2021年11月19日 17:30
世界大手の光学選別機メーカーであるトムラソーティング(以下、トムラ)は、人工知能の一種であるディープラーニングを世界で初めて木材リサイクルのアプリケーションに採用し、世界の木材リサイクル分野への提案をさらに強化しました。加工された木材複合材を不純物と認識させ、クリーンな非加工木材を残し、顧客の要求に応じて、大量に投入される原料から個別に高純度の木材複合材を生産することを可能にしています。
トムラは、業界をリードするAUTOSORT(R)テクノロジーと、ディープラーニングを活用した選別技術GAINをオプションで組み合わせることで、異なる種類の木質材料を区別して選別できるソリューションを実現し、お客様の選別・製造プロセスを大幅に改善します。
トムラの新しいソリューションの主な用途は、非加工木材である木材Aと、加工木材製品である木材B、例えばMDF(中密度繊維板)、HDF(高密度繊維板)、OSB(配向性ストランドボード)、チップボードなどとの選別です。非加工木材とMDF(中密度繊維板)を選別するアプリケーションは、ディープラーニング技術を用いて、これまで検出できなかった不純物を選別・抽出することで、あらゆる種類の木材を検出・分析・選別することを初めて可能にし、高純度の木材を高精度に選別できるようになりました。
トムラは、10年以上前から世界の木材リサイクル分野を牽引しています。同社のX-TRACTソリューションは、不活性物質(ガラス、石、セラミックなど)や金属を選別・分離することで、クリーンなリサイクルウッドチップを製造することができ、チップボードメーカーに採用されました。X-TRACTユニットが不純物を除去した後、回収されたウッドチップは標準的なチップボードの製造に使用できる十分な品質を備えています。
しかし近年、トムラには、より高い純度の再生木材を製造工程で使用したいと考える顧客からの問い合わせが増加しています。特別な純度要求を達成するためには、不活性物質や金属の除去に加えて、木質複合材やポリマーを含むその他の不純物を除去する必要があります。
これらの材料はX線技術では識別できないため、X-TRACTユニットはこの選別作業には適していませんでしたが、トムラのディープラーニングの専門家は、業界をリードするAUTOSORT(R)ユニットとディープラーニングを採用した技術であるGAINをオプションで組み合わせることができるアプリケーションを開発しました。
トムラのプロダクト・マネージャーであるPhilipp Knoppは、「木材のリサイクルは急速に発展している市場であり、世界中の多くの地域で、より循環型の経済モデルに移行するために、ますます厳しい法律が導入されています。当社のGAIN技術を追加したAUTOSORT(R)ソリューションは、ディープラーニング技術を用いて堅牢で柔軟なソリューションを実現しており、世界中の木材生産者に歓迎されるものと確信しています。また、新しい法律の制定など、世界の木材リサイクル市場の将来的な変化に適応し、対応するための準備が整うことで、お客様の事業の将来性を高めることができるでしょう。私たちは、この人工知能ベースのソリューションを市場で初めて提供できることを嬉しく思います」と述べました。
■トムラソーティング株式会社について
トムラソーティング株式会社(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役:河口 昌伸)は、リサイクル選別装置で世界シェア75%を誇るトムラソーティングソリューションズ(本社:ノルウェー・オスロ)の日本法人です。限られた資源のなかでの循環経済の実現にむけて、リサイクルおよび食品業界において、光学選別ソリューションを提供しています。
ウェブサイト: https://www.tomra.com/ja-jp