2023年9月6日 11:00
テレダイン・レクロイ(日本社名:テレダイン・ジャパン、所在地:東京都府中市、代表取締役:原 直)は、本日2023年9月6日、20~65 GHz帯域幅、12ビット分解能、最大320 GS/sのサンプリング速度、業界最高クラスの8Gポイントの捕捉メモリを備えた新製品「WaveMaster(R) 8000HD」広帯域、高分解能オシロスコープ(HDO(R))プラットフォームを発表しました。
新製品「WaveMaster 8000HD」は、前モデルの卓越した検証およびデバッグ機能はそのままに、次世代シリアルデータ技術をテストするための新しいSDA Expertシリアルデータ解析ソフトウェア・オプションを追加しました。高速シリアル通信のコンプライアンステストからデバッグ、低速組み込み信号の評価まで、1台で全てに対応するオールインワン・オシロスコープです。
【WaveMaster 8000HD 開発の背景】
さらに加速するデータ転送の高速化に伴い、PCI Express(R)(PCIe(R)) 6.0は、毎秒6ギガトランスファー(GT/s)、USB4(R)仕様 v2.0 は毎秒80ギガビット(Gbps)の転送速度を実現しており、どちらの新しい規格も、マルチレベルのパルス振幅変調(PAM)信号を使用しています。
そして、このような高速化とマルチレベル信号の使用には、オシロスコープの帯域幅と縦軸分解能の向上が不可欠です。シリアルデータ・リンクの複雑さは、最高転送レートを確立・維持するためのダイナミック・リンクイコライゼーション、ネゴシエーション、トレーニング、ハンドシェーキング動作の採用によっても増大しています。これら動作の一部は、物理層信号とプロトコル通信の組み合わせを使って、平行して低速シリアルデータ・リンク上で実行されます。
こうしたことから、最新高速規格のトータルなデバッグには高速信号のみならず、低速のサイドバンド信号も同時に捕捉し相関を取ることのできるオールインワンタイプの計測器(オシロスコープ)が必要となってきます。
【WaveMaster 8000HD の特徴】
1) より多くの帯域幅、分解能、メモリで、シリアルデータ技術の進化するニーズに対応
新製品の広帯域オシロスコープ「WaveMaster 8000HDシリーズ」は、PCIe 6.0やUSB4仕様 v2.0などの次世代シリアルデータ技術向けに、卓越した信号特性評価性能を提供します。
◎前モデルの2倍以上の帯域幅とサンプリング速度を実現し、競合するオシロスコープと比較して4倍以上の
分解能と波形更新メモリを提供
◎フル帯域幅とサンプリング速度、最大8Gptsの捕捉メモリで業界をリードする12ビットオシロスコープ
◎12ビットの分解能は、それぞれUSB4仕様v2.0とPCIe 6.0で使用されるマルチレベルのPAM3とPAM4
信号に対する卓越した信号特性評価を可能とし、8Gptsメモリにより、リンクネゴシエーション問題のデバッ
グを大幅に強化
2) 組み込みシステムのデバッグをサポートする唯一無二の機能
「WaveMaster 8000HD」は、複雑なリンクや高速組み込みシステムのデバッグ要件を満たすために、いくつかのユニークな機能を提供することで、以下を可能にしました。
◎高速リンク動作の詳細な解析を可能にするCrossSync(TM) PHY クロスレイヤー解析を使用することで、
「WaveMaster 8000HD」とテレダイン・レクロイのPCIeまたはUSBプロトコルアナライザをシームレスに統合
◎テレダイン・レクロイが提供するほぼすべての50 Ωまたは1 MΩ結合プローブ(パッシブ・プローブ、
電流プローブを含む)を使用して、低速シリアルデータ・サイドバンド、トレーニング、リンクネゴシエー
ション、パワーレール、その他の関連信号を簡単にキャプチャ可能
◎20種類以上の低速シリアルトリガとデコードを利用できるため、同じオシロスコープで低速と高速両方の
デバッグを簡単に実行可能
◎「WaveMaster 8000HD」に内蔵された最大クロックレート500 MHzのデジタルロジック
(ミックスドシグナル)入力でデジタル信号をキャプチャし、オプションでHDA125高速デジタル・アナライザ
を追加して最大6 Gb/sの信号をデジタルでキャプチャ可能
DDRメモリ信号捕捉、DDR デバッグおよびコンプライアンステストの一部としてのデコードや、リード/ライト・バースト分離に特に有効
◎最大8Gポイントの捕捉メモリを使用して、非常に長い時間にわたってリンク・エラーを観察し、デバッグ
することが可能
3) 特性評価とコンプライアンステストのための包括的なシリアルデータ解析
