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鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第133回:8月21日~8月25日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


8月17日

■■TDK、圧縮音楽データ補間技術を搭載した「MP3 Audio Magic」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000823/tdk.htm

Supreme D.R.I.V.E.
スプリームドライブ

 ケンウッドが開発した、音楽データの高域成分を補間する技術。

 MP3をはじめとする高圧縮の音楽符号化技術は、私達の聴覚に影響の少ない成分を積極的に取り除くことによって、コンパクトなデータを生成している。高域成分は、この積極的に取り除かれるデータの1つで、一般には符号化時に帯域全体をいくつかに分割。最も重要な(敏感な)3KHz前後を中心に、高域や低域に行くほど大胆なデータ削減を行なっている。特にMP3の場合には、符号化の対象となる帯域の上限が、放送品質の16kHz止まりで設計されており、それ以上の高域に関しては、最初から伝送されない。

 Supreme D.R.I.V.E.は、この失われた高域を、高調波成分の補間によって取り戻す技術である。楽器の奏でる音は、基音とその倍音成分で構成される。すなわち、基本となる周波数成分と、その整数倍の相関関係を持った高調波成分の合成と考えることができる。Supreme D.R.I.V.E.は、この点に着目し、復号化された信号を解析して相関関係を持つ高調波成分を検出。その相関関係にしたがって、本来はあったであろうと推測される、さらに高域の高調波成分を加える。

【参考】
□MP3
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980924/key47.htm#mp3


■■キヤノン、1,200dpiの薄型USBスキャナほか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000823/canon.htm

コンタクトイメージセンサ(CIS~Contact Image Sensor)

 イメージスキャナなどに使われているイメージセンサの1つで、密着型撮像素子。
 イメージスキャナは、原稿に光をあて、その反射光や透過光の強弱をCCDやCMOS撮像素子などのイメージセンサを使って検出。これをデジタル値に変換し、画像データとして取り込むデバイスである。

 読み取りの心臓部は、光源と反射(透過)光を導く光学系、リニアイメージセンサ([※1]以降センサと記す)から成り、現在は大きく分けると2つのタイプが使われている。

 オーソドックスなフラットベッドスキャナでは、カメラのようにレンズを使い、小さなセンサ上に結像させる方式が用いられている。このようなタイプを、縮小光学系あるいはレンズ縮小型という。光路が長く光学系が大きくなるため小型化には適さないが、被写界深度が深く、多少の凹凸があっても鮮明にスキャンできるのが特徴である。

 薄型のフラットベッドスキャナやハンディスキャナ、シートフィードスキャナなどでは、原稿と等幅のセンサを用い、各画素に対応する一列に並んだ等倍レンズのアレイを使って結像させる方式が用いられている。このようなタイプを、等倍光学系あるいは密着型という。CISは、このタイプのセンサを指すが、実際には、センサとレンズアレイ、光源が一体化した読み取りヘッドの形になっており、製品への応用が容易。光路も必要ないため、非常にコンパクトなのが大きな特徴となっている。

(※1)カメラに使われているイメージセンサが、フォトダイオードを碁盤目のように配置した2次元構造であるのに対し、スキャナやコピー機、FAXなどでは、一列に並べたタイプを使用。機械的な走査と組み合わせて2次元の画像を得ている。このような一列に並べたセンサを、リニアあるいはラインセンサという。ただし、実際にはRGBの3ラインだったり、千鳥配列にして高解像度化したものなどもある。

(※2)ピントの合う範囲で、レンズの焦点距離が短く、絞りが大きく、距離が長いほど深く(範囲が広く)なる。

【参考】
□CCD
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980324/key23.htm#CCD
□CMOSセンサ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000120/key104.htm#CMOS
□フラットベッドスキャナ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000601/key121.htm#flatbed


■■元麻布春男の週刊PCホットライン
  FD互換ストレージデバイスを比較する(前編)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000823/hot105.htm

it
イット

 Caleb Technologyが'98年に発売した、3.5インチFD互換のリムーバブルドライブ。

 '97年に「UHD144(Ultra High Density 144)」の名で発表した、144MBの容量を持つ大容量FDDで、従来の1.44MBメディアもサポートする。同様の製品にSuperDiskとHiFDがあるが(※1)、itはSuperDiskと同じ接触型のヘッドを採用。容量や性能、価格面でSuperDiskに近い製品となっている。ドライブのインターフェイスはATA/ATAPIで、USB、IEEE-1394、PCカードなどの変換ケーブルを介して各インターフェイスに接続する外付けドライブも発売されている。

(※1)このほかに頓挫したUHCという規格もあり、こちらはHiFDと同じ非接触ヘッドを採用している。

【大容量フロッピーディスクの仕様】
SuperDisk(LS120)HiFDit(UHD144)
発表/発売'95年/'97年'97年/'98年'97年/'98年
記憶容量120MB200MB144MB
最大転送速度1.36MB/s(680KB/s)3.6MB/s1.16MB/s
最大線記録密度45kbpi86.6kbpi65,945bpi
トラック密度2,490tpi2,822tpi2,881tpi
回転数1,440rpm(720rpm)3,600rpm1,000rpm
開発松下寿電子工業
Imation
Compaq
OR Technology
ソニー、富士フイルムCaleb Technology
注)現在のSuperDiskは、当初の回転数を2倍に高速化した1,440rpmタイプ

□Caleb Technology
http://www.caleb-bldr.com/
【参考】
□SuperDisk
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/key7.htm#superdisk
□HiFD
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980603/key32.htm#HiFD


8月25日

■■Intel Developer Forum 2000 Fall展示会場レポート
  Universal Plug and Play機器、シリアルATA、ソニーのメモリースティック周辺機器など多数展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000825/idf04.htm

メモリースティックDuo(Memory Stick Duo)
メモリースティックデュオ

 ソニーが開発し2000年に発表した、メモリースティックの小型版。

 メモリースティックは、同社が'98年に商品化したメモリカード規格で、21.5×50×2.8mm(縦×横×厚さ)とガムのような薄い縦長の形状が特徴である。Duoは、このメモリースティックの機能を、20×31×1.6mmのメディア部に縮小した新しいフォームファクタ規格で、カートリッジを取り付けると従来と同じサイズになるように設計されている。サイズ以外は、これまでの規格をそのまま継承しており、メディア部だけで運用すれば超小型のメモリカードとして、カートリッジを付ければノーマルなメモリースティックとしてそのまま利用できる。

 なお、メモリースティックは、カードの機械的電気的仕様のほかに、ファイルシステム(FAT)と音楽(ATRAC3)、静止画(JPEG)、音声(ADPCM)のアプリケーションフォーマットを規定。'99年には、著作権保護機構のMagicGateが追加され、2000年には、GPSの位置情報のためのアプリケーションフォーマットや、カードをI/Oデバイスに応用するためのI/O拡張フォーマットなども追加されている。

□Club Memory Stick
http://www.world.sony.com/JP/Electronics/memorystick/
【参考】
□メモリースティック
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990218/key65.htm#Memory_Stick
□MultiMediaCard(MMC)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990128/key62.htm#MMC
□SmartMedia
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971209/key10.htm#smartmedia
□Miniature Card
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980701/key36.htm#MC
□SDメモリカード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000323/key113.htm#S

[Text by 鈴木直美]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp