鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第52回:10月19日~10月23日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


10月19日

■■クリエイティブ、5倍速DVD-ROMドライブ採用のDVDキット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981019/creative.htm

DVD-R(DVD-Recordable)
ディーブイディーアール

 DVDフォーラムが'97年に策定した、追記型のDVD規格。
 CD-Rと同じ有機色素を使った記録方式で、基板と反射層の間に有機色素の記録層を設け、色素を強いレーザー光で変化させてデータを反射率の違いとして記録する。色素を化学的に変化させてしまうため、一度記録したエリアの再利用はできず、未使用領域に追記するのみとなる。

 現行の1.0規格では記録層は単層のみで、片面3.95GB、両面7.9GBの記録が可能。通常の12cm盤のほかに、シングルCDと同じ8cm盤(1.23GB/面)も規定されている。記録方式が異なるDVD-RAMと違い、記録されたメディアは読み出し専用のDVD-ROM互換になるため、DVD-ROMドライブやDVDプレーヤーで読み出すことができる。

【参考】
□CD-R
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971224/key12.htm#cd_r
□DVD-ROM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□DVD-RAM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-ram
□DVD+RW
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980708/key37.htm#dvd+rw


10月21日

■■長瀬産業、ソフトウェアDVDプレーヤー「SOFTWARE CINEMASTER98」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981021/nagase.htm

DVD(Digital Versatile Disc)
ディーブイディー

 ビデオ、オーディオ、コンピュータのデータなどを記録するための大容量光ディスクの規格。
 ソニーとPhilipsが発表したMMCD(Multimedia CD)規格(旧称はHDMCD~High Density Multimedia Compact Disc)と、東芝や松下電器産業など7社が発表したSD(Super Density Disc)規格を'95年に一本化し、翌年統一規格としてリリースしたもので、最初に発表されたベースフォーマットとなる読み出し専用のDVD-ROMは、CDと同形の直径12cmのディスクを使い、4.7GB(片面単層)~17GB(両面2層)の大容量化を実現している。

 一般にDVD-ROMといった場合には、このメディアにコンピュータのデータを記録したものを指し、単にDVDという場合には、同じメディアに(物理層のフォーマットも同じ)ビデオ用のデータフォーマット「DVD-Video」で記録したものを指す。この場合、片面単層で2時間以上のビデオが収録できる。

 DVD規格は、ベンダー各社によって設立されたDVDフォーラムが管理しており、現在、次の5つのフォーマットが正式に規格化されている。

名称規格化概要
DVD-ROM'96年4.7GB(片面単層)~17GB(両面2層)の読み出し専用ディスク
DVD-Video'96年DVD-ROMにビデオを収録するためのアプリケーション規格
DVD-Audio'98年DVD-ROMにオーディオを収録するためのアプリケーション規格
DVD-R'97年DVD-ROM互換の追記型ディスク(3.95GB/面)
DVD-RAM'97年相変化記録方式を用いた書き換え可能なディスク(2.6GB/面)

 ちなみにDVDは、当初「Digital Video Disc」と呼ばれていたが、統一規格の策定にあたって「Digital Versatile Disc」に変更。規格発表時には略語ではないと東芝が表明し、フォーラムからはその後「Digital Versatile Disc」を正式名称にすると発表されている。メディア、DVDベンダーともに、今もなお表記はまちまちである。

<その他の関連技術>

□DVD Forum
http://www.dvdforum.org/
□松下のDVDのページ
http://www.panasonic.co.jp/dvd/
□東芝のDVDのページ(IE4での閲覧不可)
http://eiplaza.toshiba.co.jp/dvd/j/
□パイオニアのDVDのページ
http://www.pioneer.co.jp/dvd/index.html
□ビクターのDVDのページ
http://www.victor.co.jp/dvd/
【参考】
□DVD-ROM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□DVD-RAM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-ram
□DVD+RW
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980708/key37.htm#dvd+rw


DVD-Video
ディーブイディービデオ

 DVDフォーラム(旧DVDコンソシアム)が'96年に策定した、AV用のDVD規格。
 読み出し専用のDVD(DVD-ROM)メディアに、映像や音声収録するためのアプリケーション規格で、映像にMPEG-2、音声にDolby Digitalを使用し(PCMもサポート)、片面1層(4.7GB)に2時間以上(公称133分)のビデオが収録できるほか、以下のような様々な機能をサポートしている(多くの機能は再生側のソフトウェアに依存する)。

(※1)16:9の画面を横方向に圧縮し4:3の画面におさめたもので、スクイーズ(squeeze)という。
(※2)Macrovisionが開発したプロテクト技術で、画面の表示エリア外に極端な明るさの変化を作り、家庭用VTRが備えているAGC(Automatic Gain Control~自動利得調整)を誤動作させる。

【参考】
□DVD-ROM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□UDF
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980812/key42.htm#UDF
□MPEG-2
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981015/key50.htm#MPEG_2
□Dolby Digital
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980303/key20.htm#AC-3
□PCM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980917/key46.htm#PCM


■■元麻布春男の週刊PCホットライン「バルク」という商品
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981021/hot011.htm

NLX
エヌエルエックス

 Intelが'96年に発表した、ライザーカードを使用した小型マザーボードのデザイン規格。

 メーカー製の薄型パソコンや小型パソコンなどには、拡張スロットをメインボードから切り離し、ライザーカードに取り付けて立体的に配置することによって、実装密度を上げる方法がよく用いられている。ライザーカードスタイルのマザーボードには、LPXというフォームファクタもあったのだが、ライザーカード自体の仕様や配置が標準化されていなかったため、LPX仕様でもほとんど互換性のとれていない状態だった。

 NLXでは、マザーボードの形状やコネクタの配置、ライザーカードの物理的電気的仕様などが細かく規定され、ベンダー間で互換性のあるマザーボードやケースが供給できるようになっている。マザーボードのサイズは、(幅×奥行き)8~9インチ(203.2~228.6mm)×10~13.6インチ(254mm~354.44mm)。ライザーカード用のコ ネクタをメインボード上に実装するスタイルでは無く、マザーボードの向かって右端の340ピン(170×2列)のカードエッジコネクタを使って、L字型にライザーカードを接続する。

□NLX Motherboard Specification
http://www.teleport.com/~nlx/
□ATX Motherboard Specification
http://www.teleport.com/~atx/
□microATX Motherboard Specification
http://www.teleport.com/~microatx/
□WTX Motherboard Specification
http://www.wtx.org/
【参考】
□ATX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/key7.htm#atx
□microATX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980526/key31.htm#microATX

[Text by 鈴木直美]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp