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鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第107回:1月31日~2月3日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


1月31日

■■縦型FinePixにハニカム432万画素・光学3倍ズームモデル
  ──ハニカム613万画素、Fマウント採用一眼レフデジカメも開発
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000131/fuji1.htm

TTL(Through The Lens)
ティーティーエル

 カメラのレンズを通して光を測定する測光方式。
 一般に使われている多くのカメラ(ビデオカメラやデジタルカメラも含む)は、適正な露出を決めるための露出計を内部に備えている。その中で、実際にレンズを通して入ってきた光を測光するタイプをTTL測光方式という。

 代表的なTTL測光方式には、ファインダー画面の中央、数%の領域だけ測定する部分測光。画面全体を平均的に測光する平均測光。中央に重みを付けて全体を測光する中央部重点測光。画面をいくつかに分割し、被写体の大きさや背景との明るさの差などを考慮に入れて計算する分割評価測光などがある。


Fマウント
エフマウント

 ニコンが開発した一眼レフ(レックス)カメラ用のレンズマウント。
 同社を代表する一眼レフカメラ「ニコンFシリーズ」は、'59年(当時は日本光学工業株式会社)に最初のモデル「ニコン F」が発売された。'96年に発売された最高級一眼レフ「ニコンF5」は、デジタルカメラの「D1」の技術的なベースともなっている。

 Fマウントは、このFシリーズで採用されたレンズマウントで、Fマウント対応のレンズは、同社のニッコールレンズをはじめサードパーティからも数多く発売されている。

□ニコン
http://www.nikon.co.jp/


2月1日

■■ソニー、eコマースサイト「Sony Style」を開設
  Windows 2000プリインストールモデルも発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000201/sony.htm

iモード
アイモード

 NTTドコモ(NTT移動通信網株式会社)が'99年に開始した、携帯電話用のオンラインサービス。

 Webブラウザ機能(※1)を搭載した専用の携帯電話機を使い、電子メールやオンラインバンキング、チケット予約、各種情報配信、インターネット接続などのサービスを利用することができる。通常の通話と違い、バックボーンにパケット網(PDC-P)を使用しているのが特徴で、接続時間に関係無く送受信したデータ量に対して課金される。このため、通信速度は9,600bpsと遅いものの、携帯電話で閲覧するような短いメッセージの送受信では、非常にコストパフォーマンスが良い。

(※1)携帯電話の画面やボタンは限られているため、PCベースのブラウザとは異なり、HTMLのサブセットに携帯端末向けの機能を加えた「Compact HTML」と呼ばれる専用の記述言語を使用する。

□iモード(NTT DoCoMo)
http://www.nttdocomo.co.jp/i/
【参考】
□Compact HTML
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990416/key73.htm#CHTML
□DoPa(DoCoMo Packet)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990225/key66.htm#DoPa


SpeedStep(Technology)
スピードステップ(テクノロジー)

 IntelがMobile Pentium IIIに採用した、プロセッサのパフォーマンスと消費電力を調整する技術。

 プロセッサを高速に動かせば、それだけ高速な処理が可能になるが、同時に消費電力も増大する。つまりバッテリ稼動を前提としたモバイルPCでは、パフォーマンスとバッテリ寿命がトレード関係にある。

 SpeedStepでは、パフォーマンス優先の「Maximum Performance Mode」とバッテリ寿命優先の「Battery Optimized Performance Mode」という2種類のパフォーマンスモードを用意。これらのモードは、稼動中に自由に切り換えられるようになっており、選択されたモードに応じて、プロセッサのクロックと電圧がダイナミックに変更される。具体的には以下のように切り替わり、消費電力を40%~50%低減できるとされている。

パフォーマンスモード650MHz版600MHz版
Maximum Performance Mode650MHz(1.6V)600MHz(1.6V)
Battery Optimized Performance Mode500MHz(1.35V)500MHz(1.35V)

□Intel Mobile Pentium III Processor(一般向け)
http://www.intel.co.jp/jp/mobile/pentiumiii/
□Intel Mobile Pentium III Processor(デベロッパ向け)
http://www.intel.co.jp/jp/developer/design/mobile/pentiumiii/


2月3日

■■メルコ、タテ表示も可能な15インチ液晶ディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000203/melco1.htm

ディザリング(dithering)

