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■■エレクトロニクスショー '99会場レポート DVD編
~各社DVDレコーダーを一斉に展示~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991005/ele02.htm
●DVDビデオレコーディング規格(DVD Specifications for Video Recording)
ディーブイディービデオレコーディングきかく
DVDフォーラムが'99年に策定した、ビデオ録画用のDVD規格。
DVD規格には、DVD-ROMやDVD-RAMといった物理的なメディアの規格、データを格納するためのUDF(Universal Disk Format)をベースとしたファイルシステムの規格、それを利用するアプリケーションの規格という、3つのパートで構成されている。ビデオレコーディング規格は、DVD-Video、DVD-Audioに続くDVDのアプリケーション規格で、ビデオカメラやビデオデッキなどのリアルタイム録画を目的としたアプリケーション用のデータフォーマットを規定している。
先にリリースされたDVD-Videoも、映像や音声、様々なナビゲーション機能を実現するためのデータフォーマットを規定したものだが、ビデオデッキやビデオカメラ感覚の録再生は想定しておらず、あくまでプリオーサリング済みのパッケージ(いわゆる完パケ)を記録することを前提としている。
ビデオレコーディング規格は、このビデオデッキ感覚の録再をDVD-RAMやDVD-RWと組み合わせて実現するビデオレコーダ用の規格で、DVD-Videoのサブセット(機能を簡略化したもの)に、リアルタイムで録画されるビデオの情報管理機能(※1)や簡単な編集機能などを追加したものとなっている。
主なスペックは、映像が1ストリーム、音声がアフレコを想定した2ストリームの構成で、静止画やテキストデータの格納、プレイリスト機能なども用意されている。
(※1)DVDは可変ビットレート方式であるため、ファイル位置と時間を単純な換算で求めることができない。DVDビデオレコーディング規格では、録画の際に時間とファイル位置を対応させるための管理情報を記録するようになっており、この情報を参照することによって、タイムベースの早送りや巻き戻しが瞬時に行なえる。
【DVD-VideoとDVD Video Recordingの主な仕様】
DVD Video | DVD Video Recording | ||
---|---|---|---|
総ビットレート | 10.8Mbps | 8Mbps | |
ビデオ | ストリーム数 | 1 | |
MPEG-1 | 1.856Mbps | ||
MPEG-2 | 9.8Mbps | 7.8Mbps | |
オーディオ | ストリーム数 | 8 | 2 |
リニアPCM(LPCM) | 24bit/96kHz/2CH/6.144Mbps | 16bit/48kHz/2CH/1.536Mbps | |
Dolby Digital(AC-3) | 48kHz/5.1CH/448kbps | ||
MPEG-1 | 48kHz/2CH/384kbps | ||
MPEG-2 | 48kHz/7.1CH/912kbps | ||
サブピクチャ | ストリーム数 | 32 | 1 |
□DVD Forum
http://www.dvdforum.org/
【参考】
□DVD-ROM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□DVD-RAM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-ram
□UDF
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980812/key42.htm#UDF
□DVD Video
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981029/key52.htm#DVD_Video
□DVD Audio
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990805/key87.htm#DVD_Audio
●DVD-RW(DVD-ReWritable、DVD-Rerecordable)
ディーブイディーアールダブリュー
DVDフォーラムが'99年に策定した、書き換え型のDVD規格。
DVD-RWの「RW」は、CD-RWと同様に「ReWritable」から来た名前なのだが、DVD-RAMの規格である「DVD Specification for Rewritable Disc」で既に「Rewritable」という名称が用いられているため、DVD-RWの正式名称は「Rerecordable Disc」となっている。
名前の通り、書き換えが可能なメディアで、12cm盤で4.7GB/面(単層のみで8cm盤は1.46GB/面)と、DVD-ROMと同じ容量を持つ。記録方式には、先にリリースされたDVD-RAMやCD-RW、PDなどと同じ相変化記録方式を使用。書き換え回数は1,000回程度に限定されるが、相変化材特有の反射率の低さを除くと、DVD-ROMやDVD-Rと完全互換のメディアとなっている。反射率の違いに関しても、DVD-ROMの2層と等しくなるように設計されているので、DVD-RAMのような新たな機能追加は必要無く、ファームウェアレベルの調整で、既存のドライブをRW対応にすることが可能である(※1)。
