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ハリケーン被災のプエルトリコに空飛ぶ「ドローン型基地局」を派遣。米通信大手

ハリケーン被災のプエルトリコに空飛ぶ「ドローン型基地局」を派遣。米通信大手

 米通信大手のAT&Tは6日、米自治領プエルトリコに「空飛ぶ基地局」とも言うべきヘリコプター型のLTE基地局機能をもったドローンの動画を公開した。空中から通信するため、地上設置型の臨時基地局よりも広いエリアをカバーする。プエルトリコは2017年9月のハリケーン「マリア」などで通信インフラに甚大な被害を受けており、Facebookなども支援にあたっている("Facebook、ハリケーン被災地のネット接続を支援へ")。

 「Flying COW」と名付けられたヘリコプター型のドローンは、AT&Tで実験段階のCOW(Cell on Wings:飛行体による通信)機器だ。地上約60mを飛行することで、最大で約103平方kmをカバーする。

 さらに、このドローンの移動可能で広範囲をカバーできる特性を活かし、災害発生時に通信インフラが復旧するまでの間に展開させ、初期の通信障害の時間を減らすという用途も考えられている。

 テキストチャットを始めとするデータ通信は被災者にとって重要なコミュニケーション手段であるため、遠隔地のカバーに適したこの手法の開発は、今後起こりうる災害への備えにもなる。