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古いスマホは捨てるな!サブモニターに無線マイクなど、まだまだ活用できる方法6選
2024年5月14日 06:13
スマホの機種変更を行なったあと、長年使ってきた古いスマホはどことなく処分しにくいもの。古いといっても直前まで現役だったわけで、工夫すればまだまだ使える。そうしたことから売却せず、手元に残してある人は多いのではないだろうか。
もっともこうした場合に、無理に使い道を見出そうとして、スマホ自体の運用の効率が下がってしまうのは考えものだ。どうせならば、2台に分けることで、より効率的な使い方や、これまで不可能だった使い方が可能になるというのが、あるべき姿と言えるだろう。
今回はそうした、メインスマホとは別に、古いスマホを有効活用するのにぴったりな用途を、それを実現してくれるアプリとともに紹介する。PCはWindowsを、スマホは原則としてiPhoneとAndroidの両方で使えることを前提としているが、一部例外もあるのでご了承いただきたい。また無料で使える機能や日数に制限がある場合もあるので注意してほしい。
(1) サブモニターとして使う
(2) 監視ツールとして使う
(3) PCやNAS上の音楽を再生する
(4) Web会議用のWebカメラとして使う
(5) PCのマイクとして使う
(6) マウスやキーボードの代わりに使う
(7) まとめ:セキュリティ面はくれぐれも注意を
スマホをPCのサブモニターとして使う
最初に紹介するのは、スマホをPCのサブモニターとして使うためのアプリだ。画面サイズは小さいとはいえ、作業中に邪魔なウィンドウを移動させておいたり、ウィジェットを常時表示させておいたりと、何かと役に立つ。
もしこれをメインのスマホで行なおうとすると、使用中に通知や着信が入ってくるたびに画面を切断しなくてはならず、非常に煩わしい。メインスマホとは別に運用しているからこそできる活用法と言っていいだろう。
アプリは汎用性を重視するのであれば「SPACEDESK」がおすすめだ。PC側にソフトをインストールして起動状態にしておけば、あとはスマホ側でビューアアプリを立ち上げると一覧にPCが表示されるので、タップするだけで起動できる。あとはWindows側のディスプレイ設定で、解像度などを調整してやればよい。
スマホをPCの監視ツールとして使う
続いて紹介するのは、PCをシステムモニター画面を表示するためのアプリだ。自作PC界隈では、サブモニターを使ってPCのCPU使用率や温度、消費電力などを表示するのが一部で流行しているが、それをそっくりスマホに置き換えた格好だ。離れた場所に設置してあるPCのこれらステータスを、枕元などから監視できるスグレモノだ。
今回は「TRIGONE」というソフトを使用している。必ずしも広い画面サイズを必要としないことから、使い道のない古いスマホの活用には適している。ちなみに対応するのはAndroidのみだ。
使い方はこちらもやはり、まずPC側にサーバーソフトをインストールして起動。続いてスマホ側でクライアントアプリを起動すれば、サーバーが動作しているPCのIPアドレスが表示されるので、それをタップすれば起動する。不必要な項目は表示をオフにし、なるべく少ない画面数で多くの情報を表示できるように調整しよう。
スマホでPCやNAS上の音楽を再生する
次に紹介するのは、PCに保存した音楽ファイルを、スマホ上でストリーミング再生する用途だ。大量の音楽ファイルを保存している場合に、わざわざスマホにダウンロードしなくとも再生できるので、容量が少ない古いスマホでも問題なく使える。
同種のサービスは複数あるが、今回はPCやMacのほか、SynologyなどのNAS内に保存した音楽ファイルの再生にも対応する「Subsonic」を使用する。まずPC側に「Subsonic」をインストールし、ブラウザで設定画面のページを開く。最初にユーザー名とパスワードなどの基本項目や、音楽ファイルの保存場所などを設定する。
続いてスマホに再生アプリをインストールする。この「Subsonic」対応のスマホアプリは多数あるが、今回は「substreamer」を使用する。インストールが完了し、サーバーのIPアドレスとポート、さらにユーザー名とパスワードを入力してログインすれば、音楽ファイルのライブラリが表示される。あとは一般的な音楽プレーヤーを使うのと同様、再生を行なえばよい。頭出しやリピートなどの機能も使える。
メインのスマホをこうした用途に使うと、音楽再生中に通知や着信で遮られることもしばしばなので、こうした古いスマホを使い、さらにBluetoothスピーカーも組み合わせた再生環境を構築するのはよい手だ。CPUパワーをそれほど必要としないのも、古いスマホをそのまま活かせるという意味でメリットだ。
スマホをWeb会議用のWebカメラとして使う
スマホをPCの周辺機器として使うというのは、スマホのハードウェアを有効活用するという意味でよい方法だ。代表的なのはWebカメラで、Webカメラを内蔵していないデスクトップPCに追加すれば、市販のWebカメラを買い足すことなく、テレビ会議などで活用できる。
最大のメリットは画素数だ。市販のWebカメラは、安価な製品だと画素数が低いこともしばしばだが、スマホのカメラであれば一定以上の画質が期待できる。不要になった古いスマホが、一昔前のハイスペック機だった場合はなおさらだ。スマホの広い画面がそのままファインダーとして使える利点もある。
今回は「iVCam」を使用する。最初にPCにサーバーソフトをインストールして起動。続いてスマホ側でアプリを起動するとPCからWebカメラとして認識されるので、設定画面の「カメラ」で選択すれば、カメラの映像が表示される。外付けカメラの1つとして認識されるので、さまざまなWeb会議サービスとの組み合わせで活用できる。
スマホをPCのマイクとして使う
スマホをPCのカメラとして使えるのと同じように、マイクとして利用することも可能だ。PCに内蔵されているマイクと異なり、置き場所を自由に変更できるので、より声が通りやすい場所に設置したりと、自由度の高さは重宝する。専用のマイクを購入する前に、1度は試してみたい。
今回使用したのはiPhoneとAndroidの両方に対応する「WO Mic」。まずはPCにクライアントアプリおよびランタイムをインストールしたのち、スマホにもアプリをインストールし、起動。表示されているスマホのIPアドレスをPC側で入力してやれば、マイクとして接続される。なおPC上で音を聴くには、オプションの「Play in speaker」にチェックを入れてやる必要がある。
ちなみに前述のWebカメラアプリ「iVCam」にも、オプションとしてマイク機能が搭載されている。カメラと一体化していることから置き場所を自由に移動させられるメリットはないが、Web会議などでカメラとマイクがどちらも必要な場合は、こちらのほうがオールインワンで使えて便利かもしれない。
スマホをマウスやキーボードの代わりに使う
最後に紹介するのは、スマホをキーボードやマウスの代わりに使うアプリだ。これを使えば、スマホのタッチスクリーンを使って、PCのマウスポインタの移動やクリック、スクロールといったマウス操作のほか、ソフトキーボードからの文字入力も行なえる。
今回試した「Remote Mouse」は、iPhoneとAndroidのどちらにも対応。無料版では基本的なマウス操作に加えて、英字キーボードからの文字入力も行なえる。キーボードは日本語非対応ゆえ英数字のみとなるが、パスワードの入力など、使い道はあるはずだ。
使い方は、PCにサーバーアプリをインストールしたのち、スマホにアプリを導入する。一般的なタッチやスワイプ、ホールドしてのドラッグのほか、2本指でのスクロールにも対応している。ちなみにマルチメディアキーの操作などの機能も用意されているが、こちらは有料版限定となる。
まとめ:セキュリティ面はくれぐれも注意を
以上のように、さまざまな活用方法があるが、1つ気をつけたいのは、古いスマホは、セキュリティアップデートが早いタイミングで終了している場合が多いことだ。怪しいリンクは踏まない、素性の知れないアプリは入れないなどのルールは必ず守るようにしたい。
またこれに加えて、古いスマホともなると、OSアップデートが終了しているせいで、アプリがインストールできないこともある。その場合は潔く諦めるしかない。
いずれにしても、スマホ自体に愛着があって、手放したくなく、かといって引き出しの中に入れっぱなしで死蔵するよりは何かしらの方法で活用したいという場合、今回紹介したようなアプリを試してみるとよい。メインスマホしか所有していなかった時とは違った、新しい世界が開けるかもしれない。