容量的にもフォーマット的にも完全互換であるため、ROMを保護情報を含んだ形で丸ごと複製される可能性があるが、これに関しては、物理的に書き込めないように対策されており、ビットレベルのコピーでも保護情報は転送できない。
(※1)なお10月14日現在、まだDVD-RW機は市販されておらず、メーカー側の正式なアナウンスもない段階なので、あくまで仕様上容易であるという予想レベルの話である。DVD-RAMの方は、回転制御やトラック構造なども異なるため、既存のドライブをRAM対応にするのは難しい。
【DVDメディアの主な仕様】
名称 | DVD-ROM | DVD-R | DVD-RW | DVD-RAM | ||
---|---|---|---|---|---|---|
バージョン | 1.0 | 1.0 | 2.0 | 0.9 | 1.0 | 2.0 |
ディスク径 | 120(80)mm | ← | ← | 120mm(80mmは策定中) | ||
ディスク厚 | 1.2mm[0.6mm×2] | ← | ← | ← | ||
記憶容量 | 4.7(1.46)GB/面 | 3.95(1.23)GB/面 | 4.7GB(1.46)/面 | 4.7GB(1.46)/面 | 2.6GB/面 | 4.7GB/面 |
記録長 | 0.267μm(2層:0.293μm) | 0.293μm | 0.267μm | 0.267μm | 0.41μm | 0.28μm |
トラックピッチ | 0.74μm | 0.8μm | 0.74μm | 0.74μm | 0.74μm | 0.615μm |
データ転送速度 | 11.08Mbps | ← | ← | ← | 22.16Mbps | |
記録方式 | CLV | ← | ← | ZCAV(24zone) | ZCAV(35zone) | |
レーザー波長 | 650/-nm | 650/635nm | ← | ← | ||
レンズ開口数(NA) | 0.6 | ← | ← | ← | ||
反射率 | 45-85%(2層:18-30%) | 45-85% | 18-30% | 30-55% | ||
プリフォーマット | ウォブルランドプリピット | ← | ウォブルランドグルーブ | |||
セクタサイズ | 2048 bytes | ← | ← | ← | ||
変調方式 | 8/16変調 | ← | ← | ← | ||
誤り訂正 | RS-PC | ← | ← | ← |
□DVD Forum
http://www.dvdforum.org/
【参考】
□CD-RW
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971224/key12.htm#cd_rw
□PD
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980715/key38.htm#PD
□DVD-ROM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□DVD-RAM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-ram
■■AKIBA PC Hotline! HotHotレビュー by Ubiq Computing
リアルタイムMPEG-2録画、番組予約もできるALL-IN-WONDER 128
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991006/hotrev29.htm
●YUV9
ワイユーブイナイン
輝度情報(Y)と2つの色差情報(青-輝度[U]、赤-輝度[V])を使って色を表現する方法のひとつで、輝度16に対し、色差を1つずつでサンプリングしたもの。
ディスプレイの色表現は、光の3原色であるRGBを用いているが、データ圧縮や伝送などの、データを効率的に利用したい場面では、明るさの変化に敏感で色の変化に鈍感な視覚の特性を利用するために、明るさと色の要素に分けて扱う。敏感な輝度さえ押さえておけば、色は多少ケチっても大丈夫……という、重みづけをした符号化が行なえるからである。呼び名やデータの扱い方は規格やベンダーによって異なるが、YUVの比率を「4:2:2」とか「4:1:1」というように、色差情報を落としたサンプリングを行なっており、YUV422、YUV411などと呼んでいる。
YUV9は、これを「16:1:1」にしたもので、16ピクセルに対して、色差情報を1つずつしか持たない。256レベルの8bitで符号化すると、1ピクセルあたりのビット数が9bit相当であることから、YUV9と呼ばれている。
【参考】
□YUV422
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990204/key63.htm#YUV422
●IBP frames
アイビーピーフレーム / アイフレーム
MPEGなどのフレーム間予測符号化における、ビデオフレーム(画像)の種類で、「Intra frame:フレーム内符号化」、「Bi-directional (Predicted) frame:双方向予測符号化」、「(forward)Predicted frame:順方向予測符号化」の頭文字。