 コンピュータグラフィックスや印刷などで、複数のピクセルを組み合わせて中間調を表現する手法。

 私たちの眼は、異なる明るさや色の着いた小さな点の集まりを、それらを平均化した明度や色調として認識する性質を持っている。ディザリングはこれを利用したもので、限られた明るさや色を使って、実際には無い明度や色を表現する。

 例えば、多くのプリンタは、1ピクセルで濃淡や色を調整することができない。そこで、黒い点のパターンや4色の点の配合で、擬似的に中間調や中間色を作り出している(ハーフトーンとも)。

【参考】
□グレースケールほか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991022/key95.htm#gray_scale
□16bitカラーほか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980624/key35.htm#16bitColor


■■AKIBA PC Hotline! HotHotレビュー by Ubiq Computing
  DRAMが利用できるIntel 840搭載マザーボード「SuperMicro PIIIDME」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000203/hotrev46.htm

LPC(Low Pin Count)
エルピーシー

 Intelが'97年にリリースした、ISAバスを持たないシステムにレガシーデバイス(※1)を接続するためのインターフェイス規格。

 Plug&PlayをはじめてサポートするWindows 95のリリースに先駆け、MicrosoftはWindowsに好ましいシステム「PC 95」のスペックを示した、「Hardware Design Guide for Windows 95」をリリース。PC/AT互換に縛られない新しいシステムの提案は、これを機にスタートしたといって良いだろう。同時に、何かと制約の多い(※2)ISAバスおよびISAデバイスは、システムから排除される方向に動き始め、ガイドの策定にIntelが加わった「PC 98」以降は、特にそれが明確に打ち出されている。Intelは、'99年に新しいアーキテクチャのチップセット「Intel 810」をリリース。このチップセットからは、ISAサポートが標準から外され、デフォルトではレガシーフリーの状態となっている。

 LPCは、このようなチップセットがISA互換のデバイスをサポートできるようにするための、ロジックレベルのインターフェイス(※3)で、ISA互換のメモリやI/Oポートのアクセス、IRQ、DMA、バスマスタ、パワーマネージメント機能を提供する。ISAと異なり、動作クロックは33MHz。ハードウェア的には非常にシンプルになっており、コマンド、アドレス、データは、同じ4本の信号線(LAD信号)を使ってやりとりする(例えばデータなら、8bitを4bit×2クロックで転送)。

【System(旧Hardware)Design Guideに見る
ISAバス/ISAデバイス】
PC 95任意(Plug & Play必須)
PC 97任意(Plug & Play必須)
PC 98デバイス不可/スロット可(Entertainment PCは不可)
PC 99不可
PC 2001不可

(※1)PC/AT時代から使われてきた古いデバイスを皮肉ってこう呼ぶ(過去の遺物)。具体的には、ISAバスに装着するハードはもとより、フロッピーディスク、PS/2マウス、キーボード、シリアル、パラレルといった主要なインターフェイスがこれに相当する。

(※2)ISAは、データ16bit、アドレス24bit、クロック8MHzという大昔の仕様のままであり、各デバイスには固有のIRQやDMAなどを設定しなければならないという制約もある(基本的にはPlug&Playをサポートしていない)。

(※3)あくまでチップセットレベルのインターフェイスであり、拡張バスとして使う仕様ではない。例えば、各種I/OコントローラをまとめたSuper I/Oチップなどを接続するためのもので、ソフトウェア側からはそれがISAデバイスとして見える。ちなみに、ISA拡張スロットが必要な場合には、別途「PCI-ISAブリッジ」回路を用意して、ISAとPCIの橋渡しを行なう。

□Low Pin Count Interface Specification(Intel)
http://developer.intel.com/design/chipsets/industry/lpc.htm
□PC Design Guide 公式サイト
http://www.pcdesguide.org/
【参考】
□ISA(Industry Standard Architecture)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980723/key39.htm#ISA
□IRQ(Interrupt ReQuest)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980603/key32.htm#IRQ
□DMA(Direct Memory Access)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990722/key85.htm#DMA
□Plug & Play
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980805/key41.htm#PnP
□PS/2マウス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980210/key17.htm#PS/2
□シリアル
・RS-232C
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981021/key51.htm#RS-232C
・UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980826/key43.htm#UART
□パラレル
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980421/key27.htm#parallel-port

[Text by 鈴木直美]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp