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歴史的建造物の壁・天井を補修する新たな技法をイノベーション・ジャパン2022で公開

工学院大学(学長:伊藤 慎一郎、所在地:東京都新宿区/八王子市)の後藤 治 教授(理事長、総合研究所)は、重要文化財などに指定された建物の壁・天井を補修する新たな技法に関する研究を進めており、2022年10月4日から31日までオンライン開催される「イノベーション・ジャパン2022~大学見本市&ビジネスマッチング~Online」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)にて公開します。

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後藤 治 教授による研究技術が使われた岩手銀行
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後藤 治 教授の研究技術が施された天井
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技術概要図

この技術は、国内の歴史・文化的価値がある建築において、古い左官壁や天井をそのまま残し、剥離剥落への安全性を高めた新技術です。
伝統的建物群は、観光や地域振興の拠点形成の核となりつつあります。それらは長年使用により、劣化しているものが多く、安全・安心に時代を越えて継承する仕組みが必要です。東日本大震災でも、伝統的な左官工法を用いた土蔵壁や、洋風建物における装飾的な漆喰壁・天井が、剥離・剥落し壊されてしまったものも少なくありません。本研究は、これらの経年劣化や災害を越え、価値ある建物の価値や歴史性を大きく損なわない形で維持継承するため、左官仕上げの壁・天井を現代技術である高浸透性樹脂で補修する工法を実現しました。

■研究者コメント:後藤 治 教授
(学校法人工学院大学理事長、工学院大学総合研究所)
従来技術は、劣化壁・天井を職人が伝統工法で塗り直していました。職人減少、価格高騰等で、現在は従来技術の適用が困難です。本技術は熟練の技を要さず、廉価で壁・天井の強化を実現、価値を守ります。神社仏閣をはじめ、歴史的建造物を有する官公庁や公的機関、古民家などを改装して使っているサービス業などで導入できると、歴史的建造物の消失を防げると考えています。

■「イノベーション・ジャパン2022
~大学見本市&ビジネスマッチング~Online」概要
一般公開期間 : 2022年10月4日(火)~10月31日(月)
主催 : 国立研究開発法人科学技術振興機構、
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
URL : https://innovationjapan-jst-nedo.jst.go.jp/
※サイト閲覧およびセミナー聴講予約には「参加登録」が必要。
該当技術について: 出展エリア …大学見本市、大学等シーズ展示
出展分野 …防災
出展番号 …JD-05
展示タイトル…守る伝統,根づかせる技術・価値
-歴史的建物の壁・天井への新たな補修技法の開発-

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この技術で貢献が見込めるSDGs目標「9_産業と技術革新の基盤をつくろう」

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/329855/LL_img_329855_5.png
この技術で貢献が見込めるSDGs目標「11_住み続けられるまちづくりを」

【特許情報】
名称 :天井の修復方法及び壁の修復方法
出願者 :学校法人工学院大学
発明者 :後藤 治、田村 雅紀、他
登録番号:特許第6857915号

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