価格:「FinePix4700Z」128,000円
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富士写真フイルム株式会社は、ハニカム432万画素・光学3倍ズーム搭載の「FinePix4700Z」の発売と、ハニカム613万画素・Fマウント採用一眼レフデジタルカメラ「FinePix S1 Pro」の開発を発表した。
●ハニカム432万画素・光学3倍ズーム搭載FinePix「4700Z」
FinePix4700は、8月に発表された150万画素モデル「FinePix1700Z」の上位機種にあたり、同社独自のハニカム432万画素・光学3倍ズームを搭載する。発売は3月1日で、価格は128,000円。シルバーモデルの他、ブラックバージョンが数量限定で販売される。
デザイン的にはFinePix1700Zとよく似ており、本体外形寸法(幅×奥行き×高さ)も78×32.9×97.5 mm(突起部含まず)と、幅と奥行きで0.5~1mm程度小さくなっている程度だ。重量は電源が専用バッテリから、単3型2本に変更された事もあり、撮影時重量で約40g重くなっている。なお電池はニッケル水素電池、ニッカド電池のほか、緊急時にはアルカリ電池も使用可能だ。
FinePix4700Zに採用されている「スーパーCCDハニカム」は、同社の子会社「富士フイルム マイクロデバイス」が'99年10月に技術発表したもの。人間の網膜の原理を応用することで、同じ画素数でも従来型CCDの約1.6倍の解像度が出力できる。このため、純粋な画素数でいえばFinePix4700Zは約270万画素(編集部推定、正確な画素数は未公開)だが、最大記録解像度は432万画素に相当する2,400×1,800ドットとなる。また、スーパーCCDハニカムでは高感度化、ノイズ低減、広ダイナミックレンジ、画質劣化が少ないデジタルズームを実現できるという特性も持っている。
FinePix4700Zでは解像度の向上だけでなく、Motion JPEG形式で音声付きの動画の撮影が可能になったほか、起動時間2秒、撮影間隔1秒とより一層の高速化も行なわれている。さらに、最大解像度でも0.2秒間隔で最大3コマの連写が可能となった。その他にも高画質なデジタル3.75倍ズームの搭載、レンズの左横にあったストロボを、レンズの真上にホップアップ式で配置するなど最適化が行なわれている。また、常用ISOが200相当と、このクラスのデジタルカメラでは、高感度となっている点も特徴だ。
搭載インターフェイスはUSBとなったほか、FinePixシリーズの特徴となっている十字キーの中央に、従来のインフォメーション用液晶の機能も統合した液晶を搭載するなど、インターフェイス回りもブラッシュアップされている。
解像度の向上だけでなく、専用バッテリから単3電池への変更、ストロボ配置の最適化のほか、FinePixシリーズの特徴となっていたピントの合焦時に液晶画面が一瞬ブラックアウトすることがなくなるなど、細かいユーザーの意見が反映されている点でも好感がもてる。
□ニュースリリース
http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj556.html
□関連記事
【'99年8月26日】富士フイルム、光学3倍ズームを搭載した150万画素の縦型FinePix
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990826/fuji.htm
●ハニカム613万画素・Fマウント採用一眼レフデジタルカメラ「FinePix S1 Pro」
FinePix S1 Proは、ニコンFマントのレンズが使用可能な一眼レフデジタルカメラ。今回は正式な製品発表というわけではなく開発の発表という形だが、発売時期が6月、ボディ価格が40万円以下を目指すという具体的な数字が提示されている。
Fマウントレンズが使用できるデジタルカメラは、ニコンが'99年6月に「D1」を発表し、65万円というそのクラスの製品としては圧倒的な低価格で話題となった。このFinePix S1 ProのCCDは、23.3mm×15.6mmと、D1の23.7×15.6mmとほぼ同じ大きさ。しかし、画素数はハニカム613万画素(純粋な画素数は約383万程度:編集部推定)で、最大記録解像度3,040×2,016ドット(D1は266万画素、2,000×1,312ドット)と解像度はかなり高い。
ただし、D1同様に交換レンズのIXニッコールが使用不可なほか、連写が約1.5コマ/秒で連続5コマ(D1は約4.5コマ/秒で連続21コマ)と、D1に比べると性能がワンランク低い。
しかし、インターフェイスがUSB、電源が単3電池4本(内蔵ストロボ使用時にはCR123A型リチウム電池2本が必要)など、従来の家庭向けデジタルカメラユーザーでも乗り換えやすくなっている。また、スロットもスマートメディアスロットと、マイクロドライブ対応のCF Type2スロットの両方を装備する。外形寸法(幅×奥行き×高さ)は148.5×79.5×125mm、ボディ重量約820g(電池含まず)と、D1より一回り小さく、ストロボも内蔵されている。ボディサイズや機能からニコンF60Dがベースになっていると思われる。
□ニュースリリース
http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj557.html
□「F60D」のページ(ニコン)
http://nikon.topica.ne.jp/camera/ichigan/f60d.htm
□関連記事
【'99年6月15日】ニコン、本格一眼レフデジタルカメラ「D1」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990615/nikon.htm
□富士写真フイルムのホームページ
http://www.fujifilm.co.jp/
□関連記事
【'99年10月21日】プロカメラマン山田久美夫の特別レポート
デジタルカメラの時代を変える!? 「スーパーCCDハニカム」発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991021/fuji1.htm
(2000年1月31日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]