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荷物がシンドイのでPC向け「キャリーケース」をガチで選ぶ。コスパと使い勝手極まるおすすめ品を見つけたり
2024年4月1日 06:01
PCやタブレット、スマホ、音楽プレイヤー、モバイルバッテリなど、現在では携帯するデジタルデバイスの数が増えている。筆者の場合は、これに取材用カメラなどが加わるので、仕事に出かけるとなるとちょっとした大荷物となる。若いころは大きめのショルダーバッグに詰め込んで難なく持ち運んでいたのだが、年を取ってくると、これがなかなかの苦行だ。
そこでノートPCといったデジタルデバイスを手軽に運べる「キャリーケース」を探して購入することにした。 なお、ここで言うキャリーケースはスーツケースを小型化したもので、キャリーバッグとも呼ばれるものだ。書類などを仕分けして持ち運べるよう工夫されているものが多く、そういったものはビジネスキャリーケースとも呼ばれている。
筆者と同様の理由でノートPC対応のキャリーケースを探している人は意外と多いようなので、本稿では筆者がキャリーケースを実際に購入するにあたって、どのようなポイントに注目ながら製品を選択したのかを紹介したい。みなさんの製品選びの参考になれば幸いだ。
コスパや使い勝手を考えて「エース」の3製品を検討
筆者がキャリーケースに求める要件は下にまとめた通りだ。
- ノートPCの収納に対応している
- ポケットが多く、デジタルデバイスが収納しやすい
- 1~2泊の宿泊を想定した衣料を収納できる
- ノートPCやタブレットをさっと取り出せるフロントポケットがある
- ジッパーの動きがスムーズ
- 作りがしっかりしており耐久性が高い
- 車輪が滑らかに動き、走行音が静か
- 予算は5万円以内
デジタルデバイスや1~2日分の着替え衣料の収納に対応していることは最低条件。特に重視したいのは、ノートPCをさっと取り出すことができるフロントポケットの有無だ。普段の移動で使うのでこの点だけは妥協できない。
作りの良さや耐久性も見過ごせないポイントだが、この点に関しては信頼でき、実績のあるメーカーの製品を選ぶ必要がある。そのため、予算は5万円までとした。
国内外のメーカーの製品から上記要件で絞り込みんだところ、国内の老舗かばんメーカーであるエースの3種類が最終候補として残った。
ちなみに、今回は筆者が候補に選んだ3製品をエースからレビュー用に借りることができた。そして、この中で“コレ”と決めたものを実際に購入している。それぞれ平等にレビューしたので、その詳細を紹介していこう。
収納力に優れ、使い勝手の良い26リットルモデル
「ジェットエクセル スーツケース」
フロントポケットに14型ノートPCを収納できるキャリーケース。本製品を選んだポイントは、細部までしっかりと作りこまれている上、スマホなどのデジタルガジェットや名刺入れといったビジネス小物を収納できるポケットを多数装備されている点。
書類の仕分け用内装仕切りを取り外せば、普通のスーツケースのようになり、小旅行用としても使える点も気に入った。詳細は以下の通りだ。
軽量かつ収納力に優れる28リットル収納モデル
「コンビクルーザー TR スーツケース」
フロントポケットに13.3型ノートPCを収納できるキャリーケース。前述の製品と同様、細部までしっかりと作りこまれている上、スマホなどのデジタルガジェットや名刺入れといったビジネス小物を収納できるポケットを多数装備する。
注目したポイントは、前述の製品と比較すると収納容量が28リットルと多いにも関わらず、重量が3.0kgと0.2kgも軽い点。荷物が多い筆者としては少しでも軽いほうが有難い。その点も含め、実際の使い勝手をチェックした。詳細は以下の通りだ。
収納力抜群の31/36Lエキスバンドモデル
「フレックスルーフ2 ビジネストローリー」
15.6型のノートPCの収納に対応した31リットルの大容量キャリーケース。マチ幅を拡張できるエキスパンダブル機能を利用した場合は収納容量は36リットルに拡大する。B4ファイルにも対応するなど、小型のキャリーケースとしてはとにかく収納力が高い点が魅力。
普段使いに加え、小旅行や出張にも活躍するキャリーケースが欲しい人は要注目。詳細は以下の通りだ。
筆者が最終的に選んだのは……
筆者は最終的に「ジェットエクセル(26リットル)」を選択した。決め手となったのは以下のような点だ。
- 収納部のポケットの構成などが用途に合っている
- ハンドル部分がしっかりしている
- 動きがなめらかで走行音が静か
- 3製品の中では一番薄い
収納力が高いという点ではフレックスルーフ2 ビジネストローリーが一番。2~3泊の出張が多いという人には最適だ。しかし、筆者の場合、宿泊を要する取材があったとしてもせいぜい1泊。そうするとちょっと大きすぎるのでまず選択肢から外した。
ジェットエクセル(26リットル)とコンビクルーザー TR スーツケース(28リットル)は似たような作りで、どちらともPCやスマホ、モバイルバッテリなどのデジタルデバイスをうまく整理して収納できる上、普段使いのキャリーケースとしては収納力も十分。まさに筆者のニーズを満たしており、非常に選択に迷った。
最終的にジェットエクセルを選ぶポイントとなったのは、ハンドル部分がしっかりしている点。コンビクルーザー TR スーツケースのほうは軽量化のためか、ハンドル部分が少し華奢な作りとなっている。
筆者はスーツケースのハンドル部分に体重をかけてよりかかる癖があるので、その点に少し不安を感じてしまった。
そのほか、車輪もジェットエクセルのほうがしっかりしており、走行音が静かである点、奥行(幅)のサイズが若干ながら小さい点なども決め手となった。
なお、軽さを求めるのであれば、コンビクルーザー TR スーツケースのほうがおすすめだ。筆者のようによりかかる癖がなければハンドル部分の強度はまったく問題ない。重量は200gしか変わらないのだが、実際に使用するとその違いは結構大きく感じられた。
ジェットエクセル 26リットルを購入してから、ちょっと荷物が多くても全く苦にならなくなった。ちなみに、筆者は前面ポケットにパソコン、スマホ、音楽プレイヤー、財布、家の鍵などの手回り品を入れ、メイン収納部に必要書類を入れ、さらにタブレット、充電器、各種ケーブル、ボイスレコーダーなどをバッグインバッグにまとめて入れている。うれしい誤算だったのは、写真のようにB4ファイルも収納可能であったことだ