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火星で「生命の痕跡らしきもの」発見。NASA
2025年9月11日 11:26
NASAは9月10日(米国時間)、火星探査機パーサヴィアランスが昨年採取したサンプルから、古代の微生物が残したと思われる痕跡を発見したと発表した。この研究結果はNature誌に掲載された。
火星探査機パーサヴィアランスは、トランプ大統領の第1任期中に打ち上げられ、ジェゼロ・クレーターを探索していた。そして2024年7月以降に、ネレトヴァ渓谷の南北の端にある岩の露頭「ブライトエンジェル層」を探索した際に、「チェヤヴァ滝」と名付けられた岩石から「サファイアキャニオン」と呼ばれるサンプルを採取。このサンプルから生命が存在していた可能性のある痕跡が見つかったという。
探査機は最初に、ブライトエンジェル層の堆積岩が粘土とシルトで構成されており、有機炭素、硫黄、酸化鉄、リンといった化合物で構成されていることを突き止めた。これらの組み合わせは、微生物の代謝にとって豊富なエネルギー源になった可能性があるが、生命が存在していた可能性を示す証拠にはならず、データが何を意味するのかをより詳しく分析する必要があった。
そこで、チェヤヴァ滝(1×0.6mの岩石の愛称)からサンプルを採取し、パーサヴィアランスに搭載されたPIXL(X線岩石化学用惑星計器)およびSHERLOC(ラマン分光法とルミネセンス法による有機物と化学物質の居住環境走査装置)で調べたところ、色とりどりの斑点らしきものを発見。仮に微生物が岩石に含まれている有機炭素、硫黄、リンといった成分をエネルギー源として利用していた場合、これらの斑点を残す可能性があると考えられた。
その後のさらなる高解像度画像で、研究チームが「ヒョウ斑」と呼ぶ反応面(化学反応と物理反応が起きる接触点)に、鉄分を豊富に含む2種類の鉱物、ビビアナイト(水リン酸鉄)とグレイジャイト(硫化鉄)の特徴パターンが見られた。ビビアナイトは地球上で堆積物や泥炭地、腐敗した有機物の周囲によく見られるもので、グレイジャイトは地球上で特定の微生物が生成できるという。
ビビアナイトとグレイジャイとという組み合わせは、堆積物と有機物の間の電子移動反応によって形成されたものと考えられるが、これが“微生物の痕跡となる可能性がある”という。
これらの鉱物は、持続的な高温や酸性条件、有機化合物による結合など、非生物的に生成される可能性もあるのだが、サンプルは高温や酸性に晒された証拠が見つかっておらず、存在する有機化合物が低温で反応を触媒できたかどうかは不明。「非生物的によって生成されたと説明できる可能性は低いが、その可能性も排除できない」と研究者は述べている。
以前の仮説では、火星における古代生命の痕跡は、より古い岩石層に限定されると考えられていたが、今回の発見は調査の中でもっとも若い堆積岩の一部が関係していることから、火星がこれまで考えられていたよりも長い期間、もしくはより後期にまで生命が住居可能であった可能性があること、また、古い岩石にも単に検出が困難な生命の痕跡が残っている可能性を示唆している。













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