「WaveMaster 8000HD」は、以下のようなオブションを装備し、次世代のシリアルデータ規格の特性評価とコンプライアンス検証のための包括的なシリアルデータ解析も提供します。
これらのシリアル・データ・テスト機能はすべて、次世代のPCIe 6.0、USB4、USB4 Specification v2.0、DisplayPort over USB-C(R)に特に有効です。
◎新しいSDA Expertソフトウェア・オプションは、強力なPAM、NRZ(non-return-to-zero)アイ・ダイアグラム、ジッタ、リンク解析ツールを含み、且つ、PCIe、USB、DisplayPort(TM)等個々の規格に特有の解析に対応可能
◎QualiPHY(R)テスト・パッケージは、複雑な高速シリアルデータ・インタフェースためのシンプルな自動コンプライアンス・テストを提供
4) テレダイン・レクロイのオシロスコープが業界の革新を実現
マーベル社のシステム・エンジニアリング部門副社長Vivek Khanzode氏は、「テレダイン・レクロイの広帯域オシロスコープとコンプライアンス・ツールは、次世代シリアル・インタフェースをテストする当社の製品開発プロセスにとって非常に重要です。オシロスコープをテレダイン・レクロイのプロトコルアナライザにリンクできることは、相互運用性の問題を迅速に根本原因解析する上で非常に貴重であり、製品の信頼性を高め、市場投入までの時間を大幅に短縮することができます」と述べています。
さらに、インテル社のテクノロジ・イニシアチブ・ディレクター Jim Pappas氏は、「人工知能(AI)、ハイパフォーマンス・コンピューティング、ユビキタス・コンピューティングは、PCI Express 6.0やUSB4 Specification v2.0のような、信号速度と複雑さを増したシリアルデータ・リンクによって実現される、業界のI/O要件の前例のない成長を促進しています。テレダイン・レクロイのソリューションは、これらの市場で起こっている急速なイノベーションを促進するエコシステムにとって不可欠です。」と述べています。
【WaveMaster 8000HDに関する詳細情報】
◆WaveMaster 8000HDオシロスコープ
https://ja.teledynelecroy.com/wavemaster-hd
◆SDA Expertシリアルデータ解析
https://ja.teledynelecroy.com/serial-data-jitter
◆PCI Expressの物理層テスト
https://ja.teledynelecroy.com/pcie-electrical-test
◆USB-C物理層テスト
https://ja.teledynelecroy.com/usb-electrical-test/
◆CrossSync PHY クロスレイヤー解析
https://ja.teledynelecroy.com/cross-sync-phy
【Teledyne LeCroy Inc.について】
ニューヨーク州チェストナットリッジに本社を置く、Teledyne LeCroy Inc. (テレダイン・レクロイ) は、性能検証、コンプライアンス試験、複雑な電子システムのデバッグを迅速かつ徹底的に行うための先進的なオシロスコープ、プロトコルアナライザ、その他のテスト機器を製造・販売するリーディングカンパニーです。1964年の創業以来、当社は「Time-to-Insight」を向上させる革新的な製品に強力なツールを組み込むことに注力してきました。解析結果を得るまでの時間を短縮することで、ユーザーは複雑な電子システムの欠陥を迅速に発見して修正することができ、様々なアプリケーションや製品の市場投入までの時間を劇的に短縮することができます。
詳細は、(本社サイト: https://www.teledynelecroy.com/ または、日本サイト: https://ja.teledynelecroy.com/ )をご覧ください。
※)PCI Express(R)(PCIe(R))は、2002年にPCI-SIGによって策定された、I/Oシリアル・インタフェース、拡張バスの一種
※)製品の仕様や発表内容は、予告なく変更されることがあります。
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【本プレスリリース/製品に関する問合せ先】
テレダイン・ジャパン株式会社
(テレダイン・レクロイ)
お客様担当
TEL : 042-402-9400(代表)
Email: lecroy_infojapan@teledyne.com
Web : https://ja.teledynelecroy.com/