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鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第121回:5月22日~5月26日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


5月22日

■■アンリアル、MP3ファイルノイズ除去ソフト
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000522/unreal.htm

ヒスノイズ、クリップノイズ、ハムノイズ(hiss noise、clipped ~、hum ~)

 オーディオ信号に混入する雑音の呼び名。

(※1)マイクテストに用いる「It's fine today」は、このポップノイズを考慮した言葉であり、「本日は晴天なり」では、ほとんど意味の無い間抜けなテストになってしまう。

【参考】
□ノイズリダクション
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000203/key106.htm#NR


5月23日

■■松下、復活トラックボールのB5ノートなど「Let's Note」シリーズ一新
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000523/pana.htm

トラックボール(track ball)

 半分露出したボールを指や掌で回転し、画面上のポインタを移動させるポインティングデバイス。

 画面上の位置を指したり、座標を入力するための装置を総称してポインティングデバイス(pointing device)という。もっとも広く普及しているポインティングデバイスにマウス(mouse)があるが、マウスは本体を移動するためのスペースを必要とするため、特にノートPCをはじめとする携帯端末での使用は難しい。

 トラックボールは、底にボールのついた一般的なマウス(※1)をちょうど逆さまにした構造になっており、デバイス本体を固定したまま使用することが出来る。古くから、CAD/CAM分野を中心にデスクトップPCでも使われていたトラックボールだが、Windowsが普及し始めた初期のノートPCには、これを採用する製品も多かった。

 ノートPCでは、色々な名前の付いたポインティングデバイスが採用されているが、大別すると、このトラックボールと小さな突起を操作するスティック型、小さな平面を操作するパッド型に大別できる。さらに小型の携帯端末では、画面を直接指で触れるタッチパネルや、スタイラスペンと呼ばれるペン型のデバイスを採用したものが多い。

(※1)ボールの回転を機械的に検出するタイプをメカニカルマウス。光学的に検出するタイプをオプトメカニカルマウス。ボールを使わずに、マウスの移動を光学的に検出するタイプをオプチカルマウスという。

【参考】
□光学式マウス(optical mouse)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990909/key90.htm#optical_mouse


■■三洋、CD-R/RWメディア診断ソフト「UM Doctor/Pro.」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000523/sanyo.htm

●C1エラー/C2エラー
シーワンエラー/シーツーエラー

 CDのエラー訂正機構に用いられている2種類のエラー訂正符号と、そこで修復することのできないエラー。

 CDの記録には、リードソロモン符号をインターリーブの前後でかける、CIRC(Cross Interleaved Reed-Solomon Code~リードソロモンクロスインターリーブ符号)という、符号化方式が採用されている。インターリーブは、「間にはさむ」あるいは「織り交ぜる」という意味で、連続するデータ、あるいはデータブロックの順番を並べ替えることをインターリーブという。

 エラーによってデータが正しく読み出せないと、再生音にクリックノイズが混入する。が、それがランダムなエラーであれば、失うサンプルは極めて短時間であるため、あまり大きなノイズにはならないし、オーディオデータは前後のサンプルに相関性があるので、例えば前後の平均値をとる等の方法で、失ったデータを補間することもできる。しかし、ディスクの傷などによってデータがごっそり抜けてしまうバーストエラーの場合には、大きなノイズになってしまう。インターリーブ……すなわち、データを分散しておくということは、分散したデータを元の順序に戻す際に、発生したバーストエラーをランダムエラーにすり替える効果がある。

 CIRCは、これを狙った符号化方式で、元のデータにエラー訂正用のリードソロモン符号を付けて複数のフレームに分散、その後、各フレームに対してもう一度リードソロモン符号を付加するという、二重の安全策を講じている。前者をC2符号、後者をC1符号といい、再生時には先ずC1符号でエラーの検出と訂正を行なう。このC1訂正では、32バイト中2バイトまでなら訂正可能なので、読み出し時に発生する少量のランダムエラーは、たいていここで修復できる。

 続いてデータの並び順を元に戻すと、C1で訂正できなかったエラーフレームの中身が分散される。ここでC2訂正を行なうわけだが、整列後のデータは、どの部分がエラーフレームにあったデータなのかも特定できる状態であり、C2訂正では28バイト中4バイトとより高い訂正が行なえる。これでも訂正できない場合に、オーディオCDは、エラーフレームにあったデータを前後のエラーの無いデータから推測して補間する。

 CD-ROMの場合には、オーディオのような補間では対処できないため、さらにもう一段階、セクタ単位のエラー訂正機能も設けられている。こちらは、CD-ROMの1セクタ(ユーザーデータ2,048バイト)に対し、ランダムエラーとバーストエラーに対処するために、リードソロモン符号を二重にかけたもので、こちらは、RSPC(Reed-Solomon Product-like Code)と呼ばれる。


5月26日

■■日本マイクロテック、3つのボタンで操作するフラットベッドスキャナ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000526/microtek.htm

フラットベッドスキャナ(flatbed scanner)

 上部の平らなガラス台に原稿を置く、コピー機のようなタイプのイメージスキャナ。

 イメージスキャナは、紙やフィルムなどを光学的に走査(scan)し、CCD撮像素子を使って反射光や透過光の強弱を検出。これをデジタル値に変換し、画像(image)として取り込むデバイスである。

 PCの周辺機器として最も一般的なのがこのフラットベッドスキャナで、ガラス台に原稿を固定し、照明やレンズCCD撮像素子等の光学系を移動させて取り込む。オーソドックスなフラットベッドスキャナは、原稿の一部を小さなセンサに集光しながら、横方向に移動する主走査と縦方向に移動する副走査を組み合わせて、原稿全面を取り込んでいく。被写界深度が比較的深いので、原稿が多少浮いていても、あるいは立体的なものでもピントが合う。これに対し最近の製品では、リニアセンサ(一列に並んだCCDセンサやCMOSセンサ)とレンズアレイを組み合わせたCIS(Contact Image Sensor~密着型撮像素子)を使用し、原稿面を1ラインずつ取り込んでいく。非常に薄いのが大きな特徴だが、原稿が密着していないとピントが合わないという欠点がある。

 イメージスキャナには、このフラットベッドスキャナのほかにも、用途や取り込み方式の異なるいくつかのタイプがある。

【参考】
□CCD
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980324/key23.htm#CCD

[Text by 鈴木直美]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp