レビュー
写真で見る、ZOTACのGeForce RTX 3080ビデオカード
2020年9月17日 22:00
NVIDIAの新世代GPUアーキテクチャ「Ampere」を採用したハイエンドビデオカード「GeForce RTX 3080」が発売となった。今回、ZOTACより「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」のサンプルをお借りしたので、外観を写真で見ていこう。実売価格は10万円前後だ。
すでにPC WatchではGeForce RTX 3080のリファレンスに相当する「Founders Edition」(以下FE)のレビューを行なっているが、日本国内で販売されるのはパートナーメーカー各社のモデルのみとなる予定。そう言った意味で実際にユーザーが手にするのは、今回記事で紹介するような製品となるだろう。
今回ZOTACから発売されるのは「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity」という名称の製品。独自の冷却機構IceStorm 2.0を搭載し、より広範囲を冷やせるという。ブラケット部こそ2スロットを占有するが、2.5スロット(事実上3スロット)を占有する大型のヒートシンクとファンを装備しており、実際も冷却能力が高そうだ。
従来のGeForce RTX 2080のTDPは250Wであったが、3080では320Wへと上昇しており、これに伴いより強力な冷却が必要となった。そのため3080 FEではボードの面積を縮小し、ファンのうちの1つは吹き抜けるようにさせるといった工夫がなされているのだが、ZOTACの製品はファンを3連とし、ヒートシンクの厚みを増やすことで冷却性を高めている。
PCI Express補助電源コネクタは従来と同じ8ピン×2となっており、FEに採用された専用の12ピンではない。ただ、基板自体はそれほど大きなものにはなっておらずコンパクトで、ファンのうちの1つはほとんどがヒートシンクを吹き抜けるようになっている。FEよりボードが長くなっているのでケースとの相性は厳しいが、その代わり冷却性は優れていると見ていいだろう。
ZOTACの2080製品では、ファンが装着されている面がRGB LEDで光るようになっていたが、3080では側面と背面が光るようになった。これまでビデオカードを垂直に装着したり、鏡を利用するなりしないとRGB LEDを楽しめなかったが、新製品では普通に装着してもそれなりにライティングを楽しめるようになったと言える。
ディスプレイインターフェイスはDisplayPort 1.4a×3、HDMI 2.1。GeForce RTX 20シリーズユーザーであれば、USB Type-C(VirtualLink)がなくなったことを残念に思われるかもしれない。モバイルディスプレイをケーブル1本で接続できたからだ。もっとも、VirtualLinkが本来想定しているVRヘッドセットで対応品が、この2年間で1つも出てこなかったことを考えれば、致し方ない結果だろう。
GeForce RTX 3080は2080から性能が約2倍に向上している。残念ながら今回のリフレッシュでは消費電力も上がっているが、性能の向上幅から考慮すると十分許容できるだろう。GeForce RTX 2080の性能に満足できないユーザーはもちろんのこと、GeForce RTX 20シリーズをスキップしたユーザーにもおすすめできる製品である。