2022年2月2日 09:30
アルファ・ラバル株式会社(本社:東京都港区)は、世界初※となるラボスケールから大規模生産まで対応するバイオ製薬プロセス向けの新しい独自のシングルユース仕様ディスク型遠心分離機シリーズ、CultureOne Maxiを発表しました。分離機システム内の接液部分のパーツはすべてバッチごとに交換できるため、クロスコンタミネーションのリスクを排除し、プロセスのサニタリー性と安全性を向上させることができます。
※当社調べ
2020年にアルファ・ラバルは世界初となるシングルユースバイオ医薬品製造プロセス用のディスク型遠心分離機をラボスケールや小規模生産向けに発売しました。この度、お客様からのご好評にお応えして、大規模プロセスまでの範囲をカバーするシングルユースの新しい分離機シリーズの提案を開始しました。
最近まで、シングルユース仕様のディスク型遠心分離機は市場に存在していませんでした。そのため、製薬メーカーは精製・分離工程における細胞回収において、必ずしも効率的とはいえない代替技術を選択せざるを得ませんでした。アルファ・ラバルの130年にわたる分離技術のノウハウをベースに、バイオ製薬メーカーと協働しながら開発した独自のシングルユース仕様のディスク型遠心分離機シリーズにより、バッチ毎に行っていた洗浄や滅菌が不要になり、それに伴う化学薬品、水、電力の消費も削減することができます。
アルファ・ラバル フード&ウォーター部門のプレジデントであるニシ・パテルは次のように述べています。「今日において、健康と安全はあらゆる人にとって最も重要な課題の一つであり、よりサステナブルな生活を実現する上で欠かせません。この社会課題の解決に貢献する、新しいCultureOne Maxiを発表できることを嬉しく思います。シングルユースの遠心分離システムは、製薬メーカーのお客様がより多くのバイオ医薬品を効率的に生産し、安全かつ迅速に市場に提供することを可能にします。また、CultureOne(TM)シリーズの接液部は、すべてリサイクル可能な材料で作られており、サステナビリティの観点からもお客様にとって最適な選択肢であると考えています。」
◆CultureOne(TM)の主な特長と利点
(1) 完全滅菌済みの回転体であるアルファ・ラバル スピンサート(TM)
・CIP(定置洗浄)およびSIP(定置滅菌)が不要なため、製造品目切り替え時における準備時間および機器の設置スペースを削減。それに伴う工程の簡略化により製造時間・コストを低減可能
・バッチ間のコンタミを回避することで、不良バッチ発生リスクを低減
・シングルユース部品はコンパクトで交換しやすいため、設置スペースを削減し、交換に必要な時間や作業者の労力を低減
(2) 圧送方式による供給およびヘルメチックデザイン(TM)(完全密閉設計)
・供給時に処理液に衝撃を与えないため、細胞破砕を低減し不純物の少ない製品回収を実現。これにより材料費および製造コストを削減
(3) トップストリーム(TM)技術による連続フィード、連続分離、連続排出
・高いPCV培養液に対応可能なためアウトプットを増やすことができ、材料コストを削減。また高濃度になっても分離機を増設する必要がないため、機器のスペースや交換の手間を増やすことなく対応可能
◆ご存じでしたか?
アルファ・ラバルCultureOne(TM)は、癌を含む生命を脅かす病気の治療や臓器移植の拒絶反応に対処するための注射薬に使用される、繊細な細胞培養液を精製するプロセスで使用されています。
さらに詳しい情報は、
https://www.alfalaval.jp/products/separation/biopharma-hss/cultureone/ をご覧ください。
◆アルファ・ラバルについて
アルファ・ラバルは、熱交換、分離、流体移送のテクノロジーで世界をリードしています。約100か国の幅広い業界に対して、エネルギー、海洋、食品・水の分野において、専門知識、製品、サービスを提供しています。プロセスの最適化、環境への責任を果たしながらの成長、進歩を加速させ、お客様のビジネス目標とサステナビリティ目標の達成をサポートします。
アルファ・ラバルの革新的なテクノロジーは、エネルギー効率と熱回収の改善、より良い水処理、温室効果ガスや排ガスの排出削減に活用され、資源の浄化、精製、再利用を通じて、限りある天然資源の有効活用に貢献します。これらを通じてアルファ・ラバルは、お客様、人々、地球のために、その成功を加速させることで、日々世界をより良くしていきます。
アルファ・ラバルの従業員数は約16,700人、2020年の年間売上は415億スウェーデンクローネ(約40億ユーロ)でした。同社はNASDAQ OMXに上場しています。
グローバルサイト: https://www.alfalaval.com
日本語サイト : https://www.alfalaval.jp