特集
Shift/Ctrl/Altを使わな損!ファイル操作がすごい捗る便利ショートカット
2024年11月15日 06:15
Windowsのファイル管理に使うものと言えば「エクスプローラー」。30年近く前、Windows 95時代から存在する基本ツールだけれど、これだけ長い付き合いなのにイマイチなじめない、だから別のファイラーを使っている、なんて人もいるのではないだろうか。
でも、Windowsとは切っても切れない関係のエクスプローラーとは、できれば仲良くなっておきたいもの。というわけで今回は、知っておくと普段のファイル管理が効率的になる、 Shift/Ctrl/Altキー を中心としたエクスプローラーの基本的なキー操作やショートカット、マウスクリックを組み合わせた使い方を紹介しよう。
ファイルを複数選択したいときに使えるキー・マウス操作
「Shift+クリック」で一連の複数ファイルを選択
ファイルをまとめて選択したいときは、マウスドラッグで範囲指定するのが簡単。でも、範囲がうっかり広くなって余計なファイルまで選択してしまうことがある。それを防ぎつつファイルを一定の“塊”で選択したいなら、代わりに「 Shift+クリック 」を使うのがおすすめ。
まずは選択したい先頭のファイルをクリックし、その後、選択したい最後尾のファイルをShiftキーを押しながらクリックする(反対に最後尾を選んでから先頭をShift+クリックでもOK)。そうすると、先頭から最後尾までの一連のファイルがすべて選択状態になる。後は「Ctrl+C」やマウスドラッグでコピーなどの操作をするだけだ。
キーボードのみで同様の操作をしたいときは、先頭(または最後尾)のファイルにフォーカスが当たっている状態で、Shiftキーを押しながら矢印キーで最後尾(または先頭)まで移動させれば良い。
「Ctrl+クリック」で任意の複数ファイルを選択
選択したいファイルが必ずしも順番に並んでいるとは限らない。1つおきにファイルを選択したいとか、たくさんある画像の中からサムネイルを見て気に入ったものだけコピーしたいとか、不規則に選ばなければならないシーンはよくあること。
このときに使えるのが「 Ctrl+クリック 」。単純にCtrlキーを押しながら選択したいファイルをクリックしていくだけだ。キーボードのみで同様の操作をしたいときは、ファイルにフォーカスを当てた状態でスペースキーを押して選択状態にし、続いてCtrlキーを押しながら矢印キーでほかの選択したいファイルに移動してスペースキーを押す、というのを繰り返す。
なお、以上の「 Shift+クリック 」と「 Ctrl+クリック 」は、エクスプローラーに限らずほかのソフトウェアやWebサービスの多くが標準的に採用しているオブジェクトの選択操作でもある。覚えておくといろいろな場面で効率よく作業できるようになるだろう。
ファイルをコピー/移動したいときに使えるキー・マウス操作
「Ctrl+ドラッグ&ドロップ」で即座にファイルをコピー
マウスでドラッグ&ドロップするときも、Shift/Ctrl/Altキーを組み合わせるとファイル操作が楽になる。まず紹介したいのが「 Ctrl+ドラッグ&ドロップ 」。ファイルを単独もしくは複数選択した状態で、Ctrlキーを押しながらファイルをドラッグ&ドロップすると、ドロップ先に即座にファイルがコピーされる。
Ctrlを押した状態だとわずかにマウスを動かすだけで一瞬でコピーできるので、「Ctrl+C」からの「Ctrl+V」のようなコピー&ペーストのショートカットを使うより手間が少ない。ただ、一瞬でコピーされてしまうだけに同じフォルダに誤ってコピーファイルを大量に作ってしまう、といった操作ミスもしがちなので気を付けよう。
「Shift+ドラッグ&ドロップ」で即座にファイルを移動
ファイルをコピーするのではなく、移動(移動元からは削除)したいときは「 Shift+ドラッグ&ドロップ 」が手っ取り早い。ファイルを単独もしくは複数選択した状態で、Shiftキーを押しながらマウスでファイルをドラッグ&ドロップすると、ドロップ先に即座にファイルが移動する。
移動元と移動先が異なるフォルダのときに有効で、こちらも「Ctrl+X」からの「Ctrl+V」のようなカット&ペーストのショートカットを使うよりすばやく実行できる場面が多いだろう。
「Alt+ドラッグ&ドロップ」でショートカット作成
ファイルの実体をコピーするのではなく、それをリンク先とするショートカットを作成したいときは「 Alt+ドラッグ&ドロップ 」が使える。Altキーを押しながらファイルをドラッグ&ドロップしよう。
仕事のチームメンバーとネットワーク上で共有しているファイルやフォルダなど、少し奥深くにあるすぐにアクセスしにくいものを自分のPCのデスクトップなどにショートカット化して置いておく、というようなときに活躍するはずだ。
不安なら後でアクションを決められる「右ドラッグ&ドロップ」