フレーム間予測符号化は、連続する静止画として構成されているビデオフレーム間の相関性を利用した圧縮符号化技術である。例えば、固定したカメラで景色を撮影した場合などは、各フレームのほとんどの部分は同一の内容であり、異なる部分だけを符号化していけば、データを大幅に削減することができる。
Iフレームは、このような予測符号化は行なわず、全ての画像情報を含んだそれ単独で成り立つフレームで、再生や編集は常にこのIフレームが起点となる(※1)。Pフレームは、順方向の予測符号化を行なったフレームで、以前のIフレームやPフレームとの差分情報を持つ。したがって単独では成り立たず、参照する過去のフレームから順に取り出していかないと完全な画像を構成することができない。Bフレームは、このフレーム間予測を前後双方向に行なったフレームで、過去と未来の両方のIフレームやPフレームとの差分情報を持つ。したがって、参照する過去のフレームに加え、これから再生する未来のフレームを取り出してはじめて完全な画像となる。
(※1)P/Bフレームから再生したり編集できるものもあるが、実際には直前のIフレームにさかのぼって画像を再構成している。
【参考】
□MPEG(Moving Pictures Experts Group)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981007/key49.htm#MPEG-1
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981015/key50.htm#MPEG_2
□動き補償(Motion Compensation)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990408/key72.htm#Motion_Compensation
■■アイ・オー、PC-100対応SODIMMと、133MHz対応DIMM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991008/iodata.htm
●SPD(Serial Presence Detect)
エスピーディ
JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)が策定した、メモリモジュールの諸元を伝送するための規格。
PCのメインメモリには、複数のメモリチップを小さな基板に実装した、SIMM(Single In-line Memory Module)やDIMM(Dual In-line Memory Module)、SO-DIMM(Small-Outline Dual In-line Memory Module)などのメモリモジュールが使われている。メモリモジュールは、物理的には同じソケットを使用していても、チップの種類や構成、容量、エラーチェックの種類や有無、アクセスタイミングなどは多種多様であり、様々な仕様のモジュールに対応するシステムの場合には、BIOS設定などで使用するメモリに合わせたコンフィギュレーションを行なわなければならなかった。
SPDは、このようなコンフィギュレーションを、システム側で自動的に行なえるようにするためのもので、必要な情報を予めモジュール上のEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)などに記録。これを、シリアル伝送で直接システムが取得できるようにするための、プロトコルやデータフォーマットを規定している。
SPD自体は、JEDECが策定した「JESD 21:Configurations for Solid State Memories」に盛り込まれている規格だが、現在販売されているPC-100対応の製品がサポートしているのは、Intelが168ピンDIMMと144ピンSO-DIMM用にアレンジしたもので、こちらは「PC SDRAM Serial Presence Detect (SPD) Specification」としてリリースされている(※1)。
(※1)JEDEC、Intelそれぞれの仕様書は、下記アドレスにて無料で公開されている。
□Free Standards and Docs(JEDEC)
http://www.jedec.org/download/default.htm
□Memory-Specifications(Intel)
http://developer.intel.com/design/chipsets/memory/index.htm
【参考】
□SIMM、DIMM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990325/key70.htm#SDIMM
□SO-DIMM(Small-Outline Dual In-line Memory Module)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980331/key24.htm#SODIMM
□EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980407/key25.htm#MaskROM
[Text by 鈴木直美]