やじうまPC Watch
ガチくん、2年目のCapcom Cupで悲願の優勝、世界王者に!
2018年12月17日 11:45
12月14日~16日の3日間にわたって米国ラスベガスで開催されたSTREET FIGHTER V ARCADE EDITIONの世界王者決定戦「Capcom Cup」において、日本のガチくんが悲願の優勝を果たした。
15日に行なわれた上位8名までを決定するトーナメントの1回戦では、アラブ出身のBig Bird選手と対戦。Big Birdは、是空、ラシード、ケンという3キャラを使いこなすが、ガチくん戦ではガチくんと同じラシードを選択。しかし、今シーズンにおいてもっとも大きな弱体化を受けたラシードを1年間使い続けたガチくんに一日の長があった。
ラシード戦は自分から攻めづらいため、ガチくんは、相手の攻めを誘いつつ、隙を突くかたちで、じりじりとしながらも着実にダメージを奪っていった。Big Birdは緊張もあったのか、ダウンを奪ってからの起き上がりを攻める箇所で、うまく攻撃を重ねられないなど相手のミスに助けられたところもあったが、ガチくんは1セットも落とすことなく初戦を勝利で飾った。
続く第2試合は、これまでのCapcom Pro Tour世界ランキングで2位以下を圧倒するポイントを稼ぎ、優勝候補の筆頭と目される日本のときど選手。ガチくんも、今シーズンの前半までは、大会で何度となく辛酸を舐めさせられていたが、ここへきて、実力がより出やすい長期戦で連続して勝利を収めていた。
今戦においても、ラシードの強みである、相手を画面端に追いやってからの多彩な攻防で一方的に攻め続けることで、ときど選手の攻撃を封じ込め、3-0のストレートで勝利した。
そして初日最後の相手となったのが、先だって優勝したRRAGE STREET FIGHTER V All-star Leagueでのチームリーダーだった板橋ザンギエフ選手だ。元チームメイトで、普段からも互いに練習をしており、お互い手の内を知り尽くしている。そんななかでもガチくんは、読みが冴えわたり、終始体力リードを保ったまま、ここも3-0のストレートで板橋ザンギエフ選手を下した。
翌日のトップ8戦では、最初に同門レッドブルのぼんちゃん選手と対峙。直近のJapan Premiereでは、サガットを使いガチくんを倒したぼんちゃんだが、Capcom Cupでは大方の予想を覆し、本大会で使ってきたかりんではなくナッシュを使用。1セット目こそガチくん白星となったが、2セット目では初めてガチくんに土をつけた。最終的に2-2までもつれ込んだ最終ラウンドは、ギリギリのところでガチくんが勝ちをもぎ取り、辛くも勝ち抜けた。
そして、迎えたウィナーズファイナル(準決勝)では、ガチくんと同じく負けなしで勝ち上がってきた藤村選手が立ちはだかった。ここまで、ほとんどの大会でガチくんを退けていた藤村選手は、ここでも持ち前の攻めと倒しきりの戦術を駆使し、2セットを先取。あと1セット取られると負け、しかも相手は世界最強のいぶき使いとして名高い藤村選手という絶望的な状況となった。
しかし、本大会ではじめてセットを先取されるという事態もガチくんの気持ちにブレーキをかけることはなかった。むしろ、追う側として、気持ちをきれいに切り替えたのか、ガチくんは、背水の陣から藤村選手を相手に3セット連取という大逆転を成し遂げ、決勝戦へコマを進めた。
決勝の相手は、前日、ガチくんに1度負けを喫したものの、ルーザーズ(敗者復活戦)を勝ち抜けた板橋ザンギエフ選手。0-3負けでリセットとなったが、盛り返して見事優勝の栄冠を勝ち取った。