以上のドラッグ&ドロップを組み合わせた操作は、通常のコピー・移動などの手順を省略できるため使い勝手は良いものの、同一のドライブ内での操作かそうでないか、といった条件によって挙動が変化するため、そのあたりをしっかり把握していないと思わぬ結果になって余計に手間取る可能性もある。
たとえばドラッグ&ドロップしたときに同一ドライブなら移動、別ドライブならコピーといったように処理が変化するが、「ピクチャ」フォルダからデスクトップにドラッグ&ドロップしようとしたとき、両方がCドライブのこともあれば、Windowsのカスタマイズ次第では別ドライブになっている場合もある。そこをしっかり把握できていなければ、コピーだと思ったら移動されてしまった、みたいな面倒な状態になってしまいかねない。
なので、多少ステップ数が増えてもより確実に操作したいのなら「 右ドラッグ&ドロップ 」を使おう。
ファイルを右クリックしてそのままドラッグ&ドロップすることで、ドロップ先でコンテキストメニューが開き、コピー、移動、ショートカット作成などからアクションを選べるようになる。これなら意図通りに操作できるはずだ。
知っておくと効率アップできるキー・マウス操作
「Ctrl+D」で片手ファイル削除
「Delete」キーを使ったファイル削除は、ほとんどのユーザーが日常的に行なっている操作だと思われるが、「 Ctrl+D 」でもファイルを削除できることはご存じだろうか。
一般的なキーボードはDeleteキーが右側にあり、たとえばマウスを持つ右手でファイル選択してからDeleteキーを押すには、いったん手をマウスから離さなければならずちょっと面倒だ(左手マウス派ならその限りではないが)。しかし、「 Ctrl+D 」であれば左手の指だけですぐに押せるので、ファイル選択→削除がよりすばやく行なえるようになる。
「Alt+↑」で親フォルダに移動
キーボード操作メインでファイル管理したいとき、ぜひ覚えておきたいのが「 Alt+↑ 」というショートカットキーだ。現在のフォルダの1つ上の親フォルダに移動できるもので、フォルダ間移動を頻繁に行なうようなときには必須と言えるだろう。
似たショートカットキーに「Backspace」や「Alt+←」もあるが、これらは「その前に見ていたフォルダ」に移動するもの。親フォルダになることもあれば、その前に見ていたまったく別のサブフォルダになることもあるので混乱しやすい。とりあえずは「 Alt+↑ 」を覚えておくだけでも十分だ。
「Ctrl+Shift+1~8」でファイルの表示方法を即切り替え
Windows 11ではファイルの表示方法として「特大アイコン」から「小アイコン」、さらには「一覧」「詳細」「コンテンツ」など8パターンが用意されていて、いつでも切り替えられるようになっている。サムネイルから目的のファイルかどうかを判断するために「中アイコン」以上の大きさにすることもあれば、ファイル情報を元に判断するために「詳細」に切り替えたくなることもあるだろう。
そのとき、通常ならエクスプローラーのツールバーや右クリックメニューを使うが、「 Ctrl+Shift+1~8 」を押すことで即座に好きな表示方法に切り替えることも可能だ。
「 Ctrl+Shift+1 」は「特大アイコン」、「 Ctrl+Shift+4 」は「小アイコン」、「 Ctrl+Shift+6 」は「詳細」といった具合。数字キーの1~6あたりまでなら片手で届きやすいので、パパッと切り替えながらすばやくファイルを探していける。
「Ctrl+マウスホイール」でサムネイルを拡大・縮小(表示方法切り替え)
特に画像ファイルを確認するようなときはサムネイルを大きくしたいが、複数ファイルを操作したいときや一覧性を高めたいときは反対にサムネイルを小さくしたい。そんな風にたびたび表示サイズを切り替えたい場合は「 Ctrl+マウスホイール 」を使おう。
Ctrlキーを押しながらマウスホイールを回転させることで、サムネイルの大きさを少しずつ拡大・縮小でき、都合の良い大きさにして確認できるようになる。機能的には、実は先ほどのファイルの表示方法の延長となっていて、アイコンやサムネイルのサイズをよりきめ細かく切り替えられるのが大きな違い。なので、「 Ctrl+Shift+1~8 」の代わり、あるいは好みのサムネイルサイズで表示したいときに活用しよう。
本当は使いにくくない(?)エクスプローラー
ファイル管理はPCの最も基本的な機能の1つで、その役割を担うエクスプローラーを使いこなすことがPCの作業効率向上につながる。今回紹介したように、キーやマウスの組み合わせによって、エクスプローラーでも意外と多くのファイル操作が簡単にできるようになることがお分かりいただけたのではないだろうか。
なんとなく使いにくい、というイメージの原因は、もしかしたら昔の低機能だった時代や、約30年の歴史のなかで頻繁に機能や仕様が変更されてきたことに由来するのかもしれない。今一度エクスプローラーとじっくり向き合ってみて、ぜひその良さを引き出してみてほしい。