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MIT、無線制御で自由に泳げる魚型ロボット

SoFi

 MIT(マサチューセッツ工科大学)のComputer Science and Artificial Intelligence Laboratory(CSAIL)は21日(現地時間)、魚類の姿を模した海洋探査ロボット「SoFi」の動画をYouTubeで公開した。

 SoFiは内蔵の魚眼レンズで高解像度写真やビデオを撮影でき、魚と同じように尾ビレを振りながら動くのが特徴。浮力を制御して水深約15mを最大40分間遊泳でき、直進、回転、上昇/下降が可能なほか、独自に開発した音響通信システムによって、SoFiの速度を変えたり、特別な動きをさせることもできる。なお、無線で3次元操作可能な魚型ロボットは今回が世界初としている。

A Robotic Fish Swims in the Ocean

 電源はスマートフォンなどに使われているものと同じリチウムイオンポリマー電池で、動画を見るとSoFiの操作に防水加工されたスーパーファミコン(Super Nintendo)のコントローラが使われているのが確認できる。

 構造は単純で、尾ビレ部分に2つの風船のようなチャンバーに水を送り込むモーターがあり、水が入って膨らむと、チャンバーがたわんで収縮し、曲がるようになっている。そして、アクチュエータがもう一方のチャンバーに水を送り込むことで、今度は反対方向に曲がる。これが交互に繰り返されることで、魚のように尾ビレを振る動作になる。

 また、循環パターンを変えることで、尾ビレの動作が変化し、水泳速度を変えることもできる。1秒間あたりの平均速度は体長の半分くらいとのこと。

 尾ビレを含んだ本体の後ろ半分はシリコンゴム、柔軟性プラスチック、そして3Dプリンタで作られた部品を採用。頭部には電子機器が格納されているが、水が入り込まないように防水加工が施されている。

 今後はポンプシステムを改良してさらに水泳速度を上げつつ、筐体と尾ビレのデザインを変更する予定。