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「中国政府専用版Windows 10」が開発完了、近日中に導入開始

 中国メディアの財新網によると、中国Microsoftと中国電子科技集団公司は共同で「中国政府専用版Windows 10」を開発し、近日中に政府の各部門に導入すると発表した。

 財新網が中国MicrosoftのCEOであるRalph Haupter氏を取材した中で明らかにした。

 2015年12月に開かれた第2回World Internet Conferenceにおいて、Microsoftと中国電子科技は合同出資で(49:51)で新会社を設立し、“安全でコントロールが容易なOS”の開発を行なうことで合意した。現時点ではまだ新会社が正式に立ち上がっていないが、今回の成果は新会社設立へのマイルストーンとなる。

 中国政府専用版Windows 10はWindows 10をベースに、コンシューマ向け機能やアプリを削除し、管理性および安全性の向上を図った。アプリの互換性は保たれており、Windowsのエコシステムがそのまま活用できるという。

 中国政府や企業ではWindows XPをベースとしたシステムを大量に導入しているが、ご存知の通り2014年にMicrosoftのサポートが終了しているため、セキュリティ上問題がある。しかし中国政府はWindows 8の導入を禁止していたという。Linuxをベースとした国内製OSの導入も考慮したが、技術やノウハウ不足によりシステムが不安定だったという。

(劉 尭)