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~おいしく生活習慣の改善!世界初(※1)の電流波形を搭載した新たな「エレキソルト」デバイス~電気の力で、減塩食の塩味を約1.5倍(※2)に増強するスプーン・お椀を開発

明治大学(学長 大六野耕作)総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室とキリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典、以下キリン)は、共同研究の結果、減塩食品の塩味を約1.5倍※2に増強させる独自の電流波形を開発しました。キリンは、この技術を搭載したスプーン、お椀型の「エレキソルト」デバイスを開発し、塩分を控えた食事をセットで提供して食事満足度を評価する実証実験を、株式会社ノルト(社長 秋月秀介、以下ノルト社)、株式会社オレンジページ(社長 立石貴己、以下オレンジページ社)と共同で、9月から開始します。
「エレキソルト」デバイスは、2023年の発売を目指しています。当デバイスを通じて、おいしく生活習慣の改善ができる社会の実現を目指します。

※1 減塩の食生活を送る方々に対して、電気味覚での塩味増強効果を確認した研究として世界初/キリン調べ(2022年3月1日(火)時点の公開情報に基づく) 公開論文:Kaji, Y., Sato, A., Miyashita, H., Front. Virtual Real., 05 July 2022
※2 一般食品を模したサンプルと、食塩を30%低減させたサンプルでの塩味強度に関する評価の変化値。エレキソルトの技術(電流0.1~0.5 mA)を搭載した箸を用いた試験。現在または過去に減塩をしている/していた経験のある40~65歳男女31名に対し、試験用食品を食した際に感じた塩味強度をアンケートしたところ、31名中29名が「塩味が増した」と感じたと回答。

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「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」(キリン調べ)

■ “塩分のとり過ぎ”という社会課題
日本人の1日当たりの食塩摂取量は20歳以上の男性で10.9g、女性で9.3g※3と、WHO(世界保健機関)が掲げる食塩摂取基準と比較しても非常に多いことが知られています※4。近年、健康志向の高まりから、日本の減塩・無塩食品市場は拡大を続けており、2015年から2020年にかけての5年間で約26%成長し、2020年の販売額は1,413億円と予測されています※5。キリンが首都圏在住の方を対象として実施したアンケート※6で、塩分を控えた食事(減塩食)を行っている/行う意思のある方の内、約63%が減塩食に課題を感じていました。その内約8割の方が味に対する不満を抱えていることが分かりました。減塩食をおいしく続けることができれば、お客様の健康課題の改善、さらに減塩・無塩関連市場のさらなる拡大につながる可能性があります。

※3 厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査
※4 5.0g/日 未満(2012年、WHOガイドライン)との比較
※5 富士経済 「ウエルネス食品市場の将来展望2019」。2020年の市場規模は予測値。
※6 キリン調べ 調査時期:2021年6月 対象:首都圏在住40~79歳男女(N=4,411) 形式:webアンケート調査 塩分を控えた食事を行っている/行う意思のある方は全体の約47%

■ 社会課題解決に向けた、明治大学宮下芳明研究室とキリンの共同研究
この社会課題に対して、宮下芳明研究室は2019年からキリンと共同で、人体に影響しないごく微弱な電流を用いて疑似的に食品の味の感じ方を変化させる「電気味覚」の技術の活用について研究を行ってきました。その研究成果として、減塩食の味わいを増強させる独自の電流波形を開発し、減塩をしている/していた経験のある方を対象にした臨床試験で、減塩食を食べたときに感じる塩味が約1.5倍程度に増強されること※2を世界で初めて確認しました※1。

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「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」(キリン調べ)

独自開発の電流波形を用いた際の塩味増強効果(対象者31名の試験結果)
画像3:
「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」(キリン調べ)

「エレキソルト」デバイス使用時の電流の流れ方

■ お客様ニーズを見据えたデバイスの進化

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「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」(キリン調べ)

