用したこと、サーバー向けSoCのため、SATAコントローラなどが統合されていることなどの差であるとした。

 また全製品ともVMWare vSphere EXSi 6.0へ正式対応し、「VMWare Ready Storage」認証を取得していると述べた。

 同氏は、現在開発中の次期ReadyNAS OS用アップデートについても言及。これにはファイルレベルのバックアップのみならず、ブロックレベルでのレプリケーションが可能な新機能「ReadyDR」などが含まれる。

 アップデートは現在ベータテスト中で、同氏は数週間ほどで提供できるとしていた。

NETGEAR SMB向け製品担当 バイスプレジデント Richard Jonker氏
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デスクトップ向けReadyNAS
違い
ラックマウント式ReadyNAS
ReadyDR