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クロック発振器や外部電源入力を装備した「オーディオ向けSSD」が海外フォーラムで話題に

 オーディオファンサイトのフォーラムで、「オーディオ向け」を謳うSSDのサンプルテスターの募集が行なわれていたようだ。

 4月にオーディオ情報サイト「Audiophile Style」のフォーラムへ投稿された内容によれば、このSSDは1TBの3D TLC NANDフラッシュをpSLC(疑似SLC)モードで駆動するM.2 NVMe SSDであり、クロック発振器(CCHD-957)や外部電源入力を搭載するほか端子部に5μmの金メッキを施している。またPCB基板は2oz銅箔を用いた8層基板でMILスペックを満たすという。量産品では銅製ヒートシンクも搭載予定とのこと。

 メーカー名は明かしていないが「コントローラメーカーと共同開発した」としている。写真にはRealtekの蟹マークが写っているが、共同開発の事実については不明だ。

 肝心の音質はpSLCモードであることが重要なようで、投稿者いわく「(音が)より自然に、落ち着いた感じになり、厚みが少し増し、全体的に少し聞こえにくくなるが、わずかにドライな聞こえ方になる」そうだ。

 投稿ではフィードバックの収集を目的にサンプルのテスターを募っており、希望者は投稿者にプライベートメッセージを送ることで応募できた。フォーラムには実際にサンプルを受け取り、テストの結果として音が良くなったと主張している人も見られる。

 この「オーディオ向けSSD」については、当該の投稿を報じたtom's hardwareなどいくつかの情報サイトで、おおむねSnake Oil(ほら話)扱いされている。SSDにクロック発振器や個別の電源入力を追加したとしても、ストレージに格納されている時点でそれらはデータの内容に影響を及ぼすことはできず、またSSDはDACなどのオーディオ処理に関与できない、というのが彼らの言い分だ。

 なお「オーディオ向けSSD」のスレッドは現在も更新されており、直近ではSSDに対するEMSノイズ対策とヒートシンクの取り付けに関する話題がやり取りされている。