キリン調べ※7では、減塩に取り組まれている方が、「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」は、1位がラーメン、2位がみそ汁となりました。好物ではあるものの、減塩で食べることを控えているラーメンなどの「ご褒美食」を濃い味で食べたいというニーズや、日常的に食べる習慣がある一方で味に不満を抱えている「汁物」をおいしく食べたいというニーズが高いことが分かりました。
これらの減塩においてお客様が抱えている我慢を解消して食事をより楽しんでいただくことを目的として、キリンはラーメンや汁物を食べるのに適した電気味覚技術を搭載した「エレキソルト -スプーン-」「エレキソルト -椀-」を開発しました。

いずれのデバイスにも、宮下芳明研究室とキリンが開発し、箸型デバイスとして発表した電気刺激波形の技術※8が用いられています。今回開発した「エレキソルト -スプーン-」「エレキソルト -椀-」は、その技術を社会実装するためにより発展させたものとなります。

※7 キリン調べ 調査時期:2022年1月 対象:減塩を実施している30~69歳男女 120名 形式:CLT調査、複数回答可
※8 この研究成果に関するプレスリリース(2022年4月11日)
https://www.meiji.ac.jp/koho/press/6t5h7p00003fh8kv.html

画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/324632/img_324632_5.png
「エレキソルト -スプーン-」
■特長
スプーンの柄にあるスイッチで電源を入れてお好みの強度(4段階)を選択した後、通常のスプーンと同じように使用することで、スプーン先端から微弱な電流が食品に流れて効果を発揮します。
■想定される使用方法
・ラーメンのレンゲ代わりに
・具沢山のスープやカレーに
・その他食事全般

画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/324632/img_324632_6.png
「エレキソルト -椀-」
■特長
お椀の側面にあるスイッチで電源を入れてお好みの強度(4段階)を選択した後、通常のお椀と同じように使用します。お椀の底部を手で持つことで、お椀内部に微弱な電流が流れて効果を発揮します。
■想定される使用方法
・お味噌汁やお吸い物を飲む時に
・ラーメンやうどんの取り分け用の器として

■ デバイスを用いた健康的な食体験の提案を目指し、2企業と協同で実証実験を開始
キリンは減塩生活をより豊かな毎日にするために、食の企業として培った知見を用いて、「エレキソルト -スプーン-」「エレキソルト -椀-」で楽しめる健康的な食の提案も行います。今年9月からは、エレキソルトデバイスを用いた実証実験を行います。自社開発商品含め国内最大※9の商品数を取り扱う減塩専門店「無塩ドットコム」を運営するノルト社、レシピ提案力に強みを持ち食を起点に暮らしの情報を発信しているオレンジページ社と共同でおいしい減塩食の開発を行い、デバイスを用いて満足度を評価する実証実験を開始します。各企業の会員を対象に8月から募集を開始し、9~11月にかけて実施予定です。

※9 減塩食品の取り扱い商品数で国内最大/ノルト社調べ(2022年8月8日(月)時点の公開情報に基づく)

■ 実証実験概要
ノルト社・オレンジページ社の会員様を対象に、「エレキソルト」デバイスを用いて健康的な食体験を提案する実証実験を行います。「エレキソルト」デバイスと、各社の食製品や調理レシピをセットでお客様に提供し、食事内容や体験の満足度について調査を行います。
画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/324632/img_324632_7.jpg

(1)実施期間:2022年9月~11月
(2)対象者:ノルト社・オレンジページ社の会員
(3)実施内容:会場での試食調査
ご家庭で使用してもらうホームユーステスト

■ 今後の展開
「エレキソルト」デバイスは、今年の実証実験で有用性を検証し、2023年に日本国内での発売を目指します。減塩に対して悩みを抱えるお客様へ価値を届けることができるよう、開発を進めています。健康的な食をお客様にお届けしている企業とのコラボを推進し、お客様が我慢や不満を抱えることなく、楽しく・おいしく・健康的な食習慣を実現できるようなサービスを目指